[4712]KeyHolder
[05月17日更新]
KeyHolder<4712>(東証スタンダード)は5月13日に21年12月期第1四半期連結業績を発表した。コロナ禍に伴うイベント開催規模制限(動員数制限)や先行投資などの影響で減益だった。ただし通期予想を開示して2桁増益予想とした。コロナ禍の影響が徐々に和らいで収益改善基調だろう。なお自己株式取得も発表した。株価は3月の年初来安値圏から下値を切り上げている。22年12月期増益予想や自己株式取得も好感する動きとなった。出直りを期待したい。
■22年12月期1Q減益だが通期増益予想
22年12月期第1四半期の連結業績(IFRS)は売上収益が前年同期比13.1%増の41億91百万円、営業利益が7.5%減の6億44百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益が23.6%減の7億53百万円だった。
コロナ禍の影響がやや和らいで増収だったが、コロナ禍に伴うイベント開催規模制限(動員数制限)や先行投資などの影響で減益だった。なお乃木坂46合同会社に係る持分法投資利益は5億25百万円を計上、保有投資有価証券売却益2億11百万円を計上した。
総合エンターテインメント事業は売上収益が2.3%減の23億27百万円でセグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が2.4%減の7億31百万円、映像制作事業は売上収益が39.2%増の12億87百万円で利益が21.2%減の60百万円、広告代理店事業は売上収益が62.3%増の4億85百万円で利益が72.6%減の16百万円、その他事業は売上収益が9.1%減の90百万円で利益が24百万円(前年同期は13百万円の赤字)だった。
通期の連結業績予想を開示して、売上収益が21年12月期比4.7%減の160億円、営業利益が14.4%増の8億50百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益が62.5%増の7億50百万円としている。配当予想は21年12月期と同額の10円(期末一括)としている。
重点戦略として、総合エンターテインメント事業ではSKE48のグループ若返りとメディアリレーション強化、乃木坂46の10周年LIVE成功、Novelbrightの年末に向けた飛躍、新規所属タレント層の充実化など、広告代理店事業では大型広告企画案件の良好な関係継続、デジタル動画広告の展開など、映像制作事業ではドラマ制作・映画製作における企画内容や意義を見極めたうえでの対応などを推進する方針だ。コロナ禍の影響が徐々に和らいで収益改善基調だろう。
なお自己株式取得を発表した。上限40万株・3億円で取得期間は22年5月16日〜22年9月30日としている。
■株価は下値切り上げ
株価は3月の年初来安値圏から徐々に下値を切り上げている。22年12月期増益予想や自己株式取得も好感する動きとなった。出直りを期待したい。5月16日の終値は597円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS39円61銭で算出)は約15倍、今期予想配当利回り(会社予想の10円で算出)は約1.7%、時価総額は約113億円である。(
情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)
[04月28日更新]
KeyHolder<4712>(東証スタンダード)は総合エンターテインメント事業を展開し、映像コンテンツ業界におけるコンテンツサプライヤーおよびコンテンツホルダーとしての成長を目指している。22年12月期連結業績予想はコロナ禍の影響を合理的に算定することが困難なため非開示としているが、コロナ禍の影響が徐々に和らいで収益改善基調だろう。株価は3月の安値圏から反発して下値を切り上げている。基調転換して戻りを試す展開を期待したい。なお5月13日に22年12月期第1四半期決算発表を予定している。
■総合エンターテインメント事業が主力
17年10月に旧アドアーズが持株会社に移行して商号をKeyHolderに変更した。その後、M&Aも積極活用して事業ポートフォリオを再編した。
