会員情報作成
ログイン
【市況一覧】
日経平均株価
38,236.07 -37.98 05/02
TOPIX
2,728.53 -0.87 05/02
マザーズ
642.96 -3.29 05/02
NYダウ平均
38,225.66 +322.37 05/03
ナスダック総合
15,840.96 +235.48 05/03


06月01日 マーケットコメント

06月02日 マーケットコメント

06月03日 マーケットコメント

06月04日 マーケットコメント

06月05日 マーケットコメント

06月06日 マーケットコメント

06月07日 マーケットコメント

06月08日 マーケットコメント

06月09日 マーケットコメント

06月10日 マーケットコメント

06月11日 マーケットコメント

06月12日 マーケットコメント

06月13日 マーケットコメント

06月14日 マーケットコメント

06月15日 マーケットコメント

06月16日 マーケットコメント

06月17日 マーケットコメント

06月18日 マーケットコメント


     
    19日の日経平均株価は大幅反落し、3万3370円(前週末比335円安)引けとなった。朝方は、円安・ドル高進行を支えに買いが先行したが、直後に軟化した。前週末の米国株安や高値警戒感から利益確定売りも出やすく、いったん3万3500円を割り込んだ。その後、プラス圏に切り返したが、後場は先物主導で下押しし、下げ幅は一時470円を超えた。
    1ドル=141円台後半まで進んだ円安という好材料がありながらも下げてしまったことで、ここまで需給優先で上げてきた相場に少し変化が訪れた可能性もありそうだ。
     
    ただ、市場では、前週末にバブル経済崩壊後の最高値を更新したことで、売りが出やすいが、「短期的な調整で上昇トレンドに変化はない」との声が聞かれた。
     
    あす20日の日経平均株価はもみ合い展開か。
    現地19日の米国市場は、奴隷解放記念日の祝日で休場となる。国内では重要経済指標の発表もなく、手掛かり材料に乏しい。また、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が21日に下院で、22日には上院で議会証言を行う予定で、内容を見極めたいとして様子見気分に傾きやすいとみられる。
     
    プライム市場では値上がり銘柄の方が多く、新興銘柄には派手に上昇するものも散見された。米国株の休場前後では指数の値動きが不安定となることもある。あす持ち直すようなら、きょうの下げはそれほどネガティブ視されないだろう。日経平均と対照的な動きを見せたマザーズ指数は年初来高値を更新し、昨年4月につけた戻り高値の843.33pも超えてきた。大型株が持ち直すのか、新興銘柄が一段と騰勢を強めるのかは見極める必要があるが、日本株からは資金が逃げることなく循環物色が続く公算が大きいだろう。
     
     
    ■上値・下値テクニカル・ポイント(19日現在)
     
    36098.07  ボリンジャー:+3σ(13週)
    35034.63  ボリンジャー:+3σ(26週)
    34943.93  ボリンジャー:+3σ(25日)
    34132.32  ボリンジャー:+2σ(13週)
    33855.25  ボリンジャー:+2σ(25日)
     
    33370.42  ★日経平均株価19日終値
     
    33252.84  6日移動平均線
    32916.32  ボリンジャー:+2σ(26週)
    32766.56  ボリンジャー:+1σ(25日)
    32596.67  均衡表転換線(日足)
    32506.78   新値三本足陰転値
    32166.58  ボリンジャー:+1σ(13週)
    31677.87  25日移動平均線
    31624.43  均衡表基準線(日足)
    31007.28  均衡表転換線(週足)
    30798.01  ボリンジャー:+1σ(26週)
    30589.19  ボリンジャー:-1σ(25日)
    30200.84  13週移動平均線
    29717.39  均衡表基準線(週足)
    29500.50  ボリンジャー:-2σ(25日)
    29339.35  75日移動平均線
    28796.53  均衡表雲上限(日足)
    28679.71  26週移動平均線
     
     
    小高く寄り付いた後に先週末16日に付けたバブル後最高値を上回ったが、その後は値を消してローソク足は陰線を描いた。終値は5日移動平均線をわずかに下回った。25日移動平均線との乖離率は日経平均が5.34%(先週末6.91%)と5%台で高止まりしているが、TOPIXは4.29%(先週末5.08%)と5%割れで過熱ゾーンを脱した。
     

    【大引け概況】



    19日の日経平均株価は反落し、大引けは前週末比335円66銭(1.00%)安の3万3370円42銭だった。

     
    本日のマーケット動画
    時間:00:00:43 容量:9.88M

    過去のマーケット動画はこちら
     
    午後に入り、株価指数先物にまとまった売り注文が出たことをきっかけに下げ幅を拡大した。
    高値警戒感や外国為替市場で円安・ドル高が一服したことが重荷となり、下げ幅は一時400円を超えた。
     
    前週末の米株市場でNYダウなど主要株価指数が揃って軟調だったことから、利益確定売りを誘発した。ただ、前場は外国為替市場で円安に傾いていたことで、輸出株中心に押し目買いが入り小幅プラス圏を確保した。
    ところが後場に入ると先物を絡めた売りが噴出、日経平均は波乱含みの下げに見舞わる形に。円安が一服したことやアジア株市場が総じて安かったことなどが嫌気され、再び利食い急ぎの動きが表面化し全体相場を押し下げた。きょうは米国株市場が休場となることから、海外機関投資家も米系ファンドの参戦が少なく、そのぶん国内勢の売りがこなし切れなかった面もあるようだ。
     
