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【市況一覧】
日経平均株価
38,236.07 -37.98 05/02
TOPIX
2,728.53 -0.87 05/02
マザーズ
642.96 -3.29 05/02
NYダウ平均
38,225.66 +322.37 05/03
ナスダック総合
15,840.96 +235.48 05/03


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    きょう(28日)の日経平均株価が前営業日比655円高の3万3193円と急反発。朝方からリスク選好の地合いで、後場は先物主導で上げ足を加速させ600円を超える上昇となり高値引けとなった。値上がり銘柄数は実にプライム上場銘柄の94%を占めるという全面高商状で、後場は例によってCTAの買いプログラムが作動し想定外の急騰劇につながった。
     
    一気に戻りを試す展開となったが、それほどドラマチックな切り返しという感じもしない。前週後半から日経平均は4営業日続落で、この間に1000円以上も水準を切り下げていたが、騰落レシオ(25日移動平均)をみると、前日大引け時点でプライム市場が102%、日経平均ベースで108%とむしろやや強気優勢の水準を維持していた。相場の体感温度からすれば前日段階でも悲観ムードは皆無に近い。半導体主力銘柄を中心に大きく売り込まれてきたので、肌感覚としては強烈な向かい風に晒されているように思えるが、実際はバリュー株が買われるなどで、マーケット全体が悲観に染まっていたという状況にはなかった。市場筋によると「需給悪要因の一つとされていた機関投資家のリバランス売りは前日で一巡した。あとは“後門の狼”である分配金捻出を目的としたETFの換金売りをどうこなすかという場面」と指摘する。
     
     
    あす29日の日経平均株価は、様子見か。
    6月配当落ち日に当たり、日経平均株価へのマイナス影響は40円弱と推定され、影響は限定的。ただし、月末に向けた年金のリバランス(資産の再配分)売りや、来月上旬のETF(上場投資信託)の分配金捻出に伴う売りを控える状況に変わりはない。需給悪化を見越して先回り的な売りが観測され、織り込みが進んでいる可能性はあるが、実際の売り圧力が解消されるまでは静観が無難との見方は少なくない。
     
    テクニカル面では、チャートの教科書を見ているかのように、きっちり25日線(3万2373円、28日時点、以下同じ)までで売りが一巡。きょうの大幅高で5日線(3万2895円)や3万3000円などの節目を大きく上回った。これだけの動きが見られれば、仮にあす下げたとしても売り急ぎは抑制されるだろう。まずは3万3000円より上で値を固めることができるかに注目したい。
     
     
    ■上値・下値テクニカル・ポイント(28日現在)
     
    36408.35  ボリンジャー:+3σ(13週)
    35469.93  ボリンジャー:+3σ(26週)
    35198.30  ボリンジャー:+3σ(25日)
    34456.19  ボリンジャー:+2σ(13週)
    34256.77  ボリンジャー:+2σ(25日)
    33315.23  ボリンジャー:+1σ(25日)
    33289.99  ボリンジャー:+2σ(26週)
     
    33193.99  ★日経平均株価28日終値
     
    33039.94  均衡表転換線(日足)
    33008.78  6日移動平均線
    32506.78   新値三本足陰転値
    32504.04  ボリンジャー:+1σ(13週)
    32373.69  25日移動平均線
    32165.52  均衡表基準線(日足)
    31432.16  ボリンジャー:-1σ(25日)
    31352.35  均衡表転換線(週足)
    31110.05  ボリンジャー:+1σ(26週)
    30551.88  13週移動平均線
    30490.62  ボリンジャー:-2σ(25日)
    30022.06  均衡表雲上限(日足)
    29804.47  75日移動平均線
    29717.39  均衡表基準線(週足)
    29549.08  ボリンジャー:-3σ(25日)
    28992.73  均衡表雲下限(日足)
    28930.11  26週移動平均線
    28599.73  ボリンジャー:-1σ(13週)
    28248.03  200日移動平均線
     
    ローソク足は上ヒゲのない「陽の大引け坊主」で5日移動平均線を突破した。5日線は日経平均では下降中だが、TOPIXでは本日上向きに転換しており、短期的な調整完了となった可能性が意識される。
     
     
     

    【大引け概況】


    28日の日経平均株価は5営業日ぶりに大幅反発し、前日比655円66銭(2.02%)高の3万3193円99銭で終えた。上げ幅は今年2番目の大きさだった。
     
    本日のマーケット動画
    時間:00:01:00 容量:13.5M

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    朝方からリスク選好の地合いとなったが、後場に入って日経平均の上げ足が加速した。前日の欧州株市場で主要国の株価指数が総じて高かったほか、米国株市場でも発表された経済指標がいずれも市場予想を上回ったことで、米景気減速に対する警戒感が和らぎNYダウが7日ぶりに反発した。
    また、ナスダック総合株価指数の上昇率はダウを上回り、特に半導体関連株への買い戻しが顕著となった。これを受けて、東京株式市場でも市場のセンチメントが改善し、半導体セクターをはじめ幅広い銘柄が上値を追う形に。外国為替市場でドル高・円安が進んだことも自動車など輸出株を中心に追い風材料となった。
     
    四半期末を控え、年金基金などのリバランス(資産配分の調整)の売りによる需給悪化が警戒されている。日経平均は前日までの4日続落で1000円強下げていた。もっとも、日銀の金融緩和と内外景気の回復期待などを背景に日本株の先高観は強い。米株高をきっかけに押し目買いの好機とみた投資家の買いが入った。
     