従来の主力だったアミューズメント施設運営事業と不動産事業・商業施設建築事業をグループアウトした一方で、20年8月に映像コンテンツやライブコンサートなどのトータルプロデュース事業を行うノース・リバーを連結子会社化、アイドルグループ「乃木坂46」を運営する芸能プロダクションの乃木坂46合同会社(ノース・リバーが持分50%保有)を持分法適用関連会社化した。また20年12月にJトラスト<8508>が保有する当社株式の一部を、ミクシィ<2121>が設立したミクシィエンターテインメントファンド1号投資事業有限責任組合など5社に譲渡し、Jトラストの持分法適用関連会社となった。
21年12月期のセグメント別構成比は、売上収益が総合エンターテインメント事業60%、映像制作事業26%、広告代理店事業11%、その他2%、利益(調整前営業利益)が総合エンターテインメント事業80%、映像制作事業9%、広告代理店事業15%、その他▲3%だった。
現在は、アイドルグループ「SKE48」や「乃木坂46」などの管理・運営を行う総合エンターテインメント事業(ライブ・エンタメ部門、スポーツ部門、スクール部門、デジタル・コンテンツ部門)を主力として、バラエティ番組・テレビドラマ・映画製作などを行う映像制作事業、大手CVSチェーンにおける販促企画を提供する広告代理店事業を展開している。
22年1月時点の主要グループ会社は、女性アイドルグループ「SKE48」や男性5人組バンド「Novelbright」等をマネジメントするゼスト、アイドルグループ「乃木坂46」運営の乃木坂46合同会社(50%出資の持分法適用関連会社)、乃木坂46合同会社に係る事業等トータルプロデュース事業のノース・リバー、21年8月にノース・リバーから分割した車両サービス事業のエーカンパニー、各種イベント企画・運営や専属モデルマネジメント等のホールワールドメディア、エンターテインメントコンテンツ企画・開発・制作およびYoutube向けデジタル広告制作・運用等のFA Project、広告代理店事業やデジタル・コンテンツ事業および旧新宿アルタスタジオ「KeyStudio」運営等のallfuz、テレビ番組・映画などの映像制作および制作人材派遣のUNITED PRODUCTIONS(旧ワイゼンラージ)、プロの映像制作者向け機材・設備の管理・レンタルおよび映像編集技術を提供するポスプロ事業のTechCarry(旧UNITED PRODUCTIONS)などである。
なお22年1月に、ワイゼンラージがUNITED PRODUCTIONSの映像制作事業を承継し、ワイゼンラージの商号を新UNITED PRODUCTIONSに変更、旧UNITED PRODUCTIONSの商号をTechCarryに変更した。再編後の事業内容は新UNITED PRODUCTIONS(UP)がテレビ番組制作事業、メディ事業、職業紹介・労働者派遣事業等、TechCarryが撮影機材管理・レンタル事業等となっている。
■エージェント構想&ファンクラブプラットフォーム
総合エンターテインメント事業では、中期展望として「エージェント構想&ファンクラブプラットフォーム」を掲げている。
20年12月には、第一興商<7458>と資本業務提携(第一興商を割当先とする新株式発行、コンテンツ・マネジメント・ライツ・出版・新サービス関連での業務提携)、および韓国大手芸能事務所エスエム・エンタテインメントの日本法人SMEJの子会社SMEJ Plusと資本業務提携(SMEJ Plusを割当先とする新株式発行、ファンクラブ関連・新規ファンビジネス関連での業務提携)した。
コンテンツ開発から総合的なマネタイズまでをカバーする体制となり、映像コンテンツ業界におけるコンテンツサプライヤーおよびコンテンツホルダーとして、コンテンツ(アーティスト、タレント、プロスポーツ選手など)の拡充、グループリソースを活用した展開をサポートするためのエージェント機能の強化、媒体・モデルを活用した情報発信などを推進し、グループシナジーによって成長を目指す方針だ。
21年2月には子会社のallfuzが、フォーサイド<2330>の子会社であるフォーサイドメディアから映像制作事業を譲り受けて事業開始した。
21年12月には、20年12月に締結したSMEJ Plusとの資本業務提携の進捗状況をリリースした。SMEJ Plusが有するファンクラブの企画・運営ノウハウに対して、アプリ開発およびコンテンツ企画・制作から情報発信、リアルイベントなども含むプロモーション全般に係るリソースを提供することで、韓国からの新規アーティストおよび既存アーティストのファンクラブに向けた付加価値、ならびにリアルコンテンツの開発に係る協議を開始し、新たな展望を見出すこととした。
