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[2222]寿スピリッツ

[3月16日更新]

寿スピリッツはモミ合い煮詰まり感、3月期末の株主優待制度も注目

 菓子製造・販売の寿スピリッツ[2222](東1)の株価は、戻り高値圏でのモミ合い展開に煮詰まり感を強めている。3月期末に向けて株主優待権利取りも注目され、来期(16年3月期)の収益回復期待で2月高値2752円を試す展開だろう。

 山陰地区中心に「因幡の白うさぎ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)などの地域事業会社を傘下に置き、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの販売比率が高いことも特徴だ。

 全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。さらに「ニューコンセプトメーカー」として、ローカル・プレミアムブランドの創出と育成を目指し、地域やチャンネル特性にマッチした商品開発、販路拡大やリアル店舗と通販の融合、独自の販売スタイル構築、新ビジネス開発、海外展開を推進する方針だ。中期経営目標の指標は売上高経常利益率20%としている。

 なお健康食品事業の再構築に向けて、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立した。そして第一弾製品として「藍の青汁」を開発し、50代〜70代女性をメインターゲットに野菜不足を補うアンチエイジング飲料として15年1月販売開始した。一方で通販基幹業務システムサービス事業のジュテックスについては、事業中止に伴って14年12月解散した。

 3月9日には、寿製菓と島根大学生物資源科学部横田一成教授との共同研究成果として、タデ藍の新規フラボノイドを発見し、薬学分野学術誌に掲載予定と発表している。

 今期(15年3月期)の連結業績見通し(2月2日に減額修正)は売上高が前期比0.6%減の228億円、営業利益が同17.2%減の19億40百万円、経常利益が同17.0%減の19億60百万円、純利益が同10.0%減の11億50百万円で、配当予想(5月13日公表)は記念配当を普通配当に変えて前期と同額の年間40円(期末一括)としている。

 第3四半期累計(4月〜12月)は前年同期比0.2%増収、同15.2%営業減益、同14.8%経常減益、同8.0%最終減益だった。出雲・伊勢の遷宮特需の一巡、消費マインド低迷の長期化、夏場の天候不順などが影響して売上高が微増にとどまり、人件費の増加なども影響して減益だった。ただし首都圏でのブランド展開強化策は着実に成果に結びついているようだ。シュクレイは大幅増収増益だった。

 なお四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)50億01百万円、第2四半期(7月〜9月)58億89百万円、第3四半期(10月〜12月)62億75百万円で、営業利益は第1四半期2億02百万円、第2四半期5億10百万円、第3四半期8億66百万円である。通期見通しを減額修正したが収益は改善基調だ。

 通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は売上高が75.3%、営業利益が81.3%、経常利益が81.5%、純利益が81.9%と高水準であり、さらに来期(16年3月期)は天候不順などの影響が一巡して収益回復が期待される。

 中期的には首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の推進、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、製造採算改善などの効果が期待され、訪日外国人旅行客の増加に伴うインバウンド消費や、アベノミクス重点戦略の「地方創生」も追い風となって収益拡大基調だろう。

 株主優待制度については、毎年3月末現在で100株以上所有の全ての株主に対して2000円相当の自社グループ製品、200株以上所有の全ての株主に対して4000円相当の自社グループ製品を贈呈し、さらに1000株以上所有株主に対して3000円分のグループ直営店舗優待券(優待券の代わりに指定商品への交換も可)を贈呈している。

 株価の動きを見ると、今期業績見通し減額修正を嫌気した2月3日の直近安値2390円から切り返し、2月中旬以降は戻り高値圏2600円近辺の小幅レンジでモミ合う展開だ。ただし煮詰まり感を強めている。

 3月13日の終値2602円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS110円86銭で算出)は23〜24倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.5%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS775円95銭で算出)は3.4倍近辺である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線が接近して動意のタイミングのようだ。3月期末に向けて株主優待権利取りの動きも注目され、来期の収益回復期待で2月高値2752円を試す展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[2月9日更新]

寿スピリッツは15年3月期減額修正による目先的な売り一巡

 菓子製造・販売の寿スピリッツ[2222](東1)は2月2日に第3四半期累計(4月〜12月)業績と、今期(15年3月期)見通し減額修正を発表した。株価は14年5月高値2671円を突破して2月2日に2752円まで上伸した。3日は2390円まで急落する場面があったが、4日以降は終値で2500円台まで戻している。減額修正による目先的な売りが一巡し、来期(16年3月期)の収益回復期待を強める動きとなりそうだ。