    外国為替相場で1ドル=144円近辺まで円安・ドル高が進むなか、トヨタなどの自動車株が高かった。オークマなどの機械株も大きく上げた。前日の米半導体株指数の大幅高を受けて、東エレクなどの半導体関連株も総じて上昇した。
     
    日経平均は後場に入り、様相が一変した。前日までの4日間の下落で、目先値幅調整は一巡したうえ、節目の3万3000円回復後に買い戻しの流れが強まったことから、再び上値トライに転じてくるのではないかとの先高期待感が広がりつつある。一方、今夜予定されるECBフォーラムでは、パウエルFRB議長、ラガルドECB総裁、植田日銀総裁などの発言機会が予定されている。特にパウエル議長が今後の利上げに関してどのような見解を示すのかに注目が集まっている。
     
     

    東証株価指数(TOPIX)も4営業日ぶりに大きく反発し、44.79ポイント(1.99%)高の2298.60で終えた。東証プライムの売買代金は概算で3兆9036億円、売買高は13億9995万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1733銘柄と全体の94%に達した。値下がりは89銘柄、変わらずは12銘柄だった。
     
    業種別株価指数(33業種)は空運業、証券・商品取引先物業、輸送用機器、情報・通信業の上昇率が大きかった。下落は海運業のみ。
     
    個別では、レーザーテック、ソシオネクスト、ルネサス、アドバンテスト、東エレクの半導体株が大きく上昇。ファーストリテ、ソニーG、キーエンス、ダイキンの値がさグロース(成長)株が買われ、ニデック、新光電工、ローム、TDKのハイテクも高い。
    三菱UFJ、三井住友、野村、トヨタ自、ホンダ、ヤマハ発、デンソー、東海カが上昇。信越化学、日本製鉄、クボタ、住友鉱山、JAL、ANAHD、KDDIなども高い。NTTも5%高と大きく上げた。30日を基準日として1株を25株に分割すると発表しており、投資家層の拡大に期待する資金が入ったようだ。
     
    一方、前日に急伸した川崎汽船はレーティング格下げで大きく反落し、郵船、商船三井も反落。サイボウズは月次動向が嫌気されたか大幅安となった。新薬開発中止を受けて前日にストップ安比例配分となったそーせいGは本日も場中に値が付かずストップ安比例配分となった。中外薬なども下げた。


     


     
    東証スタンダード市場は前日までの下落により短期的な急上昇による過熱感が和らぎ、自律反発狙いの買いが幅広く入った。値上がり銘柄数942、値下がり銘柄数333と、値上がりが優勢だった。スタンダードTOP20は反発。出来高2億1776万株。
     
     
    個別ではエリッツホールディングスがストップ高。工藤建設、三井住建道路、マサル、大成温調、テノックスなど98銘柄は年初来高値を更新。YE DIGITAL、ニチリョク、大谷工業、内海造船、極東産機が買われた。
     
    一方、オーベクス、エスケー化研、TVE、トミタ電機が年初来安値を更新。北沢産業、ショーケース、マツモト、ベルパーク、オプトエレクトロニクスが売られた。
     


     
    東証グロース市場は売り買い交錯。直近IPO銘柄の一角がにぎわった。グロースCoreは続落。グロース市場上場の全銘柄のうち6割が値上がりし、東証マザーズ指数は5営業日ぶりに反発した。東証マザーズ指数の終値は前日比7.61ポイント(0.95%)高い806.27だった。
    米ハイテク株高を好感し、買いが先行した。後場に日経平均株価は一段高となったが、マザーズ指数は前場のレンジ内での動きにとどまった。ただ、個別には値動きの大きい銘柄も見られ、「個人投資家の出入りが激しい」との声も聞かれた。
     
    東証グロース市場ではビジョナルやJTOWERが上昇した。一方、M&A総研やPAコンサルは下落した。
    値上がり銘柄数321、値下がり銘柄数181と、値上がりが優勢だった。
     
    きょうは2銘柄がグロース市場に上場した。ノイルは公開価格740円を6.1%下回る695円で初値を付け、終値は初値比20円(2.9%)高の715円だった。プロディは公開価格1440円の2.1倍となる3005円で初値を付け、終値は初値比606円(20.2%)安の2399円だった。
     
    個別では、クオリプス、ブリッジコンサルティンググループがストップ高。ソーシャルワイヤー、ARアドバンストテクノロジは一時ストップ高と値を飛ばした。ツクルバ、クリアル、エルテス、Waqoo、ステムセル研究所など7銘柄は年初来高値を更新。ウェッジホールディングス、フーディソン、イオレ、サイフューズ、ビズメイツが買われた。
     
    一方、イントランス、カオナビ、コマースOneホールディングス、ラクオリア創薬、リボミックなど9銘柄が年初来安値を更新。オンコリスバイオファーマ、アイデミー、ABEJA、レナサイエンス、リアルゲイトが売られた。
     


     
    28日午前の日経平均株価は反発した。前日比304円06銭(0.93%)高の3万2842円39銭で終えた。
    朝方からリスク選好の地合いで日経平均は大きく切り返す展開となった。前日の米国株市場では発表された経済指標がいずれも市場予想を上回ったことで、米景気に対する過度な懸念が後退し市場のセンチメントが改善、ハイテク株中心に買い戻された。これを引き継いで東京市場でも幅広い銘柄にリバウンド狙いの買いが活発化した。
    外国為替市場では1ドル=144円近辺まで円安・ドル高が進むなか幅広い銘柄が上昇した。日経平均は前日まで4日続落し、押し目買いも入りやすかった。
     