なお4月15日には、子会社ゼストがデュアルタップ<3469>と、東海地区の活性化に向けた新規コラボレーション企画等に関する業務提携契約を締結したと発表している。
■22年12月期予想非開示だが収益改善期待
22年12月期連結業績予想については新型コロナウイルス感染状況を鑑み、計画通りの事業活動の確約が取れないと判断し、現時点でコロナ禍の影響を合理的に算定することが困難なため非開示としている。配当予想は21年12月期と同額の10円(期末一括)としている。
重点戦略として、総合エンターテインメント事業ではSKE48のグループ若返りとメディアリレーション強化、乃木坂46の10周年LIVE成功、Novelbrightの年末に向けた飛躍、新規所属タレント層の充実化など、広告代理店事業では大型広告企画案件の良好な関係継続、デジタル動画広告の展開など、映像制作事業ではドラマ制作・映画製作における企画内容や意義を見極めたうえでの対応などを推進する方針だ。
なお22年3月には、保有投資有価証券売却益2億11百万円を第1四半期の金融収益に計上すると発表している。22年12月期はコロナ禍の影響が徐々に和らいで収益改善基調だろう。
■株価は下値切り上げ
株価は3月の安値圏から反発して下値を切り上げている。週足チャートで見ると、抵抗線だった13週移動平均線を突破し、さらに26週移動平均線突破の動きも強めている。基調転換して戻りを試す展開を期待したい。4月27日の終値は579円、今期予想配当利回り(会社予想の10円で算出)は約1.7%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS885円61銭で算出)は約0.7倍、そして時価総額は約110億円である。(
情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)
[04月07日更新]
KeyHolder<4712>(東証スタンダード)は総合エンターテインメント事業を展開し、映像コンテンツ業界におけるコンテンツサプライヤーおよびコンテンツホルダーとしての成長を目指している。22年12月期連結業績予想はコロナ禍の影響を合理的に算定することが困難なため非開示としているが、コロナ禍の影響が徐々に和らいで収益改善基調だろう。株価は3月の安値圏から急反発して底打ち感を強めている。基調転換して戻りを試す展開を期待したい。
■総合エンターテインメント事業が主力
17年10月に旧アドアーズが持株会社に移行して商号をKeyHolderに変更した。その後、M&Aも積極活用して事業ポートフォリオを再編した。
従来の主力だったアミューズメント施設運営事業と不動産事業・商業施設建築事業をグループアウトした一方で、20年8月に映像コンテンツやライブコンサートなどのトータルプロデュース事業を行うノース・リバーを連結子会社化、アイドルグループ「乃木坂46」を運営する芸能プロダクションの乃木坂46合同会社(ノース・リバーが持分50%保有)を持分法適用関連会社化した。また20年12月にJトラスト<8508>が保有する当社株式の一部を、ミクシィ<2121>が設立したミクシィエンターテインメントファンド1号投資事業有限責任組合など5社に譲渡し、Jトラストの持分法適用関連会社となった。
21年12月期のセグメント別構成比は、売上収益が総合エンターテインメント事業60%、映像制作事業26%、広告代理店事業11%、その他2%、利益(調整前営業利益)が総合エンターテインメント事業80%、映像制作事業9%、広告代理店事業15%、その他▲3%だった。
現在は、アイドルグループ「SKE48」や「乃木坂46」などの管理・運営を行う総合エンターテインメント事業(ライブ・エンタメ部門、スポーツ部門、スクール部門、デジタル・コンテンツ部門)を主力として、バラエティ番組・テレビドラマ・映画製作などを行う映像制作事業、大手CVSチェーンにおける販促企画を提供する広告代理店事業を展開している。
22年1月時点の主要グループ会社は、女性アイドルグループ「SKE48」や男性5人組バンド「Novelbright」等をマネジメントするゼスト、アイドルグループ「乃木坂46」運営の乃木坂46合同会社(50%出資の持分法適用関連会社)、乃木坂46合同会社に係る事業等トータルプロデュース事業のノース・リバー、21年8月にノース・リバーから分割した車両サービス事業のエーカンパニー、各種イベント企画・運営や専属モデルマネジメント等のホールワールドメディア、エンターテインメントコンテンツ企画・開発・制作およびYoutube向けデジタル広告制作・運用等のFA Project、広告代理店事業やデジタル・コンテンツ事業および旧新宿アルタスタジオ「KeyStudio」運営等のallfuz、テレビ番組・映画などの映像制作および制作人材派遣のUNITED PRODUCTIONS(旧ワイゼンラージ)、プロの映像制作者向け機材・設備の管理・レンタルおよび映像編集技術を提供するポスプロ事業のTechCarry(旧UNITED PRODUCTIONS)などである。
