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[2708]久世

[1月23日更新]

久世は16年3月期の収益改善期待で戻り歩調

 業務用食材卸の久世[2708](JQS)の株価は、14年10月の安値650円をボトムとして戻り歩調の展開だ。1月8日に14年7月以来となる700円台を回復し、1月19日には705円まで上値を伸ばした。強基調を確認した形であり、来期(16年3月期)の収益改善期待で続伸展開だろう。

 首都圏を中心にファーストフード・ファミレス・カフェ、居酒屋・パブ、ディナーレストラン・ホテル・専門店、惣菜・デリカ・娯楽施設・ケータリングなど、外食・中食産業向けに業務用食材の卸売事業を展開し、大手飲食チェーンも主要顧客としている。子会社のキスコフーズは国内(静岡市)とニュージーランドで業務用高級ソース・高級スープの製造、久世フレッシュワンは東京都内で生鮮野菜など農産品の卸売を展開している。

 中期経営計画では目標値として20年3月期売上高1000億円を掲げ、重点戦略として首都圏・関西圏・中部圏での販路拡大、全国物流ネットワークの強化、中食市場や高齢者施設給食市場の開拓強化、PB商品の拡販や製造利益の拡大、海外事業の基盤確立などを推進している。

 販路拡大に向けたM&A・アライアンス戦略では、12年6月に中部圏で酒類販売大手サカツコーポレーションと業務提携し、14年4月には高級飲食店向けに強みを持つ水産物中卸会社の旭水産を子会社化した。

 今期(15年3月期)の連結業績見通し(11月10日に売上高を増額、利益を減額修正)は、売上高が前期比10.0%増の685億円、営業利益が3億50百万円の赤字(前期は41百万円の黒字)、経常利益が1億75百万円の赤字(同2億38百万円の黒字)、純利益が1億95百万円の赤字(同1億円の黒字)としている。配当予想(5月12日公表)は前期と同額の年間12円(期末一括)としている。

 第2四半期累計(4月〜9月)は新規顧客の開拓や既存顧客の底上げ(インストアシェアアップ)など、営業強化の効果で前年同期比10.1%増収だったが、仕入価格上昇に対する販売価格への転嫁遅れ、遠隔地への配送増加や物流コストの改善遅れ、人件費の増加などが影響して営業利益、経常利益、純利益とも赤字だった。

 収益改善に向けた取り組みとして、採算性を重視した営業活動の強化、仕入価格上昇に対する販売価格への転嫁推進、代替商品・メニューの提案強化、高付加価値商品やPB商品の拡販による売上総利益率改善を目指している。

 営業損益悪化の主因となった物流コストについては、採算性を考えた配送コースの実現、誤配の撲滅、時限管理の徹底と定時出発、イレギュラー配送の抑制などで物流の採算改善・精度向上を強化するとともに、新システム(ボイスピッキングシステム、新発注システム、配送運行管理システム)導入による効率化を推進している。こうした施策の効果で来期(16年3月期)の収益改善が期待される。

 株価の動きを見ると、14年10月の安値650円をボトムとして戻り歩調の展開だ。1月8日には14年7月以来の700円台を回復し、1月19日には705円まで上値を伸ばした。来期の収益改善を期待する動きだろう。

 1月21日の終値698円を指標面で見ると、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.7%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1235円43銭で算出)は0.6倍近辺である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインの形だ。週足チャートで見ると26週移動平均線を突破して上伸し、13週移動平均線が26週移動平均線を上抜くゴールデンクロスとなった。強基調を確認した形であり、来期の収益改善期待で続伸展開だろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[12月24日更新]
久世は下値固め完了、下期以降の収益改善期待で出直り

 業務用食材卸の久世<2708>(JQS)の株価は、やや小動きだが10月の直近安値圏から切り返し、12月以降は概ね670円〜680円近辺で推移している。今期(15年3月期)の業績悪化を織り込んで下値固めが完了したようだ。下期以降の収益改善期待で出直り展開だろう。

 首都圏を中心にファーストフード・ファミレス・カフェ、居酒屋・パブ、ディナーレストラン・ホテル・専門店、惣菜・デリカ・娯楽施設・ケータリングなど、外食・中食産業向けに業務用食材の卸売事業を展開し、大手飲食チェーンも主要顧客としている。子会社のキスコフーズは国内(静岡市)とニュージーランドで業務用高級ソース・高級スープの製造、久世フレッシュワンは東京都内で生鮮野菜など農産品の卸売を展開している。

 中期経営計画では目標値として20年3月期売上高1000億円を掲げ、重点戦略として首都圏・中部圏・関西圏での販路拡大、全国物流ネットワークの強化、中食市場や高齢者施設給食市場の開拓強化、PB商品の拡販や製造利益の拡大、海外事業の基盤確立などを推進している。

 販路拡大に向けたM&A・アライアンス戦略では、12年6月に中部圏で酒類販売大手サカツコーポレーションと業務提携し、14年4月には高級飲食店向けに強みを持つ水産物中卸会社の旭水産を子会社化した。

 今期(15年3月期)の連結業績見通しについては11月10日に売上高を増額、利益を減額修正し、売上高が前期比10.0%増の685億円、営業利益が3億50百万円の赤字(前期は41百万円の利益)、経常利益が1億75百万円の赤字(同2億38百万円の利益)、純利益が1億95百万円の赤字(同1億円の利益)としている。配当予想については前回予想(5月12日公表)を据え置いて前期と同額の年間12円(期末一括)としている。

 第2四半期累計(4月〜9月)は前年同期比10.1%増収だったが、営業利益、経常利益、純利益とも赤字だった。新規顧客の開拓や既存顧客の底上げ(インストアシェアアップ)など、営業強化の効果で売上高は計画を上回る増収率だったが、仕入価格上昇に対する販売価格への転嫁遅れ、遠隔地への配送増加や物流コストの改善遅れ、人件費の増加などが影響して営業損益が大幅に悪化し、各利益は計画を下回った。

 下期以降の収益改善に向けた取り組みとして、採算性を重視した営業活動の強化、仕入価格上昇に対する販売価格への転嫁推進、代替商品・メニューの提案強化、高付加価値商品やPB商品の拡販などによる売上総利益率改善を目指している。

 営業損益悪化の主因となった物流コストについては、採算性を考えた配送コースの実現、誤配の撲滅、時限管理の徹底と定時出発、イレギュラー配送の抑制などで物流の採算改善・精度向上を強化するとともに、新システム(ボイスピッキングシステム、新発注システム、配送運行管理システム)の導入による効率化を推進している。下期以降の収益改善が期待される。

 株価の動きを見ると、やや小動きだが10月28日の直近安値650円から切り返し、12月以降は概ね670円〜680円近辺で推移している。今期の業績悪化を織り込んで下値固めが完了し、下期以降の収益改善を期待する動きだろう。

 12月22日の終値675円を指標面で見ると、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は1.8%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS1235円43銭で算出)は0.5倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインとなり、週足チャートで見ると26週移動平均線突破の動きを強めている。下期以降の収益改善期待で出直り展開だろう。
(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
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