    日経平均は寄り付き直後に一時350円近く上げた。円安基調を追い風にトヨタなどの輸出関連株が高く、銀行株や空運株の上げも目立った。値がさの半導体関連株も総じて上昇したが、米政権が人工知能(AI)向け半導体で新たな対中輸出規制を検討していると伝わり、朝方の買い一巡後は上値が重かった。
     
    日経平均は伸び悩む場面も目立った。四半期末が近づき、年金などのリバランス(資産配分の調整)の売りが警戒された。もっとも、大和証券の壁谷洋和チーフグローバルストラテジストは「中長期目線では押し目買いの機会と捉える投資家もおり、一定の底堅さをみせた」と話していた。
     
    今晩は欧州中央銀行(ECB)主催のフォーラムで各国中央銀行の総裁らがパネル討論会に参加する予定だ。パウエルFRB議長などからは改めてタカ派な姿勢が示される可能性が高いと思われ、米ハイテク株がそれでも前日同様に強い動きを続けられるかに注目したい。
     
    ほか、米ハイテク株を巡っては、バイデン米政権が中国への人工知能(AI)半導体輸出について新たな規制措置を検討していると一部報道で伝わっている。これを受けて米半導体エヌビディアの株価は時間外取引で3%下落している。本日の東京株式市場では、半導体株が大きく失速せずに上昇を維持しているため、相場への影響は限定的かもしれないが、生成AIブームの火付け役となったエヌビディア株が調整色を強めるようであれば、東京市場でも日経平均の上値抑制圧力として働くことになるだろう。


     
     
    前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆8027億円、売買高は6億3994万株だった。東証株価指数(TOPIX)も反発した。東証プライムの値上がり銘柄数は1581と8割を超えた。値下がりは207銘柄、変わらずは44銘柄だった。
     
    業種別株価指数(33業種)は空運業、証券・商品先物取引業、情報・通信業、銀行業などが上昇した。下落は海運業など。
     
    個別ではレーザーテック、アドバンテストなど半導体製造装置関連の主力銘柄が高く、ソシオネクストは大幅高。NTTも商いを膨らませ大きく上値を追った。野村、ヤマハ発、キーエンス、ニデックなども値を上げた。ハニーズホールディングスが急騰、日本板硝子も値を飛ばした。
     
    半面、川崎汽船、日本郵船などが利食われたほか、中外製薬、双日が軟調。サイボウズが大幅安、KLabも売られた。

     

    「レポート」

    電子端末にみる市場の見方。

    四半期末が重なる6月末にかけて、年金基金等による運用資産のリバランスが発生する見込み。
    今月は債券価格に対して株価指数がアウトパフォームしている。
    株式から債券への資金フローを伴うリバランスが発生しうる。
    ただ、6月中旬以降に円安が進んだ。
    外国債券の価格が上昇した。
    国内勢によるリバランスに伴う日本株への売り圧力は当初の推計から相応に低下している可能性がある。
     
    GPIFの政策ポートフォリオにおける国内債券、外国債券、国内株式、外国株式の4資産のウエートはそれぞれ25%。
    、政策ベンチマークは国内債券がNOMURA-BPI(除くABS)、日本株が東証株価指数(TOPIX、配当込み)。
    外国債券はFTSE世界国債インデックス(除く日本、円ベース)。
    外国株式はMSCI ACWI(除く日本、円ベース、配当込み)。
    NOMURA−BPI(除くABS)の代替として野村BPI国債全体を用い、6月の各ベンチマークの騰落率推移を確認。
    すると、6月中旬まではTOPIX(灰線)とMSCI ACWI(青線)といった株式のアウトパフォームが目立った。
    ただ下旬になるとFTSE世界国債インデックス(黄線)の上昇が目立ち、株式を逆転した。

    2022年12月末時点でGPIFの運用資産額は191.4兆円。
    年初来の株価上昇などにより、直近の運用資産額は210兆円程度まで増加していよう。
    推計では6月中旬のピークでは国内株から約1.7兆円の売りが発生すると推計された。
    ただ、26日時点では円安と債券価格の上昇を受け、同金額は7000億円程度まで減少しているものと試算。
    JPモルガンの15日付リポートでは6月の四半期末にむけたマルチアセット投資家によるリバランスにより、株式から債券に約1500億ドルのリバランスフローが発生すると推計。
    ただ、同リポートが配信された15日直前は、円ベースでみた株式の債券に対するアウトパフォームが6月中のピークをつけていた時期でもあった。
    今後は日本株固有の需給要因として、7月上旬に迎えるETF(上場投資信託)の分配金捻出売りに注目が集まりそう。


    いくつか前提条件を置いて試算すると、昨日の下落でGPIFがもう日本株を売る必要はない可能性が出ている。
    3月末の各資産のウエートを25%、4月以降の信託銀行の国内株の売り越し額約2兆円を債券にリバランスしたと仮定した場合、
    ほぼリバランスの必要はないとの見方。
    今後の各資産の動きにはよるとは思いますが、日本株の調整が必要なら29日に執行する可能性もあるとの指摘がある。