    日経平均は33年ぶりの高値圏で推移しているとあって、利益確定などの売りが出やすかった。きょうは米国の全市場が休場とあって、市場では「先週まで積極的に買っていた海外投資家の参加が少なく、高値警戒感による国内勢の売りが優勢になる構図だった」との見方が出ていた。
     
    日銀は16日まで開いた金融政策決定会合で大規模緩和の維持を決めたことを受け、朝方は海外短期筋による先物買いが先行した。日本株の根強い先高観から下値での押し目買い意欲も根強く、午前の日経平均は16日に付けた年初来高値を上回って推移する場面もあった。
     
    東証株価指数(TOPIX)は反落し、前週末比9.86ポイント(0.43%)安の2290.50で終えた。
     
    東証プライムの売買代金は概算で3兆6722億円。売買高は13億1368万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は706と、全体の約4割にとどまった。値上がりは1065、変わらずは63銘柄だった。

     

    業種別株価指数(33業種)は、非鉄金属、鉱業、輸送用機器、鉄鋼などが下落した。上昇は銀行業、パルプ・紙など。
     
    個別では、日経平均への寄与度が高いファストリ、半導体関連の東エレク、アドテストが下げた。トヨタやソニーGも安い。材料では、23年12月期営業利益を下方修正したツバキナカシマ、24年3月期業績と配当予想を下方修正したトーメンデバ、東証スタンダードでは、23年4月期営業利益が0.6%減となったサンオータスが軟調な展開となった。
     
    一方、三菱商や三菱UFJ、三井住友、みずほ、ゆうちょ銀行など銀行株や、東京海上HDなど保険株が買われた。ニデックも買われた。エニーカラーは制限値幅の上限まで買われた。
    スクエニHD、芝浦武田薬、三菱重が高く東ガスなどガス株、出光興産など石油株が上げた。
    個別の材料では、経産省によるスパコン経費補助が引き続き手掛かりとなったさくらインターネット、事業戦略に係る重要な経営指標と株主還元方針を発表したジーテクト、発行済株式数の1.3%の自社株消却を発表したBEENOS、航空機の長期需要が増加しているとの報道が手掛かりとなったジャムコなどが買われた。


     


     
    東証スタンダード市場は、海外投資家による買いの動きが鈍る中、プライム市場では日経平均株価が大幅安となったが、スタンダード市場は中小型株などへの循環物色も目立ち、幅広い銘柄に買いが入った。スタンダードTOP20は小幅続伸。出来高2億8359万株。
    値上がり銘柄数873、値下がり銘柄数415と、値上がりが優勢だった。
     
    個別では大谷工業、タクミナ、ぷらっとホーム、ヘリオス テクノ ホールディングがストップ高。CSSホールディングス、フレンドリー、光世証券は一時ストップ高と値を飛ばした。アクシーズ、美樹工業、オーテック、三井住建道路、田辺工業など131銘柄は年初来高値を更新。NITTAN、アルファ、石垣食品、細谷火工、エヌエフホールディングスが買われた。
     
    一方、enishがストップ安。秋川牧園、ウエストホールディングス、クシム、歯愛メディカル、オーベクスなど11銘柄は年初来安値を更新。テイツー、サンオータス、ファインシンター、ヤマト・インダストリー、伊勢化学工業が売られた。
     

    東証グロース市場は買い遅れていた個人投資家らの投資資金が入り、買い優勢の展開。東証マザーズ指数、グロースCoreはともに続伸した。東証マザーズ指数の終値は前週末比22ポイント(2.65%)高い852.37だった。2022年1月以来、1年5カ月ぶりの高値をつけた。新興市場の出遅れ銘柄やテーマ株などに着目した買いが入り、年初来高値を終日、上回って推移した。
     
    市場では「大型株と比べて出遅れていた新興株への見直し買いが続いている」(国内証券のストラテジスト)との見方があった。
     
    東証グロース市場では、エーアイやピアズが上昇した。一方、ラキールやBTMは下落した。
    値上がり銘柄数395、値下がり銘柄数118と、値上がりが優勢だった。
     
    13日に上場したABEJAは初値(4980円)に比べて3660円(73.5%)高の8640円で終えるなど新興市場でも個人投資家を中心にAI(人工知能)関連への物色意欲が高まっているとの声も聞かれた。
     
    市場では「日銀が金融引き締めに動かず、イールドカーブコントロール(長短金利操作)の撤廃が遠くなりそうなこともバリュエーションが高い新興市場にとっては有利だ」との声が聞かれた。
     
    個別では、エーアイ、Arent、ABEJA、ポート、ピアズがストップ高。プログリットは一時ストップ高と値を飛ばした。ジーエヌアイグループ、総医研ホールディングス、ユナイテッド、ツクルバ、ランディックスなど59銘柄は年初来高値を更新。ビープラッツ、サンワカンパニー、スリー・ディー・マトリックス、Ridge−i、GENOVAが買われた。
     
    一方、地域新聞社、バリューゴルフ、CINCが年初来安値を更新。日本ホスピスホールディングス、インフォネット、ラキール、BTM、カラダノートが売られた。
     
     
     


     
    19日午前の日経平均株価は小幅に続伸し、前引けは前週末比18円52銭(0.05%)高の3万3724円60銭だった。16日に付けた年初来高値(3万3706円)を上回った。
    きょう前場は強弱観対立のなか、日経平均は前週末終値近辺でもみ合う展開となった。朝方は買い優勢で始まったものの、その後はすぐにマイナス圏に沈んだが、下値に対しても底堅さを発揮し下げ渋る展開に。前場取引後半に戻り足となり、前引けは小幅ながらプラス圏で着地している。前週末の米株安が利益確定の動きを誘発したものの、外国為替市場で円安・ドル高が進行し、相場全体の地合いを支えた。
     
