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日経平均株価
37,934.76 +306.28 04/26
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2,686.48 +22.95 04/26
マザーズ
644.61 +4.49 04/26
NYダウ平均
38,085.80 -375.12 04/26
ナスダック総合
15,611.76 -100.99 04/26


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    29日の日経平均が3日ぶりに反発。終値は前日比163円高の2万3379円だった。前日の米国株が反発したことで投資家心理がやや改善し全般的に買い戻す動きが広がった。
    昨日に2万3000円の大台を割り込まなかったことも本日の戻りに寄与している。
    もっとも、先行き不透明感は変わらず実需買いは乏しい。直近2日間の下げ幅の割に戻りは鈍かった。
     
     
    明日30日の日経平均株価は、底堅い展開か。
    新型肺炎の感染拡大リスクは続くものの、投資家心理は冷静な判断に傾き出している。
    引け後に決算を発表したアドバンテストやファナックが通期見通しを上方修正しており、外部環境が大きく悪化しなければ、これらが素直に買われて全体にも好影響が及ぶ展開が期待できる。きのうきょうと後場にしっかりとした動きが見られたことで下げ止まり感は出てきており、明日はそれなりの戻りが見られるかに注目したい。
     
    市場では、「耐性ができつつあるようだ」、「まだ予断は許さないが、いずれ収まる話であり、この材料で相場が崩れる可能性は低い」などの声が聞かれ、下値では押し目買いが入るとの見方は多い。
    むろん、予断を許さない状況ではあるが、日経平均株価はきのう75日移動平均線を割り込み、きょうはすかさず回復したことで、同線が下値支持線として意識される可能性もあるだろう。
     
    ■テクニカル・ポイント(29日現在)
     
    23742.72  25日移動平均線
    23615.55  均衡表転換線(日足)
    23606.84  13週移動平均線
    23598.77  6日移動平均線
    23560.65  均衡表雲上限(日足)
    23533.57  均衡表転換線(週足)
    23533.57  均衡表基準線(日足)
    23479.47  ボリンジャー:-1σ(25日)
     
    23379.40  ★日経平均株価29日終値
     
    23307.42  ボリンジャー:-1σ(13週)
    23269.25  75日移動平均線
    23216.23  ボリンジャー:-2σ(25日)
    23008.00  ボリンジャー:-2σ(13週)
    22952.99  ボリンジャー:-3σ(25日)
    22708.58  ボリンジャー:-3σ(13週)
    22683.57  均衡表雲下限(日足)
    22611.77  26週移動平均線
    22113.36  均衡表基準線(週足)
    22068.34  200日移動平均線
    21698.33  均衡表雲上限(週足)
    21447.78  ボリンジャー:-1σ(26週)
    21101.88  均衡表雲下限(週足)
     
     

    [概況]

     
    29日東京時間の外国為替市場において、米ドル円は動意の薄い展開であった。新型コロナウィルスに関する話題に関心を示す参加者が引き続き多いが、新規材料となるようなトピックスは出ておらず、様子見ムードが強まって109円台前半における小幅な往来に終始している。春節が明ける2月3日以降の中国外の感染状況の報告が待たれるところとなりそうだが、最大14日程度とされる潜伏期間を踏まえると、少なくとも2月半ば過ぎまでは警戒感が薄れることはなさそう。
     
    ただ、テクニカルに目を移すと、ウィルス感染拡大報道が発信されて以降上値抵抗となっていた5日移動平均線(109.20円)を上抜け始めている。同線を実体部で上抜けることができれば、テクニカルの上では先んじて反転上昇の流が形成されることも考えられ、本日終値の水準は要注目となりそうだ。


    [提供:カネツFX証券株式会社]
     

    【大引け概況】

    29日の日経平均株価は3営業日ぶりに反発し、前日比163円69銭高の2万3379円40銭で終えた。
    本日のマーケット動画
    時間:00:01:32 容量:13.82M

    過去のマーケット動画はこちら
     
    28日の米国株式市場で主要株価指数が軒並み上昇した流れを引き継ぎ、朝方は買いが先行で始まった。寄り付きの買いが一巡すると、ハイテク株の一角が売られ、日経平均株価は上値が重くなった。

    米半導体大手のザイリンクスが次世代通信規格「5G」関連需要に弱気な見方を示したことを受け、東京株式市場でも関連銘柄が売りに押され、日経平均は小幅ながら一時下げに転じた。
    しかし、休み明けで再開した香港株が大幅安で始まった後に下げ幅が縮小したことで、警戒感が後退。大型株を中心に押し目買いが入り、日経平均はじり高歩調に転じた。買い一巡後は下げに転じる場面もあったが、「米ホワイトハウスが米中間の航空便の運航停止を見送った」との報道を受け、日経平均は再び騰勢を強めた。
     
    きょう取引を再開した香港株が下げ渋ったことも好感された。海外ヘッジファンドなど短期筋の買いがけん引。
    日経平均は新型肺炎の感染拡大による経済への悪影響を警戒し、今週に入って2日間で600円超下げており、目先の反発を狙った買いが入りやすかった。
     
