NYダウ6日続伸し227ドル高 ハイテク上昇

 
11日のNYダウ工業株30種平均は6日続伸した。前日比227ドル61セント高の2万7137ドル04セントとこの日の高値で終え、7月30日以来ほぼ1カ月半ぶりに2万7000ドル台を回復した。
 
中国が昨年に導入した追加関税からの除外品目を発表したものの、トランプ政権にとって重要な農産品が含まれなかった。明日の欧州中央銀行(ECB)理事会での金融政策発表を見極めたいとの思惑もあり、寄り付き後は小動き。その後は、昨日に新製品・新サービスを発表したアップル(AAPL)などハイテク銘柄、航空機のボーイングといった個別に材料の出た銘柄への買いも指数を押し上げた。
 
10日の発表会で新たな製品やサービスを発表したアップルは、アナリストの前向きな評価が目立った。一部アナリストが目標株価を引き上げたのも買い材料視された。アップルの時価総額は昨年11月以来ほぼ10カ月ぶりに1兆ドルを回復した。
 
2度の墜落事故のあとに運航停止となっている新型機「MAX737」について、最高経営責任者が「2019年10~12月期に運航再開を見込んでいる」と発言したボーイングも大幅高。ボーイングとアップルの2銘柄でダウ平均を138ドル近く押し上げた。
 
米中の対立が和らぎ、世界経済の減速に歯止めがかかるとの期待から、投資家が景気敏感株に買いを入れた。建機のキャタピラーや化学のダウ、半導体のインテルが上げた。
 
セクター別では、テクノロジー・ハード・機器や電気通信サービスが上昇する一方で食品・生活必需品小売や商業・専門サービスが下落した。
 
ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発し、前日比85.523ポイント高の8169.678と7月31日以来の高値で終えた。アップルに加え、フェイスブックやアルファベットなど主力株が買われた。需給改善期待から半導体株が買われたのも指数を押し上げた。
 
S&P500種株価指数は続伸した。前日比21.54ポイント高の3000.93と、7月30日以来ほぼ1カ月半ぶりに心理的な節目の3000を回復して終えた。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
27,137.04+227.61
S&P500種
3,000.93+21.54
ナスダック
8,169.678+85.523
NY金(ドル/トロイオンス)
1,503.20+4.00
NY原油(ドル/バレル)
56.01+0.26
円・ドル
107.81 – 107.82+0.01

 


【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は6日続伸した。
9月物は前日比215円高の2万1665円で終え、期近物の終値として7月29日以来、約6週ぶりの高値を付けた。大阪取引所の終値を105円上回った。
米中貿易協議の進展期待が広がり投資家心理が上向いた。
中国政府が11日に追加関税をかける米国製品の対象から一部を除外すると発表し、米中対立が和らぐとの見方が優勢になった。
 
高値は2万1670円、安値は2万1445円だった。
 
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
21665 ( +105 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
21665 ( +105 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7338.03(+70.08)
FTSE100種総合株価指数は続伸した。前日の終値に比べ70.08ポイント高の7338.03で引けた。
欧米の各中銀の会合が12日から順次開催されるのを前に、景気てこ入れのための金融緩和への期待が広がった。中国が米中貿易摩擦の悪影響を和らげる「重要な措置」を発表すると伝わり、アジアとの関係が強い銘柄中心に銀行株が買われ、株価指数を押し上げた。
また、対外強硬派で知られたボルトン米大統領補佐官が更迭され、地政学的緊張が緩和に向かうとの見方が広がった。構成銘柄の約9割が上昇した。日中を通して高値圏で推移した。
 
個別銘柄では、ロンドン証券取引所(LSE)グループは6%近く上がった。午前に一時は16%上昇する場面もあった。香港取引所が11日、LSEに対し合併を提案したと発表したことが買い材料となった。アナリストが株価目標を引き上げた鉱業のフレスニージョも大幅高となった。たばこと医薬品株も上昇した。
 
半面、鉱業のアントファガスタと情報・出版のインフォーマは売られた。
 

■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12359.07(+90.36)
ドイツ株式指数(DAX)は6日続伸した。終値は前日と比べて90.36ポイント高の12359.07だった。
中国政府は11日、追加関税をかける米国製品の対象から16品目を除外すると発表した。米中貿易交渉が進展すると期待され、買いが広がった。欧州中央銀行(ECB)が12日の理事会で追加緩和を決めるとの観測も買いを誘った。
 
個別銘柄では、半導体のインフィニオンテクノロジーズと工業用ガスのリンデの値上がりが目立った。半面、消費財のヘンケルとタイヤのコンチネンタルは売られた。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5618.06(+24.85)

 

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