    日銀は16日まで開いた金融政策決定会合で大規模緩和の維持を決め、外国為替市場では1ドル=141円台後半まで円安・ドル高が進んだ。海外投資家による日経平均先物への買いなどを誘い、朝方の日経平均は高く始まった。
     
    ただ、その後の日経平均は安い水準で推移する場面が多かった。前週末16日の米株式市場で主要株価指数はそろって下落。日本株は33年ぶり高値圏で推移しているとあって、半導体株などが利益確定売りに押された。日経平均の下げ幅は一時200円を超えた。
     
    さて、今週は21日にパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の下院での議会証言が予定されており、翌22日には上院銀行委員会で半期に一度の議会証言を行う。先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)では11会合ぶりに利上げ見送りが決定された一方、ドット・プロット(金利予測分布図)では、政策金利が中央値で年末までに3月時点の予測(5.1%)から5.6%に上昇するとの予想が示された。年内残り2回の利上げが示唆されており、パウエル議長からは「利下げは2、3年先になるかもしれない」などと市場が想定していたよりもタカ派的な発言が見られた。議会証言では、利上げ休止決定や銀行巡る緊張について質問受ける見通しで、同証言の動向にはしっかりと注目しておきたい。
     
    東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆8011億円、売買高は6億3985万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1207と、全体の7割弱を占めた。値下がりは553、変わらずは73銘柄だった。
     
    業種別株価指数(33業種)は、パルプ・紙、保険業、銀行業などが上昇した。下落は海運業、非鉄金属、輸送用機器など。
     
    個別では、ソシオネクストが高く、三菱商事など商社株も堅調。ANYCOLORが大きく買われ、三井住友FGやニデックも上昇した。武田薬品工業も値を上げた。このほか、JNSホールディングス、RPAホールディングス、カナミックネットワークなど中小型株が値を飛ばしている。
     
    半面、日経平均への寄与度が高いアドテストやソフトバンクグループ(SBG)が下げた。レーザーテック、トヨタなどが利食いに押され、キーエンスも冴えない。任天堂も値を下げた。ツバキ・ナカシマが大きく売られたほか、グリーも下落した。
     


     
    東証スタンダード市場は好地合いを背景に内需業種中心に買いが入った。一方、半導体株などには売りが出て株価指数の重しになった。引き続き出遅れ感のある新興株や中小型株中心に物色が向かうか注目しておきたい。スタンダードTOP20は小幅続伸。出来高1億8143万株。値上がり銘柄数871、値下がり銘柄数354と、値上がりが優勢だった。
     
    個別では、大谷工業、ぷらっとホームがストップ高。CSSホールディングス、フレンドリー、光世証券は一時ストップ高と値を飛ばした。アクシーズ、オーテック、三井住建道路、田辺工業、テクノ菱和など113銘柄は年初来高値を更新。NITTAN、細谷火工、ジャパンエンジンコーポレーション、エヌエフホールディングス、カクヤスグループが買われた。
     
    一方、秋川牧園、ウエストホールディングス、クシム、オーベクス、ツインバードなど10銘柄が年初来安値を更新。テイツー、サンオータス、ユークス、ヤマト・インダストリー、ファインシンターが売られた。


     
    東証グロース市場は、マザーズ指数やグロース市場の時価総額上位20銘柄で構成される東証グロース市場Core指数は上昇スタート後、上げ幅を広げる展開となっている。4月以降の上昇率が大きい値がさ株や大型株に様子見ムードが台頭しており、出遅れ感の強い新興株に幕間つなぎの物色が継続している。また、米長期金利の上昇も警戒するほどではなく、バリュエーション面での割高感が意識されやすい新興株を手掛けやすい展開となっている。
    東証マザーズ指数の前引けは前週末比27.48ポイント(3.31%)高い857.85だった。一時、上昇率は3.37%に達し、午前は年初来高値を上回って推移した。
    大型株と比べて相対的に出遅れ感のある新興市場銘柄に買いが入った。
     
    市場では新規株式公開(IPO)ラッシュを控え「個人投資家を中心に新興銘柄への注目度が高まっている」との見方もあった。
     
    東証グロース市場では、ポートやカバーが上昇した。一方、日本ホスピスやAMIは下落した。
    値上がり銘柄数420、値下がり銘柄数82と、値上がりが優勢だった。
     
    個別では、Arent、プログリットがストップ高。ポートは一時ストップ高と値を飛ばした。ジーエヌアイグループ、ユナイテッド、ツクルバ、ランディックス、BRUNOなど57銘柄は年初来高値を更新。ピアズ、ABEJA、スリー・ディー・マトリックス、property technologies、サンワカンパニーが買われた。
     
     一方、地域新聞社、バリューゴルフが年初来安値を更新。トラストホールディングス、ラキール、フレアス、日本ホスピスホールディングス、BTMが売られた。
     
     



    《マーケットストラテジーメモ一覧へ》


    coulumn_06.jpg
    《マーケットストラテジーメモ》 6月第3週

    12日(月):
    週末のNY株式市場で主要3指数は揃って小幅続伸。来週のCPI発表やFOMCを控え方向感が薄い展開。テスラが4.06%上昇し2021年1月以来の11日連騰。5月24日以降で約35%上昇した。テスラ株に対する空売りは224億3000万ドル相当で世界最大。
    ただ「価格の調整は不可避」との見方を背景に4月以降空売りは積み上がっているという。2023年に新たに積み上がったテスラ株の空売りは1530万株(36億ドル相当)。過去30日間では空売りが130万株(3億0300万ドル相当)増加した。