    日経平均は切り返し後場に176円高まで上昇した。米ロイター通信など複数のメディアが「米ホワイトハウスは28日、中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大への対応を巡り、中国と米国を結ぶ航空便の運航停止を見送ることを決めた」と報じた。米国が新型肺炎の拡大状況について市場が懸念するほど深刻にみていないとの受け止めが広がった。春節(旧正月)の連休明けに大幅下落して始まった香港ハンセン指数が下げ渋ったことも、投資家心理を強気に傾けた。
     
    市場では「肺炎の感染拡大を受けた初期反応としてのリスク回避の動きは落ち着いた」との声もあった。
     
    JPX日経インデックス400は3営業日ぶり反発。終値は前日比75.79ポイント高の1万5227.72だった。東証株価指数(TOPIX)は5日ぶりに反発し、7.67ポイント高の1699.95で終えた。
     
    東証1部の売買代金は概算で1兆9685億円。売買高は10億3295万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1094と、全体の50.6%となった。値下がりは967、変わらずは98銘柄だった。
     
    業種別株価指数(全33業種)では、全業種が上昇した。海運業、鉱業、証券・商品先物取引業の上昇が目立った。
     
    個別では、ソフトバンクグループが堅調、ファーストリテイリングも大きく買われた。東京エレクトロンが上昇、28日に2019年4〜12月期の連結純利益が同期間として過去最高を更新したと発表した信越化学工業や安川電機、日本電産、日東電がしっかり。丸山製作所が値上がり率トップに買われ、ユニゾホールディングスも値を飛ばした。日本エンタープライズが活況高、レノバも物色人気となった。ユニチャームやダイキン、クボタ、シキボウも上昇した。
     
    半面、村田製作所、アドバンテストが冴えず、オリエンタルランドも売りに押された。オービック、SUBARU、エーザイやヤマトHDが売られた。三菱地所や積ハウスの下げも目立った。インソースが急落、セラクも大きく利食われた。ピー・シー・エー、ストライクが大幅安、日東紡績、信越ポリマー、アンリツなども売られた。
     
    東証2部株価指数は前日比28.08ポイント安の7189.60ポイントと4日続落した。
    出来高8621万株。値上がり銘柄数は193、値下がり銘柄数は234となった。
     
    個別では、赤阪鐵工所、リテールパートナーズが昨年来安値を更新。サイバーステップ、Abalance、JMACS、ユーピーアール、ファーマフーズが売られた。
     
    一方、新内外綿、川本産業、スガイ化学工業、マナック、昭和化学工業がストップ高。リスクモンスター、いい生活、ロンシール工業、東海ソフト、JFEシステムズなど12銘柄は昨年来高値を更新。オーミケンシ、アゼアス、ジー・スリーホールディングス、アイケイ、エヌ・ティ・ティ・データ・イントラマートが買われた。

     


    日経ジャスダック平均株価は5日続落した。終値はこの日の安値となる前日比22円13銭安い3850円65銭だった。高値圏で推移していたワークマンなど主力株を中心に、決算発表を控えた利益確定売りや持ち高調整の売りが出た。
    新型肺炎の拡大による関連銘柄物色は続き、新興市場の売買代金ランキングの上位を占めた。前日に値下がりした興研、免疫生物が再び急騰し、重松製も一段高となるなど新型肺炎による特需が期待される銘柄への買い人気は根強い。
    市場関係者からは、「個人投資家の選別物色は盛んな状態」との声が上がっていた。
    ジャスダック市場の売買代金は概算で781億円、売買高は1億3438万株だった。値上がり銘柄数は268、値下がり銘柄数は352となった。
     
    個別では、医学生物学研究所が一時ストップ安と急落した。極楽湯ホールディングス、テーオーホールディングスは昨年来安値を更新。光・彩、テセック、チエル、シンクレイヤ、ドーンが売られた。
     
    一方、カイノス、中京医薬品、リプロセル、不二硝子、Nutsなど6銘柄がストップ高。免疫生物研究所は一時ストップ高と値を飛ばした。アクシーズ、燦キャピタルマネージメント、木徳神糧、エムケイシステム、妙徳など13銘柄は昨年来高値を更新。興研、リバーエレテック、重松製作所、フォーバル・リアルストレート、ワットマンが買われた。


    東証マザーズ指数は前日比12.65ポイント安の837.77ポイントと6日続落。
    19年10月17日以来およそ3か月ぶりの安値だった。
    前の日の大幅下落の反動から買いが優勢になり、主要3指数は揃って反発。為替市場も前日からやや円安方向に振れるなか、本日のマザーズ市場にも朝方から買いが先行した。しかし、歯止めがかからない新型肺炎の広がりを背景にした投資家心理の冷え込みが続いた。
    自律反発の域を出なかったことから、マザーズ指数はマイナスに転じた。
    サンバイオが昨年来安値を更新。そーせいやジーエヌアイ、アンジェスなど医薬品・バイオ関連の下げが目立った。一方、前日に大幅安となった弁護士COMが高い。19年10〜12月期決算を発表したマクアケは売り買いが交錯。急騰後に利益確定売りに押され、上げ幅を縮小して終えた。
    値上がり銘柄数は66、値下がり銘柄数は238となった。

