NYダウ79ドル安、4日ぶり反落、軟調な企業決算受け

2日のNYダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落した。前日比79ドル29セント安の2万6179ドル13セントで終えた。
 
前日のダウ平均は米中両国の製造業景況関連の指数改善などを受け、330ドル近く上昇。10月初旬につけた史上最高値まで約570ドルに迫っただけに2日は序盤から利益確定の売りが優勢となった。
 
通期予想の下方修正が嫌気されたドラッグストア大手ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスが急落し、13%安となり、1銘柄でダウ平均を55ドルあまり押し下げた。同業のCVSヘルスが4%近く下げるなど、ヘルスケア関連株に売りが波及した。
また、前日に買いが目立った航空機・機械のユナイテッド・テクノロジーズや石油のエクソンモービルなどに売りが優勢だった。
 
ただ、相場全体の下値は堅かった。前日までに発表された米中の製造業関連の経済指標の改善を受けて、世界景気の減速懸念が和らいだ。「前日に米長期金利が大幅に上昇し、景気悪化の前触れとされる逆イールド(長短金利の逆転)が解消されたのも投資家心理の改善につながっている」との声もあった。
セクター別では、テクノロジー・ハード・機器や不動産が上昇する一方で食品・生活必需品小売や電気通信サービスが下落した。
 
ナスダック総合株価指数は4日続伸し、前日比19.779ポイント高の7848.689と昨年10月上旬以来の高値で終えた。アナリストが業績拡大を見込んで強気な見方を示したフェイスブックが3%強上昇した。アップルやアルファベット(グーグル)などの主力株も買いが優勢だった。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
26,179.13-79.29
S&P500種
2,867.24+0.05
ナスダック
7,848.689+19.779
NY金(ドル/トロイオンス)
1,295.40+1.20   
NY原油(ドル/バレル)
62.58±0.00
円・ドル
111.32 – 111.33-0.05

 


【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は4営業日ぶりに反落した。
6月物は前日比100円安の2万1525円で引け、2日の大取終値を55円上回った。前日までの買いが一服し、日経平均先物は利益確定の売りに押された。
前日の市場で、米中の製造業関連の景気指標改善を手掛かりに世界景気の先行き警戒感が薄れた。2日発表の2月の米耐久財受注は前月比低下したが、反応は限られた。
 
この日の6月物安値は2万1460円、高値は2万1745円。
 
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
21525 ( +55 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
21545 ( +75 )

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7391.12(+73.74)
FTSE100種総合株価指数は投資家のリスク選好が続き、幅広い銘柄に買いが入り4日続伸した。前日の終値に比べ73.74ポイント高の7391.12と、終値ベースで2018年10月上旬以来、約6カ月ぶり高値で引けた。構成銘柄の9割が上昇した。午後に上げ幅が広がった。原油高を背景に石油株が買われ、銀行株の上昇とともに株価指数を押し上げた。
英議会は1日夜、メイ英首相と欧州連合(EU)の離脱協定案に代わる選択肢4案をすべて否決した。英国のEU離脱をめぐり混迷が長引くなかポンドが売られ、通貨安で恩恵を受ける企業が買われた。
 
個別銘柄では、医薬品とたばこ株、酒類のディアジオが上昇した。総合ヘルスケアのNMCヘルスは4%超の上昇と目立った。市場シェアで業界2位に落ち込んだスーパーマーケットのセインズベリーは午前に売られたものの、午後には上昇に転じた。英銀大手スタンダード・チャータードとアイルランド段ボール大手スマーフィット・カッパは各3.4%高だった。
 
半面、医薬品のヒクマ・ファーマシューティカルズの値下がりが大きくなった。航空機エンジンのロールス・ロイスは1.1%安と下落した。同社製のエンジンに不具合があったとして、シンガポール航空が同エンジンを搭載したボーイング航空機2機の運航を停止したことが響いた。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 11754.79(+72.80)
ドイツ株式指数(DAX)は4日続伸した。終値は前日と比べて72.80ポイント高の11754.79だった。
 
個別銘柄では、タイヤのコンチネンタルと自動車のBMW、半導体のインフィニオンテクノロジーズは上昇した。
一方で、オンライン決済サービスのワイヤーカードはこの日も下落した。消費財のヘンケルの値下がりも目立った。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5423.47(+17.94)

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