    日経平均株価は168円高の3万2434円と続伸。グロース株の一角に買いが集まり精密機器や電気機器の上昇が目立った」との解釈。TOPIXは続伸し年初来高値を更新。東証プライムの売買代金は3兆422億円。
    アドテスト、東エレクが上昇。郵船、ファーストリテが下落。

    13日(火):
    週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って大幅続伸。NYダウは4月28日以来の高値。NASDAQは22年4月以来の高値。S&P500節目の4300を上回り22年4月以来の高値。昨年10月安値から21%戻しており「強気相場に入った」との見方だ。空売り比率は45.3%→39.6%に低下。

    日経平均株価は584円高の33018円と3日続伸。前日の米ハイテク株高を受け朝方から買い物優勢。心理的節目の3万3000円を超えた。TOPIXは続伸。東証プライム市場の時価総額は802兆円。東証プライムの売買代金は4兆1489億円。ファストリ、SBGが上昇。エーザイ、大ガスが下落。225の予想PERは15倍台

    14日(水):
    火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って続伸。S&P500とNASDAQ総合は終値で1年2カ月ぶりの高値を更新した。「5月CPIの伸び鈍化を受けFOMCでの利上げ見送り」との見方。予定通りの進行という形。5月のCPIは前年比の伸び率が4.0%。4月の4.9%から大きく鈍化し2021年3月以来2年余りぶりの穏やかな伸びとなった。「インフレ率がピークから50%余り低下したことを強気材料とするか。インフレ率がFRBの目標の2倍以上の水準になおあることを弱気材料にするか。どちらにも解釈可能だ」という声もある。

    日経平均株価は483円高の33502円と4日続伸。ファストリが株式分割考慮後の上場来高値を更新。トヨタも4%高となり、連日で年初来高値を更新。東証プライムの売買代金は4兆7554億円。SBG、信越化が上昇。第一三共、エーザイが下落。

    15日(木):
    水曜のNY株式市場で主要3指数はマチマチの展開。NYダウは一時400ドル近く下落。ただNASDAQとS&P500は5日続伸。NYダウだけを見て「急落」と判断するのは早計だろう。FOMCはFF金利の誘導目標を5.00─5.25%で据え置き昨年1月以来の利上げ見送りとなった。同時に、年末までに合計0.50%ポイントの利上げを実施する可能性を示唆。2023年末の政策金利は予想中央値で5.50─5.75%に引き上げられるとのシナリオ。ヘッジのための姿勢の印象に左右され株式市場は不安定な動きの中、商いが増加した。ドットチャートは言い訳つくりの感。

    日経平均株価は16円安の3万3485円と小幅ながら5日ぶりに反落。日経平均は一時200円超上昇した局面もあったが大引けにかけては株価指数先物に散発的な利益確定売りが出た。TOPIXは5日ぶりに反落。東証プライムの売買代金は4兆3825億円と3日連続で4兆円を上回った。ニコン、クボタは上昇。エーザイ。楽天が下落。

    16日(金):
    木曜のNY株式市場で主要3指数は揃って1%超の上昇。S&P500とNASDAQ総合は終値で1年2カ月ぶり高値を更新した。5月の小売売上高は予想外に増加。週間の新規失業保険申請件数は前週から横ばいなったが、市場予想を上回った。
    5月の輸入物価指数は前年同月比で3年ぶりの大幅な下落。13日発表の消費者物価指数(CPI)も総合指数の伸び率が予想を下回っていた。
    これらを受けて「年内の追加利上げへの懸念が和らいだ」との解釈。「市場はあと2回の利上げが控えているとは考えていない」という見方だ。

    日経平均株価は220円高の33706円と反発。前場は反落の動きとなったが必休みに日銀が金融政策決定会合の結果を公表。現行の金融緩和策を維持。これを好感したような格好で切り返した。東証プライムの売買代金は5兆5600億円。キヤノン、三菱商事が上昇。積水ハウス、ソシオネクストが下落。



    (2) 欧米動向

    米国市場の週末は強烈な商いだった。
    事前にブルームバーグが報じていた記事。
    かなりの玉移動だった。

    極めて多くのオプションが16日に期限を迎え、投資家は新たな難題に直面する。
    強気のデリバティブ(金融派生商品)で利益を追求するか、値下がりを見越しヘッジするかを迫られる。
    株式や指数に関連する契約約4兆2000億ドル(約589円)相当が満期を迎える予定。
    1年前より20%多い。

    (3)新興国動向

    中国国務院(内閣に相当)は16日の会合で、経済成長を促進するための方策を議論。
    コロナ後の景気回復に失速の兆候がみられるなか時宜を得た政策措置を打ち出す方針を示した。
    会合では、テクノロジー企業への融資支援を強化する計画や、民間ファンドを監督するための規則案も承認。