     
    個別では、フルッタフルッタ、SREホールディングス、ランディックス、リビン・テクノロジーズ、スペースマーケットなど8銘柄が昨年来安値を更新。アズーム、BuySell Technologies、サーバーワークス、HPCシステムズ、フロンティアインターナショナルが売られた。
     
    一方、メディア工房、カヤック、ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズがストップ高。ジェネレーションパスは一時ストップ高と値を飛ばした。ソケッツ、JMDCは昨年来高値を更新。ソーシャルワイヤー、ジェイテックコーポレーション、弁護士ドットコム、ブリッジインターナショナル、ブシロードが買われた。
     
     

    「税還付」
     
    例年1月末から米国で税還付が始まる。
    30兆円規模の現金が個人に還付。
    これは株式需給の改善要因になり春頃まで続く相場の好材料として注目される。
    昨年は日本円で約30兆円規模の還付金が米国個人に給付された。
    「今年も同様の還付金が期待できよう」と大和のレポート。
     
     
    <主な防疫関連>
    ダイワボHD(3107)     紡績大手。マスクを展開
    シキボウ(3109)         抗ウイルス加工繊維をマスクに活用
    アゼアス(2部、3161)   防護服専門商社
    川本産業(2部、3604)   衛生材大手。防護服も展開
    大幸薬品(4574)         除菌消臭剤「クレベリン」展開
    エアーテック(6291)     空気清浄大手。クリーンルーム製造
    日本アビオ(2部、6946) 赤外線サーモグラフィを展開
    興研(JQ、7963)       防じんマスク大手
    重松製(JQ、7980)     防毒マスク。防じんマスクも製造
     
    <主なインバウンド関連>
    寿スピリッツ(2222)      北海道の「ルタオ」など展開
    エディオン(2730)        家電量販大手
    ビックカメラ(3048)      家電量販大手
    Jフロント(3086)        百貨店大手
    マツキヨHD(3088)      ドラッグストア大手
    ココカラF(3098)        ドラッグストア大手
    資生堂(4911)            化粧品大手
    コーセー(4922)          化粧品大手
    カシオ(6952)            腕時計大手
    ノジマ(7419)            家電量販大手
    コジマ(7513)            家電量販大手
    パンパシHD(7532)      ディスカウントストア
    シチズン時計(7762)      時計大手
    ピジョン(7956)          育児用品の大手
    セイコーHD(8050)      腕時計大手
    ラオックス(2部、8202)  家電・免税店
    高島屋(8233)            百貨店大手
    松屋(8237)              百貨店大手
    H2Oリテイ(8242)      百貨店大手
    近鉄百(8244)            百貨店大手
    日本空港ビル(9706)   
    ホテルリート(8985)   
    共立メンテ(9616)    


    (櫻井)。

    29日午前の日経平均株価は反発した。前日比109円81銭高の2万3325円52銭で前場を終えた。
     
    前日の米国株式市場では新型肺炎を警戒した売りが和らぎ、NYダウ工業株30種平均など主要指数が軒並み反発した。この流れを引き継ぎ、日経平均は上昇して始まった。
    買い一巡後は下げに転じる場面もあったが、「トランプ米政権が米中間の航空便の運航停止を見送った」と伝わると、海外ヘッジファンドなど短期筋の買い戻しが入り、一時147円高まで上げ幅を広げた。
    JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
     
    日経平均は新型肺炎の感染拡大による経済への影響を警戒し、今週に入って600円以上水準を切り下げており、朝方は自律反発狙いの買いが優勢だった。ただ、買い一巡後は急速に上げ幅を縮小した。
    米半導体大手のザイリンクスが28日の決算発表時に、次世代通信規格「5G」関連需要の減速などを理由に2020年1〜3月期売上高の弱気見通しを示した。東京市場でもアドテストやアンリツなど5G関連銘柄の一角に利益確定売りが出て、相場全体の重荷となった。
     
    その後、日経平均は切り返して再び騰勢を強めた。米ロイター通信など複数のメディアが「米ホワイトハウスは28日、中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大への対応を巡り、中国と米国を結ぶ航空便の運航停止を見送ることを決めた」と報じた。米国が新型肺炎の拡大状況について市場が懸念するほど深刻にみていないとの受け止めから、短期筋が急速に買い戻した。
     
    前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9314億円、売買高は5億118万株だった。
    出来高5593万株。東証1部の値上がり銘柄数は932。値下がりは1128、変わらずは95銘柄だった。
     
    市場関係者は「前日まで新型肺炎への警戒感で下落が続いた結果、値頃感が強まり、押し目買いも入りやすい」と指摘。リスク回避姿勢の解消には至らないが、相場反転に期待した買いが入っていると話していた。

     
    業種別株価指数(全33業種)では、海運業、鉱業、石油・石炭製品の上昇が目立った。下落は建設業、金属製品、ガラス・土石製品など。
     
    個別では、ソフトバンクグループが高く、東京エレクトロンも買われた。28日に19年4〜12月期の連結純利益が同期間として過去最高を更新したと発表した信越化が高い。安川電機、日本電産も買い優勢。小野測器が一時ストップ高に買われ、日本エンタープライズ、レノバ、ダイキンやホンダが買われた。
     