    クレディ・スイスのリポート。

    常識では長期債利回りが短期債利回りを下回る逆イールドカーブは経済収縮の前兆であると考えられている。
    米10年物国債利回りが米3カ月物財務省証券の利回りを下回ったのが2022年10月25日。
    一般的に逆イールドが発生すると11カ月後に景気後退が起こる。
    だから9月の景気後退を示唆している。
    一方で、クレディ・スイスの分析ではイールドカーブが反転しなくなるときに不況が始まることを示している。
    FRBが景気後退を見越して利下げをすると、イールドカーブのスティープ(急勾配)化する。
    これは直感的に理解できる。
    米国債先物は現在、2026年6月に最初の逆イールドがなくなることを示唆している。
    それまで景気後退が始まらない可能性がある。

    BNPパリバの日本ストラテジーリポート。
    日経平均株価のフェアバリューは3万3538円。
    足もとはやや売られ過ぎの可能性は否めない。
    一方、既に日本株のバリュエーションも割安とは言い難い。
    投資家が「熱狂から覚めた」可能性がある。
    「青天井で上がるというイメージは持たない方がいい。
     
    HSBCのリポート。

    新興国(GEM)のファンドはインドと中国本土へのエクスポージャーをさらに削減。
    中国本土市場の保有高は21年初め以来の最低水準となっている。
    外国人投資家は今年、アジア株に550億ドルの資金を投入したという。
    インドと日本はこれまでのところ23年4〜6月期にかなりの資金流入があった。
    インドはこれまでのところ、20年以来最大の102億ドルの純流入を報告している。
    日本への450億ドルの流入は過去10年間で最高である。

    ゴールドマン・サックの国際株式見通しのリポート。

    我々が『楽観主義』と表現する相場の最終局面は、一般的に金利が上昇してもバリュエーションが上昇することを意味する。
    こうした局面を見極めるのは、リアルタイムではなく、発生した後の方が容易である。
    これまでのところこのサイクルはこの典型的なパターンを踏襲していることが分かる。

    ○金利と成長懸念の綱引きが続いていること、
    特に米国ではバリュエーションが平均より高いこと、
    ソフトランディングの可能性が高いにもかかわらず収益成長が弱いこと──
    などがリターンを制約している。
    例えば、S&P500指数は昨年夏とほぼ同じ水準にある。
    日本と欧州はやや上昇しているが、アジアはやや下落している。
    全体として、世界の株式指数はほぼ横ばいである。

    ○しかし、ここ数週間、株式相場は上昇を享受し、指数がレンジを決定的に脱却するとの楽観論につながった。
    特に6月以降の上昇は、テールリスクの薄れによって引き起こされたボラティリティの低下と、
    米国の債務上限の解決、米国の地方銀行からの預金逃避の鈍化などが助けとなり、
    コモディティ価格の下落はインフレの定着リスクを低下させた。
    また、人工知能(AI)とその影響に対する最近の注目度の高さも、成長への熱意を再燃させる材料となった。

    ○これらのことが相まって、株式相場はほとんどの地域で低調な利益成長にもかかわらず上昇し、
    バリュエーションは金利上昇にもかかわらず上昇した。
    これらはすべて、典型的な後期楽観相場の特徴である。

    ○ここ数週間の株式相場のもう1つの重要な原動力は、
    市場が示唆する景気後退の確率が、経済成長に対するエコノミストのよりポジティブな見方に向かったことである。
    リスク選好指標の上昇の大部分は、資産全体の急激なプロシクリカル・リプライシングによるものである。
    実質金利の上昇にもかかわらず、S&P500の予想株価収益率(PER)はここ数週間で急上昇している。
    このことは、投資家が急速な利下げを期待しているか、長期的な成長期待が高まっているか、
    あるいはその両方であることを示唆している。



    (櫻井)。


     
    東証スタンダード市場は欧米株の上昇を受けて幅広い業種の銘柄に買いが入った。為替が小幅に円安に振れたことも追い風となった。スタンダードTOP20は堅調。出来高1億4051万株。値上がり銘柄数818、値下がり銘柄数390と、値上がりが優勢だった。
     
    個別ではエリッツホールディングスがストップ高。マサル、大成温調、テノックス、東洋精糖、フジ日本精糖など63銘柄は年初来高値を更新。YE DIGITAL、パレモ・ホールディングス、内海造船、大谷工業、ニチリョクが買われた。
     
    一方、オーベクス、エスケー化研、TVE、トミタ電機が年初来安値を更新。三東工業社、北沢産業、ゼネテック、オービーシステム、フレンドリーが売られた。
     


     
    東証グロース市場は、東証マザーズ指数は小反発。グロースCoreは続落。
    東証マザーズ指数の前引けは前日比2.46ポイント(0.31%)高い801.12だった。前日までの下落を受け自律反発狙いの買いが時価総額の大きい銘柄を中心に入った。27日の米ハイテク株高も追い風となった。
    東証グロース市場ではビジョナルやM&A総研が買われた。一方、フリーやPAコンサルは売られた。
    値上がり銘柄数280、値下がり銘柄数213と、値上がりが優勢だった。
     
    28日、東証グロース市場に上場したノイルは公開価格(740円)を45円(6.1%)下回る695円で初値を付けた。前引けは初値比22円(3.2%)高の717円だった。
     
    同じくきょうグロース市場に上場したプロディは買い気配での推移が続く。前引け時点の気配値は公開価格(1440円)を1008円(70.0%)上回る2448円だった。
     
    個別では、クオリプスがストップ高。ツクルバ、クリアル、エルテス、Waqoo、ARアドバンストテクノロジなど6銘柄は年初来高値を更新。ウェッジホールディングス、フーディソン、サイフューズ、ビートレンド、INFORICHが買われた。
     
