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[1430]ファーストコーポレーション

[11月22日更新]

ファーストコーポレーションは15年の上場来高値が視野、18年5月期大幅増収増益予想、さらに上振れの可能性

 ファーストコーポレーション<1430>(東1)は分譲マンション建設に特化したゼネコンで、造注方式による高利益率を特徴としている。受注残高が高水準で18年5月期大幅増収増益予想である。そして完成工事利益率の想定が保守的なため、通期予想は上振れの可能性が高いだろう。株価は調整一巡して上値を試す展開が期待され、15年7月の上場来高値が視野に入る。
 
■東京圏の分譲マンション建設に特化したゼネコン、造注方式に特徴
 
 東京圏(1都3県)の分譲マンション建設に特化したゼネコンである。造注方式による大手マンション・デベロッパーからの特命受注と高利益率、そして品質へのこだわりによる安心・安全なマンション供給を特徴としている。
 
 造注方式というのは、当社がマンション用地を開発し、マンション・デベロッパーに対して土地・建物を一体とする事業プランを提案し、マンション・デベロッパーから特命で建築を請け負うという受注方式である。当社がマンション・デベロッパーを選定して条件を交渉するため入札方式に比べて好条件での請負が可能となる。分譲マンション建設のスペシャリストとして、造注方式を核としたアグレッシブな事業展開がスピード成長を可能にしている。
 
 品質に関しては「安全と品質の最優先」を掲げて、施工品質管理標準・マニュアル類の整備、階層別研修会の実施、施工検討会による安全で堅実な施工計画の策定、巡回検査による正確性の担保など、良質で均一な品質を維持するための取り組みを推進している。また第三者機関による検査導入については、施主が第三者機関による検査を実施しない場合でも、建造物の安全性を確保するために重要な杭工事、配筋工事、レディーミクストコンクリートを対象として、当社が自前で第三者機関による検査を導入するなど、安心・安全なマンション供給に向けた体制を整備している。
 
 建設請負先は飯田グループ、タカラレーベン、NTT都市開発、三井不動産レジデンシャル、阪急不動産など、大手を中心とする優良なマンション・デベロッパーである。アグレッシブな事業展開で、新規顧客開拓や案件大型化も進展している。17年7月には超高層建築物の建築計画に対する「評定書」を取得した。
 
 収益面では受注高・受注残高の動向がポイントとなる。また完成工事高の収益認識は工事進行基準だが、不動産売上(マンション用地販売)によって四半期業績が変動する可能性がある。
 
■18年5月期大幅増収増益予想、工事利益率想定が保守的で上振れの可能性
 
 今期(18年5月期)の非連結業績予想(7月7日公表)は、売上高が前期(17年5月期)比32.1%増の276億67百万円、営業利益が17.7%増の24億42百万円、経常利益が18.8%増の23億92百万円、純利益が17.0%増の16億53百万円としている。配当予想は1円増配の年間38円(期末一括)で予想配当性向は30.7%となる。
 
 売上高の計画は完成工事高が39.9%増の195億90百万円、不動産売上高が16.5%増の77億67百万円、その他が10.0%増の3億10百万円で、全社の売上総利益率は12.0%、うち完成工事総利益率は12.7%、不動産売上総利益率は9.7%の想定としている。なお期首受注残高は29.7%増の181億33百万円と高水準である。受注高の計画は41.1%増の16件合計256億03百万円(17年5月期実績は8件合計181億47百万円)である。
 
 第1四半期(6〜8月)は売上高が前年同期比40.8%減の47億33百万円、営業利益が39.1%減の4億10百万円、経常利益が38.9%減の4億08百万円、純利益が40.0%減の2億78百万円だった。
 
 完成工事の端境期だったことに加えて、前年同期に不動産売上で計上した大型物件の反動で大幅減収減益だったが、概ね計画水準だった。売上高の内訳は完成工事高が17.6%減の29億36百万円、不動産売上が60.9%減の16億90百万円、その他が2.3%減の1億07百万円だった。売上総利益率は13.4%で2.5ポイント上昇した。利益率の低い不動産売上が減少したため全体の売上総利益率は上昇した。販管費比率は4.7%で2.2ポイント上昇した。
 
 受注高は17年10月時点で4件合計79億45百万円となった。案件大型化も進展している。新規のマンション建設用地の確保は、東京都新宿区(17年8月仕入、17年9月売却、18年4月建築請負契約締結予定、18年5月着工予定)、東京都稲城市(17年9月仕入、JV案件としてシニアマンションを企画、19年6月竣工予定)となっている。
 