    半面、村田製作所が冴えず、アドバンテストも軟調。オリエンタルランドも値を下げた。インソースが急落、日東紡績、信越ポリマー、アンリツなども売られた。エーザイやアステラスなど医薬品株の一角も下落した。
     
     
    東証2部株価指数は前日比21.81ポイント安の7195.87ポイントと4日続落した。
    出来高5593万株。値上がり銘柄数は181、値下がり銘柄数は220となった。
     
    個別では、リテールパートナーズが昨年来安値を更新。サイバーステップ、ダイコー通産、Abalance、ユーピーアール、省電舎ホールディングス下が売られた。
     
    一方、新内外綿、川本産業、スガイ化学工業がストップ高。マナックは一時ストップ高と値を飛ばした。リスクモンスター、いい生活、ロンシール工業、東海ソフト、JFEシステムズなど10銘柄は昨年来高値を更新。ジー・スリーホールディングス、昭和化学工業、アゼアス、アイケイ、カーチスホールディングスが買われた。
     

                                                 
    日経ジャスダック平均株価は続落した。前引けは前日比6円44銭安い3866円34銭だった。決算発表を控えて高値圏で推移していたワークマンやマクドナルドなど主力株には利益確定売りや持ち高調整の売りが続いた。新型肺炎の拡大による関連銘柄物色は続き、新興市場の売買代金ランキングの上位を占めた。
    2019年4〜12月期決算の大幅増益を発表した医学生物が売られた。半面、新型肺炎の拡大で興研や重松製など関連銘柄は買われた。
    ジャスダック市場の売買代金は概算で421億円、売買高は5452万株だった。
    値上がり銘柄数は268、値下がり銘柄数は319となった。
     
    個別では、医学生物学研究所が一時ストップ安と急落した。極楽湯ホールディングスは昨年来安値を更新。テセック、チエル、光・彩、ドーン、ミヤコが売られた。
     
    一方、リプロセル、不二硝子がストップ高。免疫生物研究所は一時ストップ高と値を飛ばした。アクシーズ、木徳神糧、エムケイシステム、カイノス、妙徳など10銘柄は昨年来高値を更新。興研、リバーエレテック、フォーバル・リアルストレート、トミタ、カーメイトが買われた。
     
     
     


    東証マザーズ指数は前日比6.55ポイント安の843.87ポイントと6日続落した。
    株安を意識した円買いの興味は若干低下しているようだ。ただし、新型のコロナウイルスによる感染症の拡大に対する警戒感は消えていないことから、リスク回避的な売りが出ている。国内で人から人に新型肺炎が感染した可能性のある事例がみつかっただけに、市場では「収束するにはまだ時間がかかりそうで、上値を圧迫する要因になりかねない」との指摘も聞かれており、上値が軽いとまではいかないだろう。
    値上がり銘柄数は84、値下がり銘柄数は209となった。
     
    個別では、ランディックス、アクアラインが昨年来安値を更新。アズーム、富士山マガジンサービス、BuySell Technologies、トランザス、ベストワンドットコムが売られた。
     
    一方、メディア工房がストップ高。カヤックは一時ストップ高と値を飛ばした。ソケッツ、JMDCは昨年来高値を更新。ジェネレーションパス、ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ、ジェイテックコーポレーション、マクアケ、ブリッジインターナショナルが買われた。

    【寄り付き概況】

    29日の日経平均株価は反発して始まった。始値は前日比93円61銭高の2万3309円32銭。
    28日の米株式市場で、主要3指数が前日に新型肺炎の感染拡大への警戒感から大幅下落した反動でそろって上昇。東京市場でも運用リスクを取る動きがやや優勢になった。東京外国為替市場で円相場が円安・ドル高方向に振れたことも投資家心理の改善につながった。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発して始まった。
     
    日経平均は新型肺炎の感染拡大による経済への影響を警戒し、今週に入って600円以上下落しており、自律反発狙いの買いが入った。ただ、厚生労働省は28日、国内で新たに3人の患者を確認したと明らかにし、初めて日本人の感染が確認されたと発表した。感染拡大による経済への悪影響を懸念する動きは根強く、買い一巡後は上値の重さも目立つ。
    外国為替市場では1ドル=109円台前半と円安水準で推移していることもポジティブ材料になっている。
     
    寄り付き時点で業種別では33業種中、24業種が高く、値上がり上位に海運、紙パルプ、鉱業など。
     
    個別では、ソニー、ソフトバンクG、トヨタの主力株や、東エレク、アドバンテス、信越化の半導体関連株、村田製、太陽誘電、TDKなどの電子部品株が上伸し、みずほFG、三菱UFJの金融株や日本製鉄、JFE、コマツ、日立建機、JAL、ANA。も値を上げ、任天堂、ファーストリテも堅調となった。
     
    半面、大成建、大林組、鹿島の建設株やエーザイ、第一三共、アステラス薬、大日住薬、塩野義の薬品株が軟調で、マツモトキヨシ、ケーズHD、イズミの小売株も値を消している。
     