    【展望】

    【6月】(5勝5敗:勝率50%)
    上旬は買い方針。中旬から買い警戒。夏至節を目途に売りに転ずべし。

    19日(月)首都圏マンション発売件数、米NAHB住宅市場指数、奴隷解放記念日でNY休場
    20日(火)米住宅着工件数、建設許可件数
    21日(水)通常国会会期末、日銀金融政策決定会合議事要旨 上げの特異日
    22日(木)米1−3月経常収支、中古住宅販売、英金融政策委員会、ゴルフ全米女子プロ(→25日)、端午節(→6月23日)
    23日(金)消費者物価、au自分銀行製造業PMI、米S&Pグローバル製造業PMI
    24日(土)G7男女共同参画・女性活躍相会合(日光→25日)
    27日(月)米耐久財受注、S&P住宅価格指数、 FHFA住宅価格指数、CB消費者信頼感
    28日(水) e スポーツビジネス EXPO(→30日東京ビッグサイト)
     国内最大級のスタートアップイベント「IVS」(京都→30日)、大幅高の特異日
    29日(木)消費動向調査、米1−3月GDP確定値、EU首脳会議(ブリュッセル→30日)、上げの特異日、変化日、東証REITCore指数パッシブ売買インパクト
    30日(金)失業率、東京都区部消費者物価、米個人所得、中国コンポジットPMI、製造業PMI、6月最強の日

    (兜町カタリスト 櫻井英明)

    【寄り付き概況】

    19日の日経平均株価は続伸して始まった。始値は前週末比62円61銭高の3万3768円69銭。

    前週末の欧州株市場は総じて上昇したものの、米国株市場ではFRB高官のタカ派的発言を受け金融引き締め長期化への警戒感が再燃、NYダウ、ナスダック総合株価指数ともに安く引けた。

    東京株式市場では前週末に日経平均が反発し年初来高値を更新するなど、依然として上値指向が強いが、目先買い疲れ感もあり米株安で利食いが誘発される可能性もある。ただ、外国為替市場でドル高・円安が進んでおり、これが全体相場に追い風となる公算は大きいだろう。

    一方、日本時間今晩の米国株市場は休場となることで、海外投資家の手口は売り買いともに減少することも想定される。

    日銀は16日まで開いた金融政策決定会合で大規模緩和の維持を決めた。外国為替市場では引き続き円売りが出ており、1ドル=141円台後半まで円安・ドル高が進んでいる。輸出関連や海外事業比率が高い企業の株価への追い風となっている。

    買い一巡後は下げに転じた。前週末16日の米株式市場で主要株価指数はそろって下落した。日本株は33年ぶり高値圏で推移しているとあって利益確定売りも出やすく、下げ幅が200円を超える場面もあった。

    東証株価指数(TOPIX)は一進一退となっている。

    個別では、三井住友FGやエニーカラー、ニデックが上昇している。一方、ソフトバンクグループ(SBG)、東エレクやアドテストは下げている。

    「欲しいのはメッセンジャーでなく自分の意見」

    「3か月に1回の先物決済と週明けの休日を控えての動き」

    週末のNY株式市場で主要3指数は揃って小幅反落。
    ウォラーFRB理事は「もう少し金融引き締めの必要がある」とコメント。
    リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は利上げを容認する意向を示した。
    「利上げサイクルが終わりに近づいているという楽観的な見方に冷水を浴びせた」との解釈。
    というよりも3か月に1回の先物決済と週明けの休日を控えての動きという印象。
    材料は結果を見て後から取り付けたような印象だ。
    合算出来高は約170億株(直近20営業日の平均は110億株)。
    マイクロソフトが1.7%安。
    アマゾンが1.3%安。
    エヌビディアは0.1%高。
    アドビが0.9%高。
    ロボット掃除機「ルンバ」を製造するアイロボットが21%急騰
    週足ではS&Pが2.6%高、NYダウが1.2%高、NASDAQが3.2%高。
    S&Pは5週連続での上昇。
    ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)は63.9。
    5月の59.2から上昇した。
    インフレ懸念の緩和と債務上限問題の解決により、4カ月ぶりの高水準。
    市場予想は60.0だった。
    1年先のインフレ期待は3.3%に低下し2021年3月以来の低水準。
    5月は4.2%だった。
    10年国債利回りは3.767%。
    2年国債利回りは4.720%。
    2年国債と10年国債の利回り格差はマイナス0.956%。
    7月FOMCでの0.25%利上げ確率は74.4%。
    15日は67%だった。
    日銀がECBとは対照的に超低金利政策を維持。
    今年後半のインフレ率鈍化を予想。
    これを受け円はユーロに対して155.22円と15年ぶりの安値に急落。
    円は対ドルでも下落し6カ月ぶりの安値水準。
    ドル円は141円台後半。
    WTI原油先物7月限は前日比1.16ドル(1.64%)高の71.78ドル。
    週間では2.29%上昇した。
    8月物は1.12ドル高の71.93ドルだった。
    SKEW指数は156.44→150.37→147.86→143.07。
    (5月31日が158.30)。
    恐怖と欲望指数は81→82(2月1日が82、4月18日が70、3月15日が22)。

    週末のNYダウは108ドル(0.32%)安の34299ドルと反落。
    高値34588ドル、安値34285ドル。
    サイコロは9勝3敗。
    騰落レシオは113.39%(前日108.06%)。
    NASDAQは93ポイント(0.68%)安の13689ポイントと7日ぶりに反落。
    高値13864ポイント、安値13680ポイント。
    サイコロは9勝3敗。
    騰落レシオは108.86%(前日106.43%)。
    S&P500は16ポイント(0.37%)安の4409ポイントと7日ぶりに反落。
    高値4448ポイント、安値4407ポイント。
    サイコロは9勝3敗。
    騰落レシオは118.96%(前日115.84%)。
    ダウ輸送株指数は75ポイント(0.51%)安の14792ポイントと5日ぶりに反落。
    SOX指数は34ポイント(0.94%)安の36673ポイントと続落。
    VIX指数は13.54(前日14.50)と上昇。
    NYSE出来高は31.04億株(前日10.81億株)。
    3市場の合算売買高は170億株(前日118億株、過去20日平均は110億株)。
    先物決済のクアドラプル・ウィッチングで膨らんだ。
    週末のシカゴ225先物円建ては大証日中比25円高の33675円。
    ドル建ては大証日中比100円高の33750円。
    ドル円は141.82円。
    10年国債利回りは3.767%。
    2年国債利回りは4.720%。
    週明け19日は奴隷解放記念日「ジューンティーンス」の祝日のため休場。