 通期の完成工事総利益率の想定は12.7%で、17年5月期の16.3%に対して3.6ポイント低下の見込みとしている。働き方改革の影響なども考慮しているようだが、かなり保守的な想定だ。通期予想は上振れの可能性が高いだろう。
 
■中期経営計画で20年5月期経常利益31億67百万円目標
 
 18年5月期を初年度とする中期経営計画Innovation2017では、目標数値に20年5月期売上高349億11百万円、経常利益31億67百万円、受注高286億12百万円、期末受注残高323億83百万円を掲げている。
 
 重点戦略として、新規顧客開拓による東京圏(1都3県)での市場シェアの拡大、人員拡充や継続的教育など業容拡大を支える体制の構築、効率化の追求や施工品質を保つことによるコスト低減を推進する。
 
 中期的な目標としては完成工事利益率16%維持、売上高営業利益率10%への挑戦、自己資本比率40%超、ROA20%超、ROE40%を超える水準の維持を掲げている。利益還元については配当性向30%維持を基本方針として、株主優待制度も導入した。さらに内部留保の状況によって配当性向の向上を検討するとしている。
 
 大手ゼネコンは、大型都市再開発事業や2020年東京五輪関連工事などで手持ち工事が豊富なこともあり、マンション建設請負に消極的である。このため大手ゼネコンとの競争が大幅に緩和されている。こうした状況を考慮すれば、市場シェア拡大による成長余地が大きいと言えるだろう。
 
■株主優待制度は毎年11月末に実施
 
 株主優待制度は毎年11月30日現在で、100単元(1万株)未満保有株主に対してクオカード1000円分、100単元以上保有株主に対してクオカード2000円分を贈呈する。
 
■株価は調整一巡して上値試す、15年7月の上場来高値が視野
 
 株価は10月2日の年初来高値1343円から急反落したが、目先的な売りが一巡し、1100円近辺から切り返して戻り歩調だ。
 
 11月21日の終値1237円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想EPS123円82銭で算出)は10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間38円で算出)は3.1%近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS308円45銭で算出)は4.0倍近辺である。時価総額は約165億円である。
 
 週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインの形だ。調整一巡して上値を試す展開が期待され、15年7月の上場来高値1422円が視野に入る。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[10月26日更新]

ファーストコーポレーションは目先的な売り一巡して上値試す、18年5月期は工事利益率想定が保守的で上振れの可能性  
 ファーストコーポレーション<1430>(東1)は分譲マンション建設に特化したゼネコンで、造注方式による高利益率を特徴としている。18年5月期第1四半期は完成工事端境期や不動産売上の反動で減収減益だったが、受注残高が高水準で通期は大幅増収増益予想である。そして完成工事利益率の想定が保守的なため、通期予想は上振れの可能性が高いだろう。株価は第1四半期業績を嫌気して年初来高値圏から反落したが、目先的な売りが一巡して上値を試す展開が期待され、15年7月の上場来高値が視野に入る。
 
■東京圏の分譲マンション建設に特化したゼネコン、造注方式に特徴
 
 東京圏(1都3県)の分譲マンション建設に特化したゼネコンである。造注方式による大手マンション・デベロッパーからの特命受注と高利益率、そして品質へのこだわりによる安心・安全なマンション供給を特徴としている。
 
 造注方式というのは、当社がマンション用地を開発し、マンション・デベロッパーに対して土地・建物を一体とする事業プランを提案し、マンション・デベロッパーから特命で建築を請け負うという受注方式である。当社がマンション・デベロッパーを選定して条件を交渉するため入札方式に比べて好条件での請負が可能となる。分譲マンション建設のスペシャリストとして、造注方式を核としたアグレッシブな事業展開がスピード成長を可能にしている。
 
 品質に関しては「安全と品質の最優先」を掲げて、施工品質管理標準・マニュアル類の整備、階層別研修会の実施、施工検討会による安全で堅実な施工計画の策定、巡回検査による正確性の担保など、良質で均一な品質を維持するための取り組みを推進している。また第三者機関による検査導入については、施主が第三者機関による検査を実施しない場合でも、建造物の安全性を確保するために重要な杭工事、配筋工事、レディーミクストコンクリートを対象として、当社が自前で第三者機関による検査を導入するなど、安心・安全なマンション供給に向けた体制を整備している。
 