    テクニカル的にはハローズ(2742)、NRI(4307)、アース(4985)、日置電(6866)が動兆。
     
    人気は、両毛シ(9691)、日精化(4362)、医学生物(4557)、モバファク(3912)、カイノス(4556)、インソース(6200)、タカラバイオ(4974)、LIXILビ(3564)、システムリ(3771)、ミルボン(4919)、アセンテック(3565)、エムケイシス(3910)、自動制御(6232)、ヒトコミュ(4433)、レノバ(9519)。
     

    「相場は世相を反映している鏡」
     
     
    NY株式市場で主要3指数はそろって反発。
    訪中したWHOのテドロス事務局長が「中国には感染を管理・抑制できる力があると確信している」とコメント。
    これを受けて市場は安定したとの解釈だ。
    「1月の米消費者信頼感指数が5カ月ぶりの高水準。
    ウイルス感染拡大による経済への影響懸念の緩和につながった」という見方もある。
    決算発表を控え2.83%上昇したアップルがけん引役。
    引け後に発表された同社の第1四半期(10─12月)決算は収益が市場予想を上回って着地。
    「iPhone」の販売台数が1年ぶりに増加。
    付属機器の需要も堅調だった。
    時間外で同社株は2.7%上昇。
    12月の耐久財受注統計は民間設備投資の先行指標とされるコア資本財受注が前月比0.9%減。
    19年4月以来の大幅な落ち込みとなった。
    市場予想は横ばいだった。
    リスク選好度がやや改善したことから国債利回りは上昇(価格は下落)。
    一時1.57%まで低下した10年国債利回りは1.661%。
    2年国債利回りは1.468%。
    ドル円は109円台前半で推移。
    NY株式市場で「ヒンデンブルグオーメン」点灯。
    1カ月以内に株価が5%超の下落局面に向かうとされる。
    19年5月と7月にも点灯。
    いずれもトランプ米大統領が対中追加関税発動表明して株価下落した「実績」。
    と報じたのは日経朝刊。
    しかし恐怖と欲望指数は47→52。
     
    火曜の日経平均は寄り付き217円安、終値127円安。
    ただ売り叩く動きはなく後場はやや戻して日足は陽線。
    前日安値の23317円と火曜高値の23243円で2つ目の窓を空けた。
    シカゴNYダウ先物夜間取引がプラス水準での商いとなったことが手掛かり。
    「前日一時500ドル幅での急落を演じた米国株が下げ止まればとの期待につながった」。
    そんな声も聞こえた。
    終値(23215円)は75日線(23242円)を下回ったがほぼ近い水準。
    月足陽線基準23204円は死守した。
    東証1部の売買代金は2兆1941億円と2日連続2兆円超。
    値上がり735銘柄(前日166銘柄)。
    前場は一時140銘柄程度まで減少していた。
    値下がり1335銘柄(前日1961銘柄)。
    前場は一時1900銘柄を超えていた。
    新高値24銘柄(前日26銘柄)。
    新安値87銘柄(前日78銘柄)。
    騰落レシオは78.38(前日83.28)と80%割れ。
    NTレシオは13.72倍(10月28日が13.87倍)。
    サイコロは7勝5敗で58.3%。
    右肩下がりの25日線(23764円)からは2.31%のマイナスプラスかい離。
    200日(22046円)からは5.88%のプラスかい離。
    75日線(23242円)はほぼサポート。
    5日線(23642円)は右肩下がり。
    松井証券信用評価損益率速報で売り方▲12.468% 。
    買い方▲8.503%。
    マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲5.574%。
    買い方▲14.761%。
    空売り比率は42.8%で6日連続の40%超。
    空売り規制なし銘柄の比率は7.3%。
    1月24日時点の信用売り残は104億円減の8817億円。
    2週連続の減少。
    同信用買い残は815億円増の2兆4399億円。
    3週連続の増加。
    信用倍率は2.77倍(前週2.64倍)。
    信用買い残は昨年3月8日時点以来約10か月半ぶりの高水準。
    日経HVは17.0、日経VIは19.25。
    日経平均採用銘柄のPERは14.19倍。
    EPSは1636円。
    PBRは1.14倍。
    BPSは20364円。
    225先物採用銘柄の益回りは7.05%。
    ドル建て日経平均は212.95(12月13日が219.64)。
    東証単純平均株価は9円安の2271円。
    (2019年末2327円、2018年末2077円、2017年末2946円)。
    売買単価は1873円(前日1844円)。
    シカゴ225終値は大証日中比180円高の23340円。
    高値23355円、安値22990円。
    気学では「前日高かりし時は反落する日」。
    木曜は「弱体日、吹き値売り方針」。
    金曜は「案外高き日なり、逆に安き時は翌日高し」。
    ボリンジャーのマイナス2σが23255円。
    マイナス1σが23509円。
    逆にマイナス3σが23000円。
    一目均衡の雲の上限(23452円)は割り込んだまま。
    勝手雲の下限(23521円)も割り込んだまま。
    上限は23736円。
    一昨年来の火曜高水曜安のリズムが変わったような気がするのだが・・・。
     
