6日のNYダウ工業株30種平均は反落した。前週末比66ドル47セント安の2万6438ドル48セントで終えた。
トランプ米大統領は5日、中国からの輸入品2000億ドル(約22兆円)相当に対する追加関税を10日に10%から25%に引き上げるとツイッターで表明した。貿易協議の大筋合意を懸けた閣僚級協議がワシントンで8日に再開されるのを前に、中国側に譲歩を促す狙いがあるとみられるが、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は、反発した中国が協議中止を検討していると報道。市場では協議決裂への懸念が強まり、ダウは序盤に一時471ドル安まで売られた。
中国事業の比重が大きい銘柄を中心に売りが先行し、建機のキャタピラーや化学のダウ・デュポンが下げた。エヌビディアやアプライドマテリアルズなど半導体関連株の下げも目立った。
ただ、午後にかけて買い直され、ダウ平均は28ドル程度まで下げ幅を縮める場面があった。中国外務省の担当者が6日の記者会見で「中国の交渉団は貿易協議のために米国に行く準備を進めている」と語った。貿易交渉が継続され、何らかの合意がなされるとの期待が盛り返した。
著名なヘッジファンドオーナーが割安だと指摘した医療保険のユナイテッドヘルスケア・グループが3.7%上昇し、1銘柄でダウ平均を押し上げた。
セクター別では、ヘルスケア機器・サービスや食品・生活必需品小売が上昇する一方で耐久消費財・アパレルやテクノロジー・ハード・機器が下落した。
ナスダック総合株価指数は反落して終えた。中国事業が持ち直していると期待されていたアップルが下げた。
NYダウ工業株30種(ドル)
26,438.48-66.47
S&P500種
2,932.47-13.17
ナスダック
8,123.289-40.707
NY金(ドル/トロイオンス)
1,283.80+2.50
NY原油(ドル/バレル)
62.20-0.05
円・ドル
110.71 – 110.72-0.96
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は反落した。
6月物は前週末比270円安の2万2205円で引けた。米中貿易協議の先行き警戒感が再燃し、日経平均先物は米株とともに売られた。
トランプ米大統領が5日、2000億ドル分の中国製品への追加関税を10%から25%に引き上げる方針を示した。米中貿易協議の継続見通しが盛り返すと下げ渋った。
この日の6月物安値は2万1915円、高値は2万2230円。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
22205 ( -45 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
22210 ( -40 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
6日のロンドン株式相場は、アーリーメイ・バンクホリデーのため休場。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12286.88(-125.87)
ドイツ株式指数(DAX)は6営業日ぶりに反落した。
終値は前週末に比べ125.87ポイント安の12286.88だった。
トランプ米大統領による対中関税の引き上げ表明を受け、米中の貿易摩擦が激化し世界経済が一段と減速しかねないとの警戒感が強まった。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5483.52(-65.32)