なお22年1月に、ワイゼンラージがUNITED PRODUCTIONSの映像制作事業を承継し、ワイゼンラージの商号を新UNITED PRODUCTIONSに変更、旧UNITED PRODUCTIONSの商号をTechCarryに変更した。再編後の事業内容は新UNITED PRODUCTIONS(UP)がテレビ番組制作事業、メディ事業、職業紹介・労働者派遣事業等、TechCarryが撮影機材管理・レンタル事業等となっている。
■エージェント構想&ファンクラブプラットフォーム
総合エンターテインメント事業では、中期展望として「エージェント構想&ファンクラブプラットフォーム」を掲げている。
20年12月には、第一興商<7458>と資本業務提携(第一興商を割当先とする新株式発行、コンテンツ・マネジメント・ライツ・出版・新サービス関連での業務提携)、および韓国大手芸能事務所エスエム・エンタテインメントの日本法人SMEJの子会社SMEJ Plusと資本業務提携(SMEJ Plusを割当先とする新株式発行、ファンクラブ関連・新規ファンビジネス関連での業務提携)した。
コンテンツ開発から総合的なマネタイズまでをカバーする体制となり、映像コンテンツ業界におけるコンテンツサプライヤーおよびコンテンツホルダーとして、コンテンツ(アーティスト、タレント、プロスポーツ選手など)の拡充、グループリソースを活用した展開をサポートするためのエージェント機能の強化、媒体・モデルを活用した情報発信などを推進し、グループシナジーによって成長を目指す方針だ。
21年2月には子会社のallfuzが、フォーサイド<2330>の子会社であるフォーサイドメディアから映像制作事業を譲り受けて事業開始した。
21年12月には、20年12月に締結したSMEJ Plusとの資本業務提携の進捗状況をリリースした。SMEJ Plusが有するファンクラブの企画・運営ノウハウに対して、アプリ開発およびコンテンツ企画・制作から情報発信、リアルイベントなども含むプロモーション全般に係るリソースを提供することで、韓国からの新規アーティストおよび既存アーティストのファンクラブに向けた付加価値、ならびにリアルコンテンツの開発に係る協議を開始し、新たな展望を見出すこととした。
■22年12月期予想非開示だが収益改善期待
22年12月期の連結業績予想については、新型コロナウイルス(オミクロン株)の感染状況を鑑み、計画通りの事業活動の確約が取れないと判断し、現時点でコロナ禍の影響を合理的に算定することが困難なため非開示としている。配当予想は21年12月期と同額の10円(期末一括)としている。
重点戦略として、総合エンターテインメント事業ではSKE48のグループ若返りとメディアリレーション強化、乃木坂46の10周年LIVE成功、Novelbrightの年末に向けた飛躍、新規所属タレント層の充実化など、広告代理店事業では大型広告企画案件の良好な関係継続、デジタル動画広告の展開など、映像制作事業ではドラマ制作・映画製作における企画内容や意義を見極めたうえでの対応などを推進する方針だ。
なお22年3月には、保有投資有価証券売却益2億11百万円を第1四半期の金融収益に計上すると発表している。コロナ禍の影響が徐々に和らいで収益改善基調だろう。
■株価は底打ち
株価は3月の安値圏から急反発して底打ち感を強めている。週足チャートで見ると抵抗線だった13週移動平均線を突破し、さらに26週移動平均線突破の動きも強めている。基調転換して戻りを試す展開を期待したい。4月6日の終値は661円で、今期予想配当利回り(会社予想の10円で算出)は約1.5%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS885円61銭で算出)は約0.7倍、時価総額は約125億円である。(
情報提供:日 本インタビュ新聞社=Media−IR)
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