    イソップ物語に「欲張りな犬」という話がある。
    肉をくわえた犬が橋を渡りながら、ふと下を見ると・・・。
    川の中にも肉をくわえたイヌがいる。
    犬はそれを見て思った。
    「あいつの肉の方が大きそうだ」。
    イヌはくやしくて堪らない。
    「あいつをおどかしてあの肉を取ってやろう」。
    そこで犬は川の中にいる犬に向かって思いっきり吠えた。
    「ウゥー、ワンワン」
    そのとたん・・・。
    咥えていた肉はポチャンと川の中に落ちてしまった。
    「ああー」。
    川の中には、がっかりした犬の顔が映っている。
    先ほどの川の中の犬は水に映った自分の顔だった。
    この教訓は「同じものを持っていても人が持っているものの方が良く見える。
    欲張ると結局損をする」。
    これが正統的解釈だろう。
    ただここ数日の相場を見ていて思い出しだのがこの話。
    コロナウイルスの震源地中国の春節休場で東京が代替市場のようなアジア。
    コロナウイスで下落した流れが欧州→米国と継続し戻ってきた東京市場。
    今度は「NY株の大幅安を受けての売り物優勢の展開」。
    それって前日の東京で織り込んだ動きや材料だったのではなかろうか。
    自分で踊って、他の動きにまた追随する主体性のなさ。
    いつも右顧左眄して主体性がないからこうなるのだろうか。
    自分の咥えた肉よりも他国市場の咥えた肉の方が大きいかも知れないという誤解と錯覚。
    日々疑心暗鬼の世界だというのも大きな理由なのだろうか。
     
    「相場は世相を反映している鏡のようなもの」
    証券会社の面接で40年ほど前に言った言葉。
    世相を反映している最たるものが相場。
    そしてお金という人間の欲望の最大の対象を取り扱っているのも相場。
    人の行動を左右する一番大きな理由は金銭なのだから当然世相の鏡であるハズだ。
     
    投資家さんのメール。
    「和歌山県アドベンチャーワールドのジャイアントパンダ『永明(エイメイ)27歳」』
    11回目の繁殖へ」。
    人間でいえば80歳、年々持久力続かないと・・・
    繁殖の雄のパンダの最高齢記録更新」
     
    外務省によると「武漢からのチャーター機に搭乗した206人は全員が日本国籍。
    搭乗前に検査を受け、新型肺炎の発症者はいなかった」との報。
    「全員日本人」でなく「日本国籍」という説明は興味深い。
     
     
     
    NYダウは187ドル高の28722ドルと6日ぶりの反発。
    NASDAQは130ポイント高の9269ポイントと3日ぶりの反発。
    S&P500は32ポイント高の3276ポイントと3日ぶりの反発。
    ダウ輸送株指数は64ポイント高の1861ポイントと反発。
    SOX指数は2.40%上昇。
    VIX指数は16.28。
    3市場の売買高は67.5億株(直近20日平均74億株)。
    225先物CME円建ては大証日中比180円高の23340円。
    ドル建ては大証比日中比200円高の23360円。
    ドル円は109.13円。
    10年国債利回りは1.661%。
    2年国債利回りは1.468%。
     
     
    ◇━━━ カタリスト━━━◇
     
    シノプス(4428)・・・動兆
    シノプスに注目する。
    同社は大手小売業向けに需要予測型の自動発注システム「sinops」を展開。
    スーパー向けに新規受注拡大。
    ドラッグストアやコンビニ向けにも期待感。
    棚卸サービス国内首位のエイジスと業務提携。
    生活協同組合コープさっぽろと「sinopsR6」を全店導入することを前提としたパイロット契約を締結。


    (兜町カタリスト櫻井)


    29日の日経平均株価は反発後、もみ合い展開か。
    日経平均株価の予想レンジは、2万3100円−2万3400円を想定。
     
    28日のNYダウ工業株30種平均は前日比187ドル高の2万8722ドルで終えた。前日に453ドル安と大きく下げた反動で、自律反発を見越した買いが入った。
    日本株も今週に入り前日までで600円超と大幅下落しており、米株と同様に自律反発狙いの買いが優勢となるとみられる。
    ただ、新型肺炎の感染拡大に対する警戒感が残り、上値は重く推移する公算が高い。日経平均の上値メドは前日終値(2万3215円)から200円程度高い2万3400円近辺との見方があった。
    シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、28日の大阪取引所終値比180円高の2万3340円だった。米中などが新型肺炎の感染拡大を抑える対策を打ち出し、市場の警戒感もいったんは落ち着きそうだ。
     
    ただ、新型肺炎の収束が見通せない中では、世界景気に対する警戒感は引き続き残りそうだ。厚生労働省は28日、国内で新たに3人の患者を確認したと明らかにし、うち1人は武漢滞在歴のない日本人だったため、国内でも人から人への感染が広がっている恐れがある。休場明けとなる香港株の動向にも注目が集まりそうだ。
     
    日程面では、国内は8時50分に日銀が金融政策決定会合の主な意見(1月20〜21日開催分)を公表する。国内企業ではLINEやキヤノンが12月期決算を、日立建機やオムロン、ファナック、アドテストが4〜12月期決算を公表する。また海外では、日本時間30日未明には米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表され、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が会見する。米マイクロソフトやフェイスブックの10〜12月期決算発表も予定されている。
     