 建設請負先は飯田グループ、タカラレーベン、NTT都市開発、三井不動産レジデンシャル、阪急不動産など、大手を中心とする優良なマンション・デベロッパーである。アグレッシブな事業展開で、新規顧客開拓や案件大型化も進展している。17年7月には超高層建築物の建築計画に対する「評定書」を取得した。
 
 収益面では受注高・受注残高の動向がポイントとなる。また完成工事高の収益認識は工事進行基準だが、不動産売上(マンション用地販売)によって四半期業績が変動する可能性がある。
 
■18年5月期1Qは工事端境期で減収減益
 
 今期(18年5月期)第1四半期(6〜8月)の非連結業績は、売上高が前年同期比40.8%減の47億33百万円、営業利益が39.1%減の4億10百万円、経常利益が38.9%減の4億08百万円、純利益が40.0%減の2億78百万円だった。
 
 完成工事の端境期だったことに加えて、前年同期に不動産売上で計上した大型物件の反動で大幅減収減益だった。ただし概ね計画水準だった。売上高の内訳は完成工事高が17.6%減の29億36百万円、不動産売上が60.9%減の16億90百万円、その他が2.3%減の1億07百万円だった。
 
 売上総利益は27.4%減少したが、売上総利益率は13.4%で2.5ポイント上昇した。利益率の低い不動産売上が減少したため全体の売上総利益率は上昇した。販管費は13.3%増加し、販管費比率は4.7%で2.2ポイント上昇した。
 
■18年5月期大幅増収増益予想、工事利益率想定が保守的で上振れの可能性
 
 今期(18年5月期)の非連結業績予想(7月7日公表)は、売上高が前期(17年5月期)比32.1%増の276億67百万円、営業利益が17.7%増の24億42百万円、経常利益が18.8%増の23億92百万円、純利益が17.0%増の16億53百万円としている。配当予想は1円増配の年間38円(期末一括)で予想配当性向は30.7%となる。
 
 期首の受注残高は29.7%増の181億33百万円と高水準で、今期受注高の計画は41.1%増の256億03百万円としている。
 
 売上高の計画は完成工事高が40.6%増の196億86百万円、不動産売上高が16.2%増の77億48百万円、全社の売上総利益は12.8%増の33億08百万円、うち完成工事総利益は11.0%増の25億32百万円、全社の売上総利益率は12.0%、うち完成工事総利益率は12.9%の想定としている。
 
 なお期中の受注高は17年10月時点で4件合計79億45百万円(17年5月期通期の実績は8件合計181億47百万円)となった。総戸数は378戸(同558戸)である。案件大型化により平均戸数も増加基調である。
 
 また期中における新規のマンション建設用地の確保は、東京都新宿区(17年8月仕入、17年9月売却、18年4月建築請負契約締結予定、18年5月着工予定)、東京都稲城市(17年9月仕入、JV案件としてシニアマンションを企画、19年6月竣工予定)となっている。
 
 今期の完成工事総利益率の想定は12.7%で、17年5月期比3.6ポイント低下としている。働き方改革の影響なども考慮しているようだが、かなり保守的なため通期会社予想は上振れの可能性が高いだろう。
 
■中期経営計画で20年5月期経常利益31億67百万円目標
 
 18年5月期を初年度とする中期経営計画Innovation2017では、目標数値に20年5月期売上高349億11百万円、経常利益31億67百万円、受注高286億12百万円、期末受注残高323億83百万円を掲げている。
 
 重点戦略として、新規顧客開拓による東京圏(1都3県)での市場シェアの拡大、人員拡充や継続的教育など業容拡大を支える体制の構築、効率化の追求や施工品質を保つことによるコスト低減を推進する。
 
 中期的な目標としては完成工事利益率16%維持、売上高営業利益率10%への挑戦、自己資本比率40%超、ROA20%超、ROE40%を超える水準の維持を掲げている。利益還元については配当性向30%維持を基本方針として、株主優待制度も導入した。さらに内部留保の状況によって配当性向の向上を検討するとしている。
 
 大手ゼネコンは、大型都市再開発事業や2020年東京五輪関連工事などで手持ち工事が豊富なこともあり、マンション建設請負に消極的である。このため大手ゼネコンとの競争が大幅に緩和されている。こうした状況を考慮すれば、市場シェア拡大による中期的な成長余地が大きいと言えるだろう。
 
■株主優待制度は毎年11月末に実施
 
 株主優待制度は毎年11月30日現在で、100単元(1万株)未満保有株主に対してクオカード1000円分、100単元以上保有株主に対してクオカード2000円分を贈呈する。
 
