18日のNYダウ工業株30種平均は続落した。前日比66ドル84セント安の2万7778ドル07セントで終えた。
新型コロナウイルス危機に対応した追加経済対策をめぐる米議会での協議が停滞していることや、米中関係悪化懸念などを背景に、ダウ平均は軟調に推移。エネルギー株や金融株が指数の重しとなった。ただ、主力ハイテク株への買いは途切れず、相場全体を支えた。
米与野党が経済対策で月内に合意できず、失業保険の増額や現金支給などが滞れば、消費を抑えるとの懸念が強まっている。
小売り大手のウォルマートは18日に発表した5~7月期決算の説明会で「米政府の経済対策による消費促進効果が弱まっている」と説明し、売られた。百貨店やアパレル株にも売りが波及し、大手百貨店のコールズは15%安、メーシーズは8%安だった。
米債券市場で長期金利が低下し、利ざや悪化懸念からJPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスといった銀行株が売られた。石油のシェブロンやエクソンモービルが下げたのもダウ平均の重荷となった。
一方、業績が景気の影響を受けにくい主力ハイテク株が買われ、相場を下支えした。新しいラジオ配信を発表したスマートフォンのアップルが上昇。ネット通販のアマゾン・ドット・コムは4%高、検索サイトのアルファベットは3%高と上昇が目立った。
セクター別では、小売り、メディア・娯楽が上昇した一方で、エネルギー、銀行が下落。
ナスダック総合株価指数は続伸し、前日比81.12ポイント高の1万1210.84と、連日で過去最高値を更新した。
ハイテク株がけん引し、S&P500種株価指数も続伸した。前日比7.79ポイント高の3389.78と、2月19日以来、半年ぶりに過去最高値で終えた。
NYダウ工業株30種(ドル)
27,778.07-66.84
S&P500種
3,389.78+7.79
ナスダック
11,210.843+81.118
NY金(ドル/トロイオンス)
2,013.10+14.40
NY原油(ドル/バレル)
42.57-0.32
円・ドル
105.37 – 105.42-0.1
【シカゴ日本株先物概況】
18日のシカゴ日経平均先物は反落した。
9月物は前日比90円安の2万3060円で引け、18日の大取終値と並んだ。
18日のNYダウ工業株30種平均は、与野党が追加財政策で速やかに合意する兆候が見られず、第3四半期の消費鈍化懸念が広がり寄り付き後に下落した。
一方、ナスダック総合株価指数は過去最高値を更新し、日経平均先物の下値を支えた。この日の9月物安値は2万2925円、高値は2万3160円。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
23060 ( 0 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
23075 ( +15 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6076.62(-50.82)
18日のFTSE100種総合株価指数は反落した。前日の終値に比べ50.82ポイント安の6076.62で引けた。構成銘柄の約8割が下落した。日中に一時上昇に転じる場面もあったが、その後売りが広がった。石油と医薬品、銀行の関連株が売られ、株価指数を押し下げた。
個別銘柄では、鉱業のBHPグループは、2020年6月通期の利益が市場予想を下回ったことから2.6%安と売られた。教育事業のピアソンが2.9%安と下落が目立った。
一方、住宅建設のパーシモンは約8%上昇した。20年1~6月期は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で減益となったが、20年7~12月期が良好なスタートを切ったことから配当支払いを再開する。同業のバラット・ディベロップメンツと建設資材のファーガソンも買われた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12881.76(-38.90)
18日のドイツ株式指数(DAX)は小幅に反落した。終値は前日と比べて38.9ポイント(0.3%)安の1万2881.76だった。
欧州の主要各国とも下がって始まった。その後各国ともそろって上昇に転じたが午後には売りが広がった。
個別では、航空エンジン大手のMTUエアロ・エンジンズが売られた。アナリストが株価目標を引き下げた日用品のバイヤースドルフも下落した。素材メーカーのコベストロは高くなった。アナリストによる株価目標引き上げなどが好感された。オンライン決済サービスのワイヤーカードも上昇した。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 4938.06(-33.88)