     
    【好材料銘柄】
     
    ■ジー・スリーホールディングス <3647>
    非開示だった今期経常は黒字浮上へ。
     
    ■栄研化学 <4549>
    今期経常を22%上方修正、配当も3円増額。
     
    ■日本エンタープライズ <4829>
    ドコモCSとキッティングRPAツール「Kitting-One」の年間契約を締結。
     
    ■ニホンフラッシュ <7820>
    20年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比43.9%増の31.8億円に拡大し、通期計画の42億円に対する進捗率は75.9%に達し、5年平均の72.4%も上回った。
     
    ■アクシーズ <1381>
    10-12月期(2Q)経常は31%増益。
     
    ■テリロジー <3356>
    子会社テリロジーサービスウェアの多言語映像通訳サービス「みえる通訳」をメガネのヨネザワが全店舗に導入。
     
    ■中電工 <1941>
    今期経常を5%上方修正。
     
    ■アスクル <2678>
    1月単体売上高は前年同月比3.2%増と2ヵ月連続で前年実績を上回った。
     
    ■木徳神糧 <2700>
    前期最終を一転2.3倍増益に上方修正。
     
    ■東京日産コンピュータシステム <3316>
    4-12月期(3Q累計)経常が4%増益で着地・10-12月期も7%増益。
     
    ■信越化学工業 <4063>
    4-12月期(3Q累計)経常は微増益で着地。
     
    ■オービック <4684>
    4-12月期(3Q累計)経常は12%増益で着地、今期配当を20円増額修正。
     
    ■JFEシステムズ <4832>
    4-12月期(3Q累計)経常が31%増益で着地・10-12月期も39%増益。
     
    ■富士通ゼネラル <6755>
    4-12月期(3Q累計)経常が23%増益で着地・10-12月期は黒字浮上。
     
    ■小松ウオール工業 <7949>
    4-12月期(3Q累計)経常が42%増益で着地・10-12月期も16%増益。
     
    ■キヤノンマーケティングジャパン <8060>
    今期経常は3%増益へ。
     
    ■京阪神ビルディング <8818>
    4-12月期(3Q累計)経常が6%増益で着地・10-12月期も7%増益。
     
    ■総合メディカルホールディングス <9277>
    4-12月期(3Q累計)経常が17%増益で着地・10-12月期も10%増益。
     
    ■ディーエムエス <9782>
    4-12月期(3Q累計)経常が27%増益で着地・10-12月期も14%増益。
     

     
    【主な経済指標・スケジュール】
     
    【国内】
    29(水)
    日銀金融政策決定会合の主な意見(1/20〜21開催分)
    《決算発表》
    ファナック、キヤノン、LINE、オムロン、NEC、アドバンテ、日立ハイテク、ミスミG、日立建、日野自、サイバエージ、スクリン、NESIC、モバファク、アイザワ証、サカイ引越、帝国ホテル、ヤマト、養命酒、東エレデバ、イーブック、コムチュア、四国化、ノエビアHD、横河ブHD、小森、FTEC、FDK、日車輌、太平洋、前田工繊、SHOEI、バルカー、コメリ、H2Oリテイル、PALTAC、みち銀、アサックス、沖縄セルラー、東北電、メタウォーター、ナガセ、PI、日精化、ニッセイ、ゼンリン、西ガス、Vコマース、アイカ工、ビオフェル
     
    【海外】
    FOMC結果公表
    米12月NAR仮契約住宅販売指数(1/30 0:00)
    《米決算発表》
    マスターカード、マイクロソフト、フェイスブック、ボーイング、マクドナルド、ゼネラル・エレクトリック、AT&T、アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド、イルミナ、AT&T
     

    ※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。

     

    [概況]


    28日、欧米時間の外国為替市場における米ドル円は一時109.205円まで上昇した。世界保健機構(WHO)のテドロス事務局長は中国から感染が広がる新型コロナウイルスについて、中国は感染を管理、制御できると確信していると表明したことで、ひとまず安心感などから米ドル円は買戻しが優勢となったようだ。
     
    しかし、未だ新型コロナウイルスは世界的に新たな感染者が報じられており、油断はできない状態だ。
     
    テクニカル的には米ドル円は一目均衡表の基準線(108.970円)や雲上限(109.041円)を上抜ける格好となった。引き続き同線がサポートとなり水準を維持できるか注目したい。


    [提供:カネツFX証券株式会社]
     

    [株価材料]
     
    ■新型肺炎 国内で人から人感染か 日本人患者を初確認
     
    ■スマホを翻訳機に GoogleがAI研究成果を発表
     
    ■沖縄着クルーズ船 1万2000人キャンセル 中国の新型肺炎で
     
    ■伊藤ハム<2296>
    エキス調味料事業に参入 中食・外食向け
     
    ■セブン&アイ<3382>
    AI発注 セブン一部店舗2500品目で
     
    ■楽天<4755>
    出店者の聴取開始 公取委 送料無料巡る対立で
     
    ■パナソニック<6752>
    銅の「加工」精度向上 青色レーザー高出力化
     
    ■ホンダ<7267>やTOTO<5332>など
    中国進出企業の操業再開見通せず 
     
    ■マニー<7730>
    自治医大 かんぴょうで縫合練習キット商品化
     
    ■三井不<8801>
    アジアで初のオフィスビル開発 インドへ進

    ■日本エスコン<8892>
    命名権 日本ハム新球場 Google10年超契約
     
    ■日本郵船<9101>
    経常利益3.5倍 10〜12月 コンテナ船の業績回復
     
    ■JAL<9201>
    営業益2割減 4〜12月期


    28日のNYダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反発した。前日比187ドル05セント高の2万8722ドル85セントで終えた。
    前日に453ドル安と大きく下げた反動で、自律反発狙いの買いが入った。
     