    週間ベースでNYダウは1.2%高、3週続伸(累計3.6%上昇)。
    ナスダック総合指数は1.9%高、8週続伸(同13.4%上昇)。
    S&P500は2.6%高、5週続伸(同6.9%上昇)。
    フィラデルフィア半導体指数(SOX)指数は4.2%高、2週続伸(同4,9%上昇)。

    「10週連続陽線」

    週末の日経平均は寄り付き86円安。
    終値は220円(△0.66%)高の33706円と反発。
    日足は2日ぶりに陽線。
    4日間で1800円以上上昇していたからこその300円近い下落で始まった。
    32517円→32638円にマド。
    33127円→33203円にマドで2空。
    SQ値32018円38銭に対して6勝0敗。
    日経平均は週間で1440円の大幅上昇。
    10週連続の上昇は過去4位タイ。
    2012年11月→2013年1月の12週続伸以来の記録となる。
    この時は「岩戸景気」の1958年12月→59年4月の17週連続に次ぐ54年ぶりの記録更新だった。
    10週間の上昇値幅は過去最大。
    週足も10週連続陽線。
    TOPIXは6.39ポイント(△0.28%)高の2300ポイントと反発。
    プライム市場指数は3.25ポイント(△0.28%)高の1183.76と反発。
    東証マザーズ指数は35.44ポイント(△4.46%)高の830.37と反発。
    2022年4月以来の高水準となった。
    プライム市場の売買代金は5兆5601億円(前日は4兆3825億円)。
    26日連続で3兆円超。
    4日連続で4兆円超はプライム市場再編後で最長。
    5兆円台と増加した背景はFTSE日本指数パッシブ売買。
    値上がり1118銘柄(前日761銘柄)。
    値下がり668銘柄(前日1006銘柄)。
    新高値217銘柄(前日309銘柄)。
    6日連続で3ケタ。
    新安値16銘柄(前日15銘柄)。
    プライム市場の騰落レシオは110.61(前日109.84)。
    NTレシオは14.65倍(前日14.60倍)。
    26日連続で14倍台。
    サイコロは9勝3敗で75.00%。
    TOPIXは9勝3敗で75.00%。
    マザーズ指数は8勝4敗で66.66%。
    上向きの25日線(31528円)からは△6.91%(前日△6.79%)。
    46日連続で上回った。
    上向きの75日線は2925円。
    59日連続で上回った。
    上向きの200日線(28048円)からは△20.17%(前日△19.50%)。
    57日連続で上回った。
    上向きの5日線は33229円。
    6日連続で上回った。
    松井証券信用評価損益率速報で売り方▲17.889%(前日▲17.088%)
    買い方▲4.172%(前日▲4.838%)。
    マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲11.513%(前日▲9.341%)。
    買い方▲15.186% (前日▲18.061%)。
    空売り比率は41.0%(前日40.4%、2日連続で40%超)。
    空売り規制なしの銘柄の比率6.2%(前日8.4%)。
    3月10日が18.4%だった。
    日経VIは20.74(前日21.99)。
    2月16日の安値は14.63。
    日経平均採用銘柄のPERは15.33倍(前日15.29倍)。
    前期基準では15.67倍。
    EPSは2198円(前日2190円)。
    5月10日は2005円まで低下。
    11月15日の過去最高準は2238円。
    225のPBRは1.38倍(前日1.37倍)。
    BPSは24424円(前日24441円)。
    10年国債利回りは0.400%(前日0.420%)。
    日経平均の予想益回りは6.52%。
    予想配当り利回りは1.92%。
    プライム市場の予想PERは15.66倍。
    前期基準では16.15倍。
    PBRは1.34倍。
    プライム市場の予想益回りは6.38%。
    配当利回り加重平均は2.24%。
    プライム市場の単純平均は15円高の2663円。
    プライム市場の売買単価は2758円(前日2739円)。
    プライム市場の時価総額は823兆円(前日820兆円)。
    ドル建て日経平均は239.56(前日237.17)と反発。
    週末のシカゴ225先物円建ては大証日中比25円高の33675円。
    高値33955円、安値33135円。
    大証先物夜間取引終値は大証日中50円高の33700円
    気学では月曜は「寄り安は買い。上寄りは売り狙え」。
    火曜は「不二高をみる日。悪目買い方針良し」。
    水曜は「変化注意日」。
    木曜は「押し目買いの日」。
    金曜は「転換注意日。高安共に足取りに付け」。:
    ボリンジャーのプラス1σが32631円。
    プラス2σが33734円。
    プラス3σが34837円。
    週足ボリンジャーのプラス1σが31608円。
    プラス2σが33476円。
    プラス3σが35344円。
    週明けのNY株式市場は奴隷解放記念日「ジューンティーンス」の祝日のため休場。

    《今日のポイント6月19日》

    (1)週末のNY株式市場で主要3指数は揃って小幅反落。
       10年国債利回りは3.767%。
       2年国債利回りは4.720%。
       ドル円は141円台後半。
       SKEW指数は156.44→150.37→147.86→143.07。
       (5月31日が158.30)。
       恐怖と欲望指数は81→82(2月1日が82、4月18日が70、3月15日が22)。