 山陰地区中心に「因幡の白うさぎ」ブランドなどを展開する寿製菓、北海道中心に「ルタオ」ブランドを展開するケイシイシイ、首都圏中心に洋菓子を展開するシュクレイ、九州中心に「赤い風船」ブランドを展開する九十九島グループ、関西中心に「遊月亭」ブランドを展開する但馬寿、そして販売子会社(東海地区3社、中国・九州地区4社、関西地区2社)などの地域事業会社を傘下に置き、地域限定ブランド菓子の製造・販売を主力としている。駅・空港・高速道路SAなど交通機関チャネルでの販売比率が高いことも特徴だ。

 全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドを創造する「お菓子の総合プロデューサー」を企業ビジョンに掲げ、製造卸から製造小売に事業モデルを転換して高収益化を推進している。さらに「ニューコンセプトメーカー」として、ローカル・プレミアムブランドの創出と育成を目指し、地域やチャンネル特性にマッチした商品開発、販路拡大やリアル店舗と通販の融合、独自の販売スタイル構築、新ビジネス開発、海外展開を推進する方針だ。中期経営目標の指標は売上高経常利益率20%としている。

 なお健康食品事業の再構築に向けて、藍染めで知られる「タデ藍」を使用した機能性食品の企画販売を行う新会社の純藍を14年9月設立した。そして第一弾製品として「藍の青汁」を開発し、50代から70代の女性をメインターゲットに野菜不足を補うアンチエイジング飲料として、15年1月から販売を開始した。一方で、通販基幹業務システムサービス事業のジュテックスについては、事業中止に伴って14年12月に解散した。

 2月2日に発表した今期(15年3月期)第3四半期累計(4月〜12月)の連結業績は、売上高が前年同期比0.2%増の171億64百万円、営業利益が同15.2%減の15億78百万円、経常利益が同14.8%減の15億98百万円、純利益が同8.0%減の9億42百万円だった。

 首都圏でのブランド展開強化策でシュクレイが増収増益と好調だったが、全体としては出雲・伊勢の遷宮特需の一巡、消費マインド低迷の長期化、夏場の天候不順などが影響して売上高が微増にとどまり、人件費の増加なども影響して減益だった。

 通期の連結業績見通しについては、2月2日に減額修正を発表した。前回予想(5月13日公表)に対して、売上高を7億円減額して前期比0.6%減の228億円、営業利益を5億60百万円減額して同17.2%減の19億40百万円、経常利益を5億40百万円減額して同17.0%減の19億60百万円、純利益を3億20百万円減額して同10.0%減の11億50百万円とした。

 増益見通しから一転して減益見通しとなったが、配当予想については前回予想(5月13日公表)を据え置き、記念配当を普通配当に変えて前期と同額の年間40円(期末一括)としている。

 なお四半期別推移を見ると、売上高は第1四半期(4月〜6月)50億01百万円、第2四半期(7月〜9月)58億89百万円、第3四半期(10月〜12月)62億75百万円、営業利益は第1四半期2億02百万円、第2四半期5億10百万円、第3四半期8億66百万円と、いずれも改善基調だ。来期(16年3月期)は一時的なマイナス要因が一巡して収益回復が期待される。

 中期的には首都圏を中心とする新業態店の知名度・ブランド力向上、新商品の開発・投入の推進、販促・接客強化による消費者への訴求力向上、製造採算改善などの効果が期待される。また訪日外国人旅行客の増加に伴うインバウンド消費や、アベノミクス重点戦略の「地方創生」も追い風となって収益拡大基調だろう。

 株主優待制度については、毎年3月末現在で100株以上所有の全ての株主に対して2000円相当の自社グループ製品、200株以上所有の全ての株主に対して4000円相当の自社グループ製品を贈呈し、さらに1000株以上所有株主に対して3000円分のグループ直営店舗優待券(優待券の代わりに指定商品への交換も可)を贈呈している。

 株価の動きを見ると、2200円近辺でのモミ合いから上放れ、1月29日に2676円を付けて14年5月高値2671円を突破した。さらに2月2日には2752円まで上伸した。今期業績の減額修正発表で、3日は前日比362円(13.16%)安の2390円まで急落する場面があったが、終値では2467円まで戻した。さらに4日以降は終値で2500円台まで戻している。目先的な売りが一巡したようだ。

 2月6日の終値2509円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS110円86銭で算出)は22〜23倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は1.6%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS775円95銭で算出)は3.2倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線近辺、週足チャートで見ると13週移動平均線近辺で下げ止まり感を強め、過熱感が解消する形となった。目先的な売りが一巡し、来期の収益回復期待を強める動きとなりそうだ。3月期末に向けて株主優待権利取りの動きも注目される。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
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