    中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の死者は100人を超え、患者数は4600人を突破。中国本土以外でも患者は17カ国・地域の60人以上に拡大した。ただ、訪中した世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長が「中国が取る措置を断固支持する」と述べたことなどを受け、この日の市場では警戒感が幾分緩和した。前日に急落していた反動もあり、朝方から買い戻しの動きが優勢となった。
     
    インテルなど前日に大きく下げた半導体株が買われた。米長期金利の低下が一服し、JPモルガン・チェースなど金融株の上げも目立った。「今年1〜6月期のスマートフォンの出荷台数を前年同期に比べて1割強増やす」と伝わったアップルの上昇もダウ平均を押し上げた。
     
    米国が中国本土への渡航の警戒レベルを引き上げたり、香港が中国旅行者の受け入れを停止したりと、新型肺炎の感染拡大を防ぐ取り組みが続いている。死者数は増えており懸念は残るが、景気への影響を警戒する株売りは28日のところはひとまず弱まった。
     
    工業製品・事務用品のスリーエムが5%を超える下げとなり、ダウ平均を押し下げた。2019年10〜12月期決算で1株利益が市場予想に届かなかった。製薬のファイザーも大幅安。
     
    セクター別では食品・飲料・タバコを除いて全面高となり、特に半導体・半導体製造装置やテクノロジー・ハード・機器の上昇が目立った。
     
    ナスダック総合株価指数は反発した。前日比130.371ポイント高の9269.681で終えた。ソフトウエアのマイクロソフトやSNS(交流サイト)のフェイスブックなどが買われた。
     
     
    NYダウ工業株30種(ドル)
    28,722.85+187.05
    S&P500種
    3,276.24+32.61
    ナスダック
    9,269.681+130.371
    NY金(ドル/トロイオンス)
    1,569.80−7.60
    NY原油(ドル/バレル)
    53.98+0.8428日 16:59
    円・ドル
    109.14 - 109.15+0.07

     

    【シカゴ日本株先物概況】


     
    シカゴ日経平均先物は4営業日ぶりに反発した。
    新型肺炎の感染拡大を懸念するリスク回避の売りが一服した。28日の中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席の発言や香港の中国旅行者の受け入れ停止などを手掛かりに、感染拡大への懸念がやや薄れた。引け後に予定される携帯端末のアップル(AAPL)や半導体のアドバンスド・マイクロ・デバイシズ(AMD)の好決算への期待が広がり、NYダウは終日堅調推移となった。
    3月物は前日比310円高の2万3340円で引け、28日の大取終値を180円上回った。この日の3月物高値は2万3355円、安値は2万2990円。
     
    シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
     23340 ( +180 )
    シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
    23360 ( +200 )
    ( )は大阪取引所終値比
     

    【欧州株式市場】

     
    ■イギリス・ロンドン株価指数
    FTSE100 7480.69(+68.64)
    28日のFTSE100種総合株価指数は反発した。前日の終値に比べ68.64ポイント高の7480.69で引けた。構成銘柄の9割が上昇した。
    新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大は歯止めがかかっていないが、ひとまず売りが一巡して一服感が広がった。米国株の寄り付きの上昇を眺めて一段高になった。
     
    時価総額の大きい医薬品株、銀行株、石油株には割安感を意識した買いが集まった。売りに押されていた鉱業株や航空など旅行関連株も軒並み買い戻された。
    個別銘柄では、ホテル大手インターコンチネンタルホテルズグループが3.1%高と堅調。資源大手グレンコア2.8%高、産銅大手アントファガスタ2.6%高など前日売られた。
     
    半面、複数のアナリストが目標株価などを引き下げた酒類の酒造大手ディアジオが1.4%安と軟調。旅行代理店トゥイも0.6%安と売られた。
     
     
    ■ドイツ・フランクフルト株価指数
    DAX 13323.69(+118.92)
    28日のドイツ株式指数(DAX)は大幅反発した。終値は前日と比べて118.92ポイント高の13323.69だった。
     
    前日に急落したことを受け、幅広い銘柄で値ごろ感に着目した買いが入った。
    個別では、タイヤのコンチネンタルが高かった。一方、2019年12月期決算が減益となったIT(情報技術)のSAPが安かった。半導体のインフィニオンテクノロジーズも下落した。
     
     
    ■フランス・パリ株価指数
    CAC40 5925.82(+62.80)
    欧州の主要株式市場も総じて大幅に上昇した。

01月29日 毎日コラム
イナゴ投資か恋人投資か
・・・続き



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