    一方、イントランス、カオナビ、ラクオリア創薬、リボミック、ココルポートなど6銘柄が年初来安値を更新。オンコリスバイオファーマ、Globee、シーユーシー、ジーエヌアイグループ、CS−Cが売られた。
     

    【寄り付き概況】

    28日の日経平均株価は反発して始まった。始値は前日比269円51銭高の3万2807円84銭。

    前日の欧州株市場ではドイツやフランス、英国など主要国の株価指数が総じて上昇したほか、米国株市場でもNYダウが7日ぶりに反発するなど久々に買い戻しが優勢となった。この日に発表された複数の米経済指標が市場コンセンサスを相次いで上回ったことで、米経済失速に対する警戒感が和らぎ投資家心理が改善した。
    また、ナスダック総合株価指数の上げが目立った。東京株式市場にもこの流れが波及する展開となっている。

    外国為替市場で1ドル=144円近辺まで円安・ドル高が進むなか、東京市場では自動車や電気機器などを中心に買われている。

    東証株価指数(TOPIX)も反発している。

    個別では、SUBARU、ヤマハ発、リクルートが高い。一方、川崎汽、出光興産、中外薬は安い。

     

    「雑音に耳を傾けるのは時間の無駄」

    「揃って反発」

    火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って反発。
    NYダウは7日ぶり、NASDAQとS&P500は3日ぶりの反発。
    耐久財受注や新築一戸建て住宅販売戸数の増加を好感との解釈。
    というよりは下落からの反転タイミングだったということだろう。
    特に日本時間昨日前場に発表されたエヌビディアとスノーフレイクの提携が呼び水となった。
    スノーフレイクは4.2%高。
    「明日の相場は今日の相場の中にある」の好事例だろう。
    マイクロソフト、アップル、アマゾン、テスラが上昇。
    メタ・プラットフォームズは3%上昇。
    ドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスが9.3%安。
    5月の耐久財受注でコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注は前月比0.7%増加。
    市場予想(横ばい)に反して増加した。
    CB消費者信頼感指数は109.7。
    5月改定値102.5から上昇し2022年1月以来約1年半ぶりの高水準。
    市場予想の104.0も上回った。
    5月の新築一戸建て住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比12.2%増の76万3000戸。
    2022年2月以来1年3カ月ぶりの高水準となった。
    中古住宅の在庫不足を受けたとの解釈。
    市場予想は67万5000戸だった。
    フレディマックによると、30年固定型住宅ローン金利の平均は 5月に上昇。
    最終週では6.57%に達した。
    4月のFHFA住宅価格指数(季節調整済み)は前月比0.7%上昇。
    3月は0.5%上昇だった。
    前年同月比では3.1%上昇。
    10年国債利回りは3.771%。
    2年国債利回りは4.763%。
    ドル円は144円台前半。
    WTI原油先物8月限は前日比1.67ドル(2.4%)安の67.70ドル。
    SKEW指数は136.15→137.85→140.09→140.56。
    (5月31日が158.30)。
    恐怖と欲望指数は71→76(2月1日が82、4月18日が70、3月15日が22)。

    火曜のNYダウは212ドル(0.63%)高の33926ドルと7日ぶりに反発。
    高値33975ドル、安値33730ドル。
    サイコロは5勝7敗。
    騰落レシオは106.61%(前日101.07%)。
    NASDAQは219ポイント(1.65%)高の13555ポイントと3日ぶりに反発。
    高値13578ポイント、安値13366ポイント。
    サイコロは7勝5敗。
    騰落レシオは98.83%(前日96.46%)。
    S&P500は49ポイント(1.14%)高の4378ポイントと3日ぶりに反発。
    高値4384ポイント、安値4335ポイント。
    サイコロは7勝5敗。
    騰落レシオは111.61%(前日104.07%)。
    ダウ輸送株指数は401ポイント(2.70%)高の15293ポイントと続伸。
    SOX指数は126ポイント(3.50%)高の3642ポイント3日と続伸。
    VIX指数は13.74(前日14.25)。
    NYSE出来高は8.51億株(前日8.61億株)。
    3市場の合算売買高は101.68億株(前日は92.8億株。過去20日平均は116.3億株)。
    火曜のシカゴ225先物円建ては大証日中比230円高の32800円。
    ドル建ては大証日中比290円高の32860円。
    ドル円は144.07円。
    10年国債利回りは3.771%。
    2年国債利回りは4.763%。

