18日のNYダウ工業株30種平均は3日続伸した。前日比36ドル86セント(0.08%)高の4万3275ドル91セントで終え、連日で最高値を更新した。ネットフリックスの好決算を背景にハイテク株が買われ、相場を下支えした。ただ、株価の上昇が続いたことから主力株には利益確定売りも出やすく、ダウ平均の上値は重かった。
アップルは1.2%高と堅調だった。新型スマートフォン「iPhone(アイフォーン)16」の中国での販売が好調と報じられたことが好感された。
また、ダウ平均の構成銘柄ではないが、ネットフリックスが前日引け後に発表した2024年7~9月期決算は増収増益となり、同社株は11%超上昇。この日は大型IT株を中心に買いが入りやすかった。アマゾンは0.8%高、インテルは1.5%高だった。
ハイテク株を巡る投資家心理が上向き、ダウ平均の構成銘柄ではアマゾン・ドット・コムやセールスフォースが上昇。新型スマートフォンが中国で販売好調と伝わったアップルへの買いも目立った。
主力企業による24年7〜9月期の決算発表が先週から本格的に始まった。市場では「好調なスタートを切った」との見方がある。米経済が大幅な悪化を避けられるとの観測も根強く、主力株への資金流入が続いた。
ただ、ダウ平均は下げて始まり、下落幅は200ドルに達する場面があった。最高値の更新が続き、短期的な過熱感や高値警戒感から一部の主力株には利益確定売りが出た。
ハネウェル・インターナショナル、コカ・コーラが上昇した。半面、アメリカン・エキスプレスが下落。18日発表の四半期決算で売上高が市場予想に届かなかった。メルクやナイキ、スリーエムも売られた。
ダウ平均は週間で412ドル上昇した。6週連続の上昇で、昨年12月以来の長い連騰記録となった。
ナスダック総合株価指数は3日続伸した。前日比115.944ポイント(0.63%)高の1万8489.553で終えた。エヌビディアやアルファベットが上昇した。
S&P500種株価指数は反発した。前日比23.20ポイント(0.39%)高の5864.67で終え、4日ぶりに最高値を更新した。
NYダウ 43275.91 ( +36.86 )
S&P500 5864.67 ( +23.20 )
NASDAQ 18489.55 ( +115.94 )
米10年債利回り 4.085 ( -0.007 )
NY(WTI)原油 69.22 ( -1.45 )
NY金 2730.0 ( +22.5 )
VIX指数 18.03 ( -1.08 )
【シカゴ日本株先物概況】
18日のシカゴ日経平均先物は下落した。12月物は前日比35円安の3万9170円で終えた。NYダウ平均は、IT銘柄がけん引して小幅続伸した。外国為替市場で円安・ドル高の進行が一服したことなどを受け、日経平均先物に売りが出た。
シカゴ日経225先物 (円建て)
39170 ( +160 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
39270 ( +260 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
18日のFTSE100種総合株価指数は3日ぶりに反落し、前日比26.88ポイント(0.32%)安の8358.25で終えた。FTSE100種指数は前日に約5カ月ぶりの高値をつけていた。週末に入るのを前に、利益確定などを目的とした売りが出た。
FTSEの構成銘柄では、包装資材大手DSスミスが3.41%安、たばこ大手ブリティッシュ・アメリカン・タバコが3.23%安、カナダでの訴訟について、同社子会社を含むたばこメーカー3社が計325億カナダドルを支払う和解案が提示されたと伝わったのが材料視された。住宅大手ビストリー・グループが2.27%安と下げを主導。一方、保険大手プルデンシャルは2.84%高、産金大手フレスニロは2.70%高、鉱業大手アングロ・アメリカンは1.80%高と買われた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
18日のドイツ株価指数(DAX)は続伸した。終値は前日比73.98ポイント(0.37%)高の1万9657.37と、連日で最高値を更新した。欧州中央銀行(ECB)の利下げ観測が引き続き投資家心理を支えた。
週末に入るのを前に利益確定の売りも出て、DAXが上値を追う勢いは限られた。ファッション通販大手のザランドや欧州エアバス、医薬・化学品大手の独メルクが下げた。
個別では、商用車大手ダイムラー・トラックが6.60%高、自動車部品大手コンチネンタルが3.71%高、BASFが1.70%高と値上がりした半面、通販大手ザランドは1.81%安、コメルツ銀行は1.37%安、航空機大手エアバスは1.10%安で取引を終えた。
■フランス・パリ株価指数
フランスの株価指数CAC40は続伸し、前日比0.38%高で終えた。高級ブランド「グッチ」を抱えるケリングやLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンなど消費関連が上昇した。欧州鉄鋼大手アルセロール・ミタルや、ソシエテ・ジェネラルといった金融株が買われた。他方、公益や通信サービスの仏オレンジ、電機大手シュナイダー・エレクトリックが下げた。