[株価材料]
■8月の米消費者物価8.3%上昇 伸び鈍化、予想は上回る
■豊田通商<8015>
北海道で大規模風力発電 送電網・蓄電と一体整備
■ふくおかFG<8354>
社長「TSMC関連需要を開拓」
■東京ガス<9531>
参画している比LNG基地、来年初頭に完工遅れ
■三菱製鋼<5632>
CO2排出最大8割減 再エネで板バネ製造 20年代後半に
■ホンダ<7267>
ガソリン二輪廃止 40年代 完全EV化 30年販売目標
■ソニー<6758>
米で補聴器参入 欧州企業と開発、医療を収益源に
■セブン&アイ<3382>
関西の大手スーパー万代との提携解消
■ANA<9202>
フランクフルト線増便
■リニア静岡着工、平行線 JR東海<9022>社長、川勝知事と会談
■任天堂<7974>
「ゼルダの伝説」続編を23年5月に発売へ
■いすゞ<7202>
欧州で販売網再編 8カ国の顧客基盤統合
■SUMCO<3436>
シリコンウエハー需要予測を下方修正 メモリ減速
■コマツ<6301>
20トン級油圧ショベルを輸出 中国からブラジルに
■住友ベークライト<4203>
福岡で先端顆粒封止材を量産
13日のNYダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに急反落し、前日比1276ドル37セント(3.9%)安の3万1104ドル97セントで終えた。下落幅、下落率ともに今年最大だった。
朝方発表された8月の米消費者物価指数(CPI)は、前年同月比の上昇率が8.3%と市場予想を上回ったほか、変動の激しい食品とエネルギーを除いた「コア指数」も6.3%と、前月から伸びが加速。根強いインフレ圧力が示されたため、米連邦準備制度理事会(FRB)による大幅利上げが継続し、景気が急激に悪化することへの警戒感が強まった。
ダウはCPIを嫌気して朝方から大幅安となり、終日軟調に推移。下げ幅は一時1300ドルを超え、終値ベースの下げ幅は2020年6月以来約2年3カ月ぶりの大きさとなった。急激な利上げが米景気悪化につながるとの見方から、幅広い銘柄が売られた。ナスダックの終値ベースの下落率は5%を超えた。
インフレ抑制に向け、FRBが利上げを加速するとの見方が強まった。米金利先物市場では20〜21日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で通常の4倍にあたる1.0%の利上げを決めるとの観測が急浮上した。米債券市場では金融政策の影響を受けやすい2年物国債利回りが一時、前日比0.22%高い(価格は安い)3.79%と15年ぶりの水準に上昇。長期金利の指標となる10年物国債利回りも上昇し、株売りを促した。
ダウ平均は午後に入り下げが加速した。短期投資家の投げ売りが加速したとの見方に加え、ロイター通信が「米政府は中国による台湾侵攻を阻止するため、対中制裁を検討する」と報じた。地政学リスクが高まるとの懸念も投資家心理の悪化につながった。
長期金利上昇で相対的な割高感が意識されやすい高PER(株価収益率)のハイテク株が売られ、スマートフォンのアップルとソフトウエアのマイクロソフトはともに6%下落した。積極的な利上げが景気を冷やすとの見方から航空機のボーイングや化学のダウなど景気敏感株の下げも目立った。ダウ平均を構成する全銘柄が下げた。
ナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに急反落し、前日比632.837ポイント(5.2%)安の1万1633.574で終えた。下落率は今年最大。交流サイトのメタプラットフォームズなど主力株が軒並み下落した。クアルコムやエヌビディアなど半導体関連も総じて下げた。
【シカゴ日本株先物概況】
13日のシカゴ日経平均株価は反落した。12月物は前日比700円安の2万7630円で引けた。
8月消費者物価指数(CPI)が予想を上回る伸びとなったため、連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペース加速懸念に売られ、寄り付き後、大きく下落。長期金利の急伸でハイテクの売りも加速し、相場をさらに押し下げた。
インフレ懸念から同日の米株式相場が大きく反落し、日経平均先物にも売りが広がった。
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
27630 ( -770 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
27665 ( -735 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7385.86(−87.17)
13日のFTSE100種総合株価指数は4営業日ぶりに反落した。前日に比べ87.17ポイント(1.17%)安の7385.86で引けた。米国の8月の消費者物価指数(CPI)上昇率が市場予想を上回り、高インフレの長期化が改めて意識された。インフレ下での世界の中央銀行による積極的な金融引き締めが、世界的な景気悪化を招くとの警戒感から幅広い銘柄に売りが出た。
FTSEでは、オンライン食品販売オカド・グループが14.6%安と急落。航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG、4.4%安)や小売り大手JDスポーツファッション(3.3%安)、流通大手テスコ(3.1%安)も売られた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13188.95(−213.32)
13日のドイツ株価指数(DAX)は3営業日ぶりに大幅に反落した。前日に比べ213.32ポイント(1.59%)安の1万3188.95で終えた。米国の8月の消費者物価指数(CPI)上昇率が市場予想を上回り、ユーロ圏でも高インフレが長期化するとの観測が再燃した。高インフレと欧米中央銀行の積極的な金融引き締めが景気悪化につながるとの警戒感から売りが出た。
DAXでは、通販大手ザランド(8.3%安)や食材宅配大手ハローフレッシュ(6.8%安)など消費関連銘柄の下げが目立った。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6245.69(−87.90)
フランスCAC40種指数は1.39%安だった。
8月の米消費者物価指数(CPI)を受け、米国の積極的な利上げ観測が高まったことが重しとなり、売りが優勢となった。