    「信用買い残は2212億円増の3兆4688億円」

    火曜の日経平均は寄り付き69円安。
    終値は160円(▲0.49%)安の32538円と4日続落。
    4日続落は昨年12月21日までの5日続落以来で今年初めて。
    日足は2日ぶりに陰線。
    4日間合計で1036円安。
    今年3月の3日続落の下落幅1401円だった。
    TOPIXは6.36ポイント(▲0.28%)安の2253ポイントと3日続落。
    プライム市場指数は3.52ポイント(▲0.29%)安の1159.80と3日続落。
    東証スタンダード指数は4日続落。
    東証マザーズ指数は12.64ポイント(▲1.56%)安の798.66と4日続落。
    プライム市場の売買代金は3兆4388億円(前日は3兆2604億円)。
    33日連続で3兆円超。
    値上がり701銘柄(前日632銘柄)。
    値下がり1049銘柄(前日1134銘柄)。
    新高値36銘柄(前日60銘柄)。
    2日連続で2ケタ。
    新安値48銘柄(前日16銘柄)。
    プライム市場の騰落レシオは102.46(前日99.19)。
    NTレシオは14.44倍(前日14.47倍)。
    サイコロは6勝6敗で50.00%。
    TOPIXは6勝6敗で50.00%。
    マザーズ指数は6勝6敗で50.00%。
    上向きの25日線(32273円)からは△0.82%(前日△1.52%)。
    53日連続で上回った。
    あと28円まで接近した場面もあった。
    上向きの75日線は29743円。
    65日連続で上回った。
    上向きの200日線(28220円)からは△15.30%(前日△15.97%)。
    64日連続で上回った。
    下向きの5日線は32971円。
    4日連続で下回った。
    松井証券信用評価損益率速報で売り方▲15.549%(前日▲15.708%)
    買い方▲6.894%(前日▲6.10%)。
    マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲5.406%(前日▲8.890%)。
    買い方▲19.195% (前日▲16.820%)。
    空売り比率は42.6%(前日42.9%、4日連続で40%超)。
    空売り規制なしの銘柄の比率8.9%(前日9.2%)。
    6月23時点の信用売り残は181億円減の1兆3億円。
    3週ぶりに減少。
    同信用買い残は2212億円増の3兆4688億円。
    5週連続で増加。
    2021年12月以来1年半ぶりの高水準。
    信用倍率は3.47倍(前週3.19倍)。
    6週連続で3倍台。
    日経VIは20.00(前日20.98%)。
    2月16日の安値は14.63。
    日経平均採用銘柄のPERは15.00倍(前日15.03倍)。
    前期基準では15.36倍。
    EPSは2169円(前日2175円)。
    5月10日は2005円まで低下。
    11月15日の過去最高準は2238円。
    225のPBRは1.35倍(前日1.35倍)。
    BPSは24102円(前日24221円)。
    10年国債利回りは0.375%(前日0.350%)。
    日経平均の予想益回りは6.67%。
    予想配当り利回りは1.98%。
    プライム市場の予想PERは15.35倍。
    前期基準では15.84倍。
    PBRは1.31倍。
    プライム市場の予想益回りは6.31%。
    配当利回り加重平均は2.28%。
    プライム市場の単純平均は11円安の2609円。
    プライム市場の売買単価は2802円(前日2786円)。
    プライム市場の時価総額は806兆円(前日808兆円)。
    ドル建て日経平均は226.51(前日228.06)と4日続落。
    火曜のシカゴ225先物円建ては大証日中比230円高の32800円。
    高値32835円、安値32250円。
    火曜の大証先物夜間取引終値は大証日中比200円高の32770円
    気学では「上寄りすると押し込む日」。
    木曜は「前日より安きは極力変え」。
    金曜は「足取りについて駆け引きする日」。
    ボリンジャーのプラス1σが33255円。
    マイナス1σが31291円。
    週足ボリンジャーのプラス1σが32392円。
    プラス2σが34282円。
    6月23日に始まった「八専」は7月4日に終わる。
    アノマリー的には「大幅高の特異日」。
    月足陽線基準は31148円。
    5月末終値は30887円。
    6月権利配当付き最終売買日。

    《今日のポイント6月28日》

    (1)火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って反発。
       日本時間昨日前場に発表されたエヌビディアとスノーフレイクの提携が呼び水となった。
       10年国債利回りは3.771%。
       2年国債利回りは4.763%。
       ドル円は144円台前半。
       SKEW指数は136.15→137.85→140.09→140.56。
       (5月31日が158.30)。
       恐怖と欲望指数は71→76(2月1日が82、4月18日が70、3月15日が22)。

    (2)ダウ輸送株指数は401ポイント(2.70%)高の15293ポイントと続伸。
       SOX指数は126ポイント(3.50%)高の3642ポイント3日と続伸。
       VIX指数は13.74(前日14.25)。
       NYSE出来高は8.51億株(前日8.61億株)。
       3市場の合算売買高は101.68億株(前日は92.8億株。過去20日平均は116.3億株)。
       火曜のシカゴ225先物円建ては大証日中比230円高の32800円。

    (3)プライム市場の売買代金は3兆4388億円(前日は3兆2604億円)。
       33日連続で3兆円超。
       値上がり701銘柄(前日632銘柄)。
       値下がり1049銘柄(前日1134銘柄)。
       新高値36銘柄(前日60銘柄)。
       2日連続で2ケタ。
       新安値48銘柄(前日16銘柄)。
       プライム市場の騰落レシオは102.46(前日99.19)。
       NTレシオは14.44倍(前日14.47倍)。
       サイコロは6勝6敗で50.00%。

    (4)上向きの25日線(32273円)からは△0.82%(前日△1.52%)。
       53日連続で上回った。
       あと28円まで接近した場面もあった。
       上向きの75日線は29743円。
       65日連続で上回った。
       上向きの200日線(28220円)からは△15.30%(前日△15.97%)。
       64日連続で上回った。
       下向きの5日線は32971円。
       4日連続で下回った。

    (5)松井証券信用評価損益率速報で売り方▲15.549%(前日▲15.708%)
       買い方▲6.894%(前日▲6.10%)。
       マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲5.406%(前日▲8.890%)。
       買い方▲19.195% (前日▲16.820%)。

    (6)空売り比率は42.6%(前日42.9%、4日連続で40%超)。
       空売り規制なしの銘柄の比率8.9%(前日9.2%)。
       6月23日時点の信用売り残は181億円減の1兆3億円。
       3週ぶりに減少。
       同信用買い残は2212億円増の3兆4688億円。
       5週連続で増加。
       2021年12月以来1年半ぶりの高水準。
       信用倍率は3.47倍(前週3.19倍)。
       7週連続で3倍台。
       日経VIは20.00(前日20.98%)。
       2月16日の安値は14.63。