    (2)ダウ輸送株指数は75ポイント(0.51%)安の14792ポイントと5日ぶりに反落。
       SOX指数は34ポイント(0.94%)安の36673ポイントと続落。
       VIX指数は13.54(前日14.50)と上昇。
       NYSE出来高は31.04億株(前日10.81億株)。
       3市場の合算売買高は170億株(前日118億株、過去20日平均は110億株)。
       先物決済のクアドラプル・ウィッチングで膨らんだ。
       週末のシカゴ225先物円建ては大証日中比25円高の33675円。

    (3)プライム市場の売買代金は5兆5601億円(前日は4兆3825億円)。
       26日連続で3兆円超。
       4日連続で4兆円超はプライム市場再編後で最長。
       5兆円台と増加した背景はFTSE日本指数パッシブ売買。
       値上がり1118銘柄(前日761銘柄)。
       値下がり668銘柄(前日1006銘柄)。
       新高値217銘柄(前日309銘柄)。
       6日連続で3ケタ。
       新安値16銘柄(前日15銘柄)。
       プライム市場の騰落レシオは110.61(前日109.84)。
       NTレシオは14.65倍(前日14.60倍)。
       26日連続で14倍台。
       サイコロは9勝3敗で75.00%。

    (4)上向きの25日線(31528円)からは△6.91%(前日△6.79%)。
       46日連続で上回った。
       上向きの75日線は2925円。
       59日連続で上回った。
       上向きの200日線(28048円)からは△20.17%(前日△19.50%)。
       57日連続で上回った。
       上向きの5日線は33229円。
       6日連続で上回った。

    (5)松井証券信用評価損益率速報で売り方▲17.889%(前日▲17.088%)
       買い方▲4.172%(前日▲4.838%)。
       マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲11.513%(前日▲9.341%)。
       買い方▲15.186% (前日▲18.061%)。

    (6)空売り比率は41.0%(前日40.4%、2日連続で40%超)。
       空売り規制なしの銘柄の比率6.2%(前日8.4%)。
       3月10日が18.4%だった。
       日経VIは20.74(前日21.99)。
       2月16日の安値は14.63。

    (7)日経平均採用銘柄のPERは15.33倍(前日15.29倍)。
       EPSは2198円(前日2190円)。
       5月10日は2005円まで低下。
       11月15日の過去最高準は2238円。
       225のPBRは1.38倍(前日1.37倍)。
       BPSは24424円(前日24441円)。
       10年国債利回りは0.400%(前日0.420%)。

    (8)プライム市場の単純平均は15円高の2663円。
       プライム市場の時価総額は823兆円(前日820兆円)。
       ドル建て日経平均は239.56(前日237.17)と反発。

    (9)ボリンジャーのプラス1σが32631円。
       プラス2σが33734円。
       プラス3σが34837円。
       週足ボリンジャーのプラス1σが31608円。
       プラス2σが33476円。
       プラス3σが35344円。
       週明けのNY株式市場は奴隷解放記念日「ジューンティーンス」の祝日のため休場。

    週間ベースで日経平均株価は4.5%高、10週続伸(累計22.5%上昇)。
    TOPIXは3.4%高、3週続伸(同7.2%上昇)。
    東証プライム市場指数は3.4%高、3週続伸(同7.2%上昇)。
    東証マザーズ指数は7.5%高、3週続伸(同14.4%上昇)。
    東証スタンダード市場指数は2.1%高、3週続伸(同3.2%上昇)。
    東証グロース指数は6.9%高、3週続伸(同13.8%上昇)。
    東証REIT指数は0.4%安、3週ぶり反落。

    今年の曜日別勝敗(6月16日まで)

    月曜16勝6敗(月曜4連勝中)
    火曜17勝5敗(火曜3連勝中)
    水曜12勝11敗
    木曜12勝10敗
    金曜18勝5敗(金曜7連勝中)


    市場では理屈をつけて高値圏を否定しようとする動きが多い。
    上昇の継続が信じられないし、予想が外れたからだろう。
    「毛抜き天井」とか「バフェト指標」とか「200日線からプラス20%乖離」。
    さまざまな材料を持ち出して、過去の延長線上で相場を推理する。
    「言い訳解釈」あるいは「アリバイ解釈」という表現もアリかも知れない。
    長年培われた弱気の虫。
    弱気を言っておけばよかった時代が忘れられないのだろうか。
    相場は明らかにワープしているのに面白く感じる。
    そのうち「長期上昇過程だか短期調整はあるかも知れない」という絶対に間違わない予想も出てくるのだろう。

    米国市場の週末は強烈な商いだった。
    事前にブルームバーグが報じていた記事。
    かなりの玉移動だった。

    極めて多くのオプションが16日に期限を迎え、投資家は新たな難題に直面する。
    強気のデリバティブ(金融派生商品)で利益を追求するか、値下がりを見越しヘッジするかを迫られる。
    株式や指数に関連する契約約4兆2000億ドル(約589円)相当が満期を迎える予定。
    1年前より20%多い。

    BofAの個人投資家の心理レポート。
    「投資家が雄牛(強気)を追っており、株価が泡立っている。
    われわれは『急落前の急伸』と表現する。
    急落には現時点で、フェデラルファンド金利のターミナルレート6%、実質金利2%、失業率4%以上が必要だ」。
    米国株ファンドには過去3週間で380億ドルが流入。
    2022年10月以来の勢い。
    ハイテクファンドは過去8週間で190億ドルが流入。
    21年3月以来の勢いとなった。