■株価は目先的な売り一巡して上値試す、15年7月の上場来高値が視野
 
 株価は10月2日の年初来高値1343円まで上伸したが、第1四半期業績を嫌気する形で反落し、10月11日に1110円まで調整した。その後は1100円台で推移して目先的な売り一巡感を強めている。
 
 10月25日の終値1143円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS123円82銭で算出)は9〜10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間38円で算出)は3.3%近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS308円45銭で算出)は3.7倍近辺である。時価総額は約152億円である。
 
 週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインの形だ。目先的な売りが一巡して上値を試す展開が期待され、15年7月の上場来高値1422円が視野に入る。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[09月26日更新]

ファーストコーポレーションは年初来高値更新して15年の上場来高値視野、18年5月期大幅増収増益予想

 ファーストコーポレーション<1430>(東1)は分譲マンション建設に特化したゼネコンである。強みを持つ造注方式で高利益率を特徴としている。受注残高が高水準で18年5月期大幅増収増益予想である。株価は年初来高値を更新した。好業績を評価して上値を試す展開が期待され、15年7月の上場来高値も視野に入る。
 
■東京圏の分譲マンション建設に特化したゼネコン、造注方式に特徴
 
 東京圏(1都3県)の分譲マンション建設に特化したゼネコンである。造注方式による大手マンション・デベロッパーからの特命受注と高利益率、そして品質へのこだわりによる安心・安全なマンション供給を特徴としている。
 
 造注方式というのは、当社がマンション用地を開発し、マンション・デベロッパーに対して土地・建物を一体とする事業プランを提案し、マンション・デベロッパーから特命で建築を請け負うという受注方式である。当社がマンション・デベロッパーを選定して条件を交渉するため入札方式に比べて好条件での請負が可能となる。
 
 造注方式に関しては、ゼネコンとして土地開発の専任部隊を有していることが強みであり、新規顧客の開拓、取引条件や収益性の向上、適正な工期の設定、JV案件の成約などに繋がる。分譲マンション建設のスペシャリストとして、造注方式を核としたアグレッシブな事業展開がスピード成長を可能にしている。
 
 品質に関しては「安全と品質の最優先」を掲げて、施工品質管理標準・マニュアル類の整備、階層別研修会の実施、施工検討会による安全で堅実な施工計画の策定、巡回検査による正確性の担保など、良質で均一な品質を維持するための取り組みを推進している。また第三者機関による検査導入については、施主が第三者機関による検査を実施しない場合でも、建造物の安全性を確保するために重要な杭工事、配筋工事、レディーミクストコンクリートを対象として、当社が自前で第三者機関による検査を導入するなど、安心・安全なマンション供給に向けた体制を整備している。
 
 建設請負先は飯田グループ、タカラレーベン、NTT都市開発、三井不動産レジデンシャル、阪急不動産など、大手を中心とする優良なマンション・デベロッパーである。アグレッシブな事業展開で、新規顧客開拓や案件大型化も進展している。17年7月には超高層建築物の建築計画に対する「評定書」を取得した。これを機に超高層建築物の受注獲得を目指す。
 
 収益面では受注高・受注残高の動向がポイントとなる。また完成工事高の収益認識は工事進行基準だが、不動産売上(マンション用地販売)によって四半期業績が変動する可能性がある。
 
■17年5月期は大幅増収増益
 
 前期(17年5月期)非連結業績は売上高が前々期(16年5月期)比28.7%増収、営業利益が29.6%増益、経常利益が33.0%増益、純利益が37.4%増益だった。売上高の内訳は完成工事高が1.6%増の139億99百万円、不動産売上高が2.9倍の66億66百万円、その他が1.4倍の2億81百万円だった。
 
 不動産売上の計上や竣工物件の収支改善などで大幅増収増益となり、各利益は計画を上回って着地した。売上総利益は32.1%増加し、売上総利益率は14.0%で0.4ポイント上昇した。利益率の低い不動産売上高が増加したが、造注方式によって完成工事総利益率が大幅に改善し、全体の売上総利益率を押し上げた。完成工事総利益率は16.3%で3.2ポイント上昇、不動産売上総利益率は9.0%で6.3ポイント低下した。販管費は38.5%増加し、販管費比率は4.1%で0.3ポイント上昇した。
 