    (7)日経平均採用銘柄のPERは15.00倍(前日15.03倍)。
       EPSは2169円(前日2175円)。
       5月10日は2005円まで低下。
       11月15日の過去最高準は2238円。
       225のPBRは1.35倍(前日1.35倍)。
       BPSは24102円(前日24221円)。
       10年国債利回りは0.375%(前日0.350%)。

    (8)プライム市場の単純平均は11円安の2609円。
       プライム市場の時価総額は806兆円(前日808兆円)。
       ドル建て日経平均は226.51(前日228.06)と4日続落。

    (9)ボリンジャーのプラス1σが33255円。
       マイナス1σが31291円。
       週足ボリンジャーのプラス1σが32392円。
       プラス2σが34282円。
       6月23日に始まった「八専」は7月4日に終わる。
       アノマリー的には「大幅高の特異日」。
       月足陽線基準は31148円。
       5月末終値は30887円。

    今年の曜日別勝敗(6月27日まで)

    月曜16勝8敗
    火曜18勝6敗
    水曜13勝11敗(水曜2連勝中)
    木曜12勝11敗
    金曜18勝6敗

    「四半期末のリバランスに警戒」
    「ETFの分配金ねん出の売りに警戒」
    「株主総会で自社株買いがはいりにくい」
    「アメリカの景気が心配だ」
    「中国経済こそ爆弾」
    こういう声に「押し目」は買い消されてしまう。
    しかし「押し目」は上昇基調での下落局面。
    ここまで買えなかった人たちは「買いたい弱気」を唱えるもの。
    だから「押し目は蜃気楼」と言われる。
    押し目は待っていても株価が下がってくると蜃気楼のように向こうへ遠ざかるのだ。
    そして「注意しましょう、警戒しましょう」の意味のない雑音に取り囲まれて、結局なにもできなくなる。
    雑音は聞こえないようにする。
    あるいは雑音に耳を傾けるのは時間の無駄。
    そして感性を研ぎ澄まして、相場の声を聴くこと。
    そこにリズムとハーモニーが感じられたら、それが正解と考えることが大切だろう。

    ◇━━━ カタリスト━━━◇

    住友電工(5802)・・・動兆


    電線首位。
    自動車用ワイヤハーネス、光ファイバーなど通信インフラの大手。
    FPCなど電子部品も市場の在庫調整が響く。
    海底ケーブル増設や電線増産に期待。


    (兜町カタリスト櫻井)


     


    [株価材料]
     
    ■日産自<7201>
    内田社長に権限集中 株主総会 ルノーと最終契約「早く」

    ■東京きらぼし<7173>
    SBIHD<8473>とデジタルで提携

    ■F&LC<3563>
    スシロー、中国・重慶に進出 内陸部で成長めざす

    ■三菱自<7211>
    広州汽車 合弁に最大370億円融資へ 資金不足に備え

    ■JDI<6740>
    透明の反射板 5G届きやすく 窓ガラスへの設置容易に

    ■サントリーBF<2587>
    など5社、食品ロス削減へ協業

    ■トヨタ<7203>
    京大発新興と曲がる太陽電池開発へ EV屋根に搭載めざす

    ■ホテル稼働率低下、5月72.6% 新規客室の供給増

    ■KDDI<9433>
    訪日客30万人の人流分析 ナビタイムと連携

    ■旧村上ファンド系、リョーサン<8140>株を5%強取得

    ■アマダ<6113>
    加工機の欧米生産拡大 300億円投じ供給網強化

    ■日本電解<5759>
    米工場で銅箔生産が停止 電気設備故障で

    ■みずほFG<8411>
    週内に生成AI利用開始 社員から提案募り本格活用へ

    ■スギHD<7649>
    3-5月純利益21%増、化粧品が好調

     


    28日の東京株式市場は反発後、堅調な展開か。
    日経平均株価の予想レンジは、3万2500円−3万3000円を想定。(27日終値3万2538円33銭)
    米国株は上昇。ダウ平均は212ドル高の33926ドルで取引を終えた。米国株の上昇を素直に好感した買いが入ると予想する。

    きのう27日の日経平均株価は、今年に入り初めてとなる4日続落となったが、現地27日の欧米株式が反発した動きを受け、買い先行のスタートとなりそう。
    また、半導体株で構成するSOX指数も上昇していることを支えに、半導体関連株に物色の矛先が向かうとみられる。

    為替相場は、ドル・円が1ドル=144円トビ台(27日は143円51−53銭)、ユーロ・円が1ユーロ=157円台の後半(同156円98銭−157円02銭)と円安に振れており、輸出関連銘柄には追い風となろう。
    日経平均はきのうまで4日続落して値ごろ感は出てきており、かつ、弱いながらも25日線(32273円、27日時点)近辺では下げ渋る動きも見られていた。

    シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、27日の大阪取引所清算値比230円高の3万2800円だった。




    【好材料銘柄】 

    ■YE DIGITAL <2354> 
    上期経常を2倍上方修正。

    ■ハニーズホールディングス <2792> 
    前期経常を31%上方修正、配当も5円増額。

    ■シグマクシス・ホールディングス <6088> 
    今期最終を7%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も2円増額。