    結構大きな変化は米財務省が発表した半期に一度の外国為替報告書。
    日本が「監視対象」から除外された。
    多くの国がインフレ抑制のため自国通貨の下落を防ぐための介入を行ったことは背景だ。
    ただポイントは為替操作国認定の「監視リスト」条件。
    (1)大幅な対米貿易黒字。
    (2)多額の経常黒字
    (3)為替介入を継続的かつ、一方的に行っている
    以上の3つの基準のうち2つに該当する国と地域が指定される。
    今回、日本は対米貿易黒字は基準に該当した。
    しかし円安やエネルギー価格の高騰などで経常黒字が大幅に減少したことで「監視リスト」から除外された。
    「監視リスト」からの除外は指定が始まった2016年以来初めて。
    ポイントは多額の黒字を計上しておらず、アメリカの敵ではないというアメリカ側の見解。
    今後貿易摩擦が生じる可能性は少ないと読める。
    実は株式市場的にも大きな変化だ。

    重要なのは「誰かが言っている」ことは関係ないということ。
    活字や映像などではいわゆる専門家が登場し解釈する。
    しかし、こと株式市場に限っては「誰かが言っている」という報道ではなく「自分はどう考えるか」が欲しい。
    市場関係者の言葉の引用ではなく「自分の相場観」が望まれる。
    記事や映像は単なるメッセンジャーではない。
    「自分の意見」であるべきだろう。
    相場観や見通しでの責任転嫁やアリバイ作りはもういらない。

    (兜町カタリスト櫻井)

     


      【どう見るこの相場】PBR1倍割れの日経平均構成銘柄は   PBR1倍割れの日経平均構成銘柄は断トツ比較で「第2のトヨタ」へキャッチア...

    話題・レポートへ

    [株価材料]
     
    ■旭化成<3407>や住友化学<4005>
    植物由来プラ原料量産へ

    ■航空機、長期需要上振れ ボーイングなど予測 20年で4万機超

    ■AGC<5201>
    社内向け生成AI マイクロソフトの基盤利用

    ■ニデック<6594>
    「空飛ぶ車」部品参入 エンブラエルと合弁設立

    ■双日<2768>
    風力発電の建設中止

    ■三菱地所<8802>
    産後ケアに参入へ

    ■セイコーエプソン<6724>
    9割省エネの複合機 230億円で生産増強

    ■中国ネット通販「6.18」セール 安さ前面 ゼロコロナ後、消費回復鈍く

    ■東電HD<9501>
    再エネに1兆円 洋上風力、国内外で開発

    ■日本郵政<6178>
    日本郵便、委託運賃上げ 平均5%、労働環境を改善

    ■ホンダ<7267>
    リコール費追加 北米の販売車両前期計上586億円

    ■西松屋チェーン<7545>
    3-5月単独税引き益9%減、値上げも円安重荷

    ■ツバキナカシマ<6464>
    今期、最終黒字下振れ 17億円、オランダ工場閉鎖

    ■米向けコンテナ20%減 アジア発5月輸送量 消費財需要鈍く

    ■西村経産相 ラピダスへの追加支援検討 インフラ整備で

    ■防衛装備、中小に補助金 政府、国産部品を後押し

    ■IRジャパン<6035>
    増資や株売却の支援業務停止


     


    19日の東京株式市場は、もみ合い展開か。
    日経平均株価の予想レンジは、3万3500円−3万3900円を想定。(16日終値3万3706円08銭)
    先週末の米国株は下落。ダウ平均は108ドル安の34299ドルで取引を終えた。
    米国株は下落したが、利益確定売りのような動きで警戒ムードは高まりづらい。円安が進んでおり、日本株に対する売り圧力は限られるだろう。

    前週末16日の強い地合いが継続し、買い優勢スタートとなりそう。為替相場は、ドル・円が1ドル=141円台の後半(前週末16日は141円14−16銭)、ユーロ・円が1ユーロ=155円前後(同154円43−47銭)と円安に振れており、輸出関連銘柄には支えとなりそう。
    ただ、現地19日の米国市場は、奴隷解放記念日の祝日で休場となることから、米国系投資家からの資金流入の減少が見込まれ、手控えムードが広がる場面も想定される。

    シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、同16日の大阪取引所清算値比25円高の3万3675円だった。


    【好材料銘柄】

    ■エーアイ <4388> 
    「ChatGPT」を活用した法人向けAIチャットサービス「AIPal Chat」を提供開始。

    ■ジーテクト <5970> 
    事業戦略に係る重要な経営指標を設定。26年3月期に営業利益180億円(23年3月期実績は128億円)、31年3月期に280億円を目指す。また、株主還元方針にDOE(株主資本配当率)を指標として導入する。26年3月期にDOE2.0%(23年3月期は1.6%)、31年3月期に3.0%の目標を掲げる。

    ■ポート <7047> 
    今期最終を14%上方修正・最高益予想を上乗せ。


    【主な経済指標・スケジュール】


    19(月)
    【国内】
    5月首都圏マンション発売(14:00)

    【海外】
    休場:米国(ジューンティーンスの振替休日)


    ※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。

     

06月19日 毎日コラム
櫻井英明の株式辞典【ひ行】
・・・続き



戻る
 
サイトTOPへ

株式投資は全て自己責任でお願いします。このサイトの情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。当サイトの掲載事項において損失をされた場合も当方は一切の責任を負いかねます。

(C)ilogos / Eimei.tv