 受注高は8件合計181億47百万円(前々期は7件合計112億77百万円)だった。このうち造注方式による受注高は127億07百万円で造注比率は70.0%(前々期は32億31百万円で28.7%)だった。なお合計戸数は173戸増加の731戸だった。案件大型化により平均戸数も増価基調である。期末受注残高は前々期末比2.1倍の297億56百万円となった。
 
 マンション建設用地の確保は、東京都文京区(デベロッパーと建築請負契約予定で17年6月着工予定)、東京都江戸川区(デベロッパーと建築請負契約済で17年6月着工)、千葉県柏市(デベロッパーと建築請負契約予定で17年9月着工予定)、神奈川県横須賀市(共有持分取得に関する契約締結済で17年11月着工予定)の4件である。
 
 四半期別の業績推移を見ると、売上高は第1四半期79億92百万円、第2四半期49億80百万円、第3四半期46億48百万円、第4四半期33億28百万円、営業利益は6億74百万円、3億42百万円、6億円、4億59百万円だった。
 
■18年5月期も大幅増収増益予想
 
 今期(18年5月期)の非連結業績予想(7月7日公表)は、売上高が前期(17年5月期)比32.1%増の276億67百万円、営業利益が17.7%増の24億42百万円、経常利益が18.8%増の23億92百万円、純利益が17.0%増の16億53百万円としている。受注残高が高水準で大幅増収増益予想である。受注高の計画は41.1%増の256億03百万円としている。
 
 売上高の内訳は完成工事高が40.6%増の196億86百万円、不動産売上高が16.2%増の77億48百万円、全社の売上総利益は12.8%増の33億08百万円、うち完成工事総利益は11.0%増の25億32百万円、全社の売上総利益率は12.0%、うち完成工事総利益率は12.9%の想定としている。配当予想は1円増配の年間38円(期末一括)で予想配当性向は30.7%となる。
 
 17年7月時点での受注実績は2件合計75戸・17億24百万円である。新日鉄興和不動産の宇田川家共同計画(仮称、39戸)は18年7月竣工予定、日本土地建物の文京区湯島2丁目計画(仮称、36戸、造注方式)は18年10月竣工予定だ。
 
■中期経営計画で20年5月期経常利益31億67百万円目標
 
 18年5月期を初年度とする中期経営計画Innovation2017では、目標数値に20年5月期売上高349億11百万円、経常利益31億67百万円、受注高286億12百万円、期末受注残高323億83百万円を掲げている。
 
 重点戦略として、新規顧客開拓による東京圏(1都3県)での市場シェアの拡大、人員拡充や継続的教育など業容拡大を支える体制の構築、効率化の追求や施工品質を保つことによるコスト低減を推進する。
 
 中期的な目標としては完成工事利益率16%維持、売上高営業利益率10%への挑戦、自己資本比率40%超、ROA20%超、ROE40%を超える水準の維持を掲げている。利益還元については配当性向30%維持を基本方針として、株主優待制度も導入した。さらに内部留保の状況によって配当性向の向上を検討するとしている。
 
■事業環境良好で中期成長余地大きい
 
 東京圏(1都3県)の分譲マンション建設市場に関しては、杭施工問題発覚後の供給抑制も影響して2016年の供給戸数が前年比減少したが、好立地物件を中心に着工戸数ベースでは好調が続いている。
 
 大手ゼネコンは、大型都市再開発事業や2020年東京五輪関連工事などで手持ち工事が豊富なこともあり、マンション建設請負に消極的である。このため当社にとって大手ゼネコンとの競争が大幅に緩和されている状況だ。16年5月期における当社の施工実績551戸は市場シェア1.36%に過ぎず、市場シェアアップ余地が大きい。また当面のマンション建設コスト上昇懸念は低下している。
 
 こうした状況を考慮すれば、当社にとっては市場規模よりも、市場シェア拡大による中期的な成長余地が大きいと言えるだろう。
 
■株主優待制度は毎年11月末に実施
 
 株主優待制度は毎年11月30日現在で、100単元(1万株)未満保有株主に対してクオカード1000円分、100単元以上保有株主に対してクオカード2000円分を贈呈する。
 
■株価は年初来高値更新、15年7月の上場来高値も視野
 
 株価は9月25日に1203円まで上伸した。5月高値1196円を突破して年初来高値更新の展開だ。
 
 9月25日の終値1192円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS123円82銭で算出)は9〜10倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間38円で算出)は3.2%近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS308円45銭で算出)は3.9倍近辺である。時価総額は約159億円である。
 
 週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインの形となった。好業績を評価して上値を試す展開が期待され、15年7月の上場来高値1422.5円も視野に入る。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
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