    ■パレモ・ホールディングス <2778> 
    3-5月期(1Q)経常は9%増益で着地。

    ■田中化学研究所 <4080> 
    ノースボルト社との前駆体製造技術支援契約に基づく、ライセンスおよび技術支援の進捗に応じた売上高10億円を24年3月期第1四半期に計上。

    ■IMAGICA GROUP <6879> 
    発行済み株式数(自社株を除く)の1.1%にあたる50万株(金額で4億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は6月28日から9月30日まで。

    ■スギホールディングス <7649> 
    3-5月期(1Q)経常は22%増益で着地。



    【主な経済指標・スケジュール】

    28(水)
    【国内】
    eスポーツビジネスEXPO(東京ビックサイト、〜6/30)
    《決算発表》
    Jフロント、ハローズ

    【海外】
    FRBによる米銀行へのストレステスト結果公表
    米7年国債入札
    《米決算発表》
    マイクロン・テクノロジー、ゼネラル・ミルズ


    ※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。

     


    27日のNYダウ工業株30種平均は7営業日ぶりに反発し、前日比212ドル03セント(0.6%)高の3万3926ドル74セントで終えた。
    午前に発表された5月の耐久財受注、米新築住宅販売、米民間有力調査会社コンファレンス・ボードの消費者信頼感指数はそれぞれ市場予想を上回り、米景気の底堅さを確認する内容となった。ダウ平均は前日まで下げが続き、主力銘柄に値ごろ感からの買いが入りやすかった。

    朝方発表の5月の耐久財受注額は前月比1.7%増と市場予想(1.0%減)に反して増えた。5月の新築住宅販売件数も、前月比12.2%増と市場予想(1.2%減)に反して伸びた。6月の米消費者信頼感指数は109.7と市場予想(104.0)を上回り、2022年1月以来の高水準となった。市場では「金融引き締めが続くなかでも米経済は底堅さを維持しており、企業業績にとっても朗報だ」との声が聞かれた。

    中国の李強(リー・チャン)首相は27日、同国の23年の5%経済成長は「実現可能」と述べた。中国経済の回復期待も投資家心理を改善させた。ダウ平均の構成銘柄では景気敏感株や消費関連株への買いが目立った。ホームセンターのホーム・デポやスポーツ用品のナイキ、航空機のボーイング、建機のキャタピラーが高い。

    前日に下げが目立ったハイテク株にも買いが入り、相場を支えた。ソフトウエアのマイクロソフトとスマートフォンのアップルが2%近く上げた。

    一方、朝方に四半期決算とあわせて通期の1株利益見通しの引き下げを発表したドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスは9%安で終えた。工業製品・事務用品のスリーエム(3M)やバイオ製薬のアムジェンも売られた。

    ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反発し、前日比219.895ポイント(1.6%)高の1万3555.673で終えた。主力株が軒並み買われ、アナリストが目標株価を引き上げたメタプラットフォームズは3%高で終えた。半導体関連銘柄も総じて高い。電気自動車のテスラは4%上げた。


     

    【シカゴ日本株先物概況】

    27日のシカゴ日経平均先物は上昇した。9月物は前日比225円高の3万2800円で終えた。この日発表された米経済指標が相次いで市場予想を上回り、景気懸念が和らいだ。
    堅調な米景気指標が好感される中、ハイテク株などに買いが入り反発した。日経平均先物にも買いが優勢となった。


    シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
    32800 ( +230 )
     
    シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
    32860 ( +290 )
    ( )は大阪取引所終値比
     




    【欧州株式市場】

    ■イギリス・ロンドン株価指数
    FTSE100 7461.46(+7.88)

    27日のFTSE100種総合株価指数は7営業日ぶりに反発した。前日に比べ7.88ポイント(0.11%)高の7461.46で取引を終えた。中国の李強(リー・チャン)首相が27日、同国の2023年の5%経済成長は「実現可能」と述べた。中国経済の回復期待が相場を支えた。金融や消費者サービス、資源などが買われた。半面、イングランド銀行(英中銀)の金融引き締め継続への警戒感が投資家心理の重荷となり、上値は限られた。

    FTSE100の構成銘柄では、オンライン食品販売大手オカド・グループが5.13%高と急伸。通信大手ボーダフォンは3.70%高、航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)は2.61%高、金融大手スタンダード・チャータードも1.98%高となった。
    一方、通信大手BTは3.64%安、小売り大手JDスポーツ・ファッションは2.73%安、特殊化学品大手クローダ・インターナショナルは2.22%安だった。



    ■ドイツ・フランクフルト株価指数
    DAX 15846.86(+33.80)

    27日のドイツ株価指数(DAX)は7営業日ぶりに反発した。前日に比べ33.80ポイント(0.21%)高の1万5846.86で取引を終えた。前日までの6日続落で3%超下落しており、値ごろ感を意識した買いが入りやすかった。品質問題への懸念から売りが出ていた発電設備を手掛けるシーメンス・エナジーが上昇した。資本財や金融の一角も上げた。

    個別では、通販大手ザランドが2.39%高、エネルギー大手シーメンス・エナジーが2.30%高、コメルツ銀行が2.13%高と買われた半面、医療機器のザルトリウスは5.13%安、医薬大手メルクは3.54%安、分子診断大手キアゲンは2.25%安と売られた。



    ■フランス・パリ株価指数
    CAC40 7215.58(+31.23)

    フランスCAC40種指数は0.43%高だった。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が講演で、改めてインフレ抑制に向けてタカ派的な姿勢を示したことが株価の上値を抑えた。


     

06月28日 毎日コラム
櫻井英明の株式辞典【や行】
・・・続き



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