NYダウ55ドル安と反落、利食い売り

 
30日のNYダウ工業株30種平均は小幅に反落した。前週末比55ドル96セント安の3万5399ドル84セントで終えた。
前週末に米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の講演を終え、この日は極めて重要な米経済指標の発表もなく、手掛かり難となった。ダウは方向感に欠ける展開が続き、最近の最高値圏での取引を受けて終盤に景気敏感株の一角に目先の利食い売りがやや強まり、マイナス圏で取引を終えた。
米長期金利の低下を受けて金融株が売られた一方、高PER(株価収益率)のハイテク株は上昇し、指数を下支えした。
 
債券市場では、長期金利が前週末比0.04%低い(価格は高い)1.27%まで低下する場面があった。利ざや悪化の警戒からJPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなど金融株の下げが目立った。航空機のボーイングや化学のダウなど景気敏感株の一角も下げた。
 
フィンテックのアファーム・ホールディングスは27日、ネット通販大手のアマゾン・ドット・コムとアマゾンの顧客向けに後払いサービスの提供で提携すると発表した。アマゾン株は2%高となる一方、競争激化への懸念からクレジットカードのアメリカン・エキスプレス(アメックス)とビザは売られた。
 
ダウ平均は上昇する場面もあった。長期金利の低下を受けてハイテク株には買いが優勢だった。スマートフォンのアップルは3%高となり上場来高値を更新。ソフトウエアのマイクロソフトも上昇した。業績が景気変動の影響を受けにくいディフェンシブ株も買われた。バイオ製薬のアムジェンや医薬・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が上げ、指数を支えた。
 
ナスダック総合株価指数は続伸した。前週末比136.389ポイント高の1万5265.890と、連日で過去最高値を更新した。交流サイトのフェイスブックや電気自動車のテスラが上昇した。株式取引サービスへの参入観測報道があった決済サービスのペイパル・ホールディングスも高い。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
35,399.84-55.96
S&P500種
4,528.79+19.42
ナスダック
15,265.890+136.389
NY金(ドル/トロイオンス)
1,812.20-7.30
NY原油(ドル/バレル)
69.12+0.3830日 16:59
円・ドル
109.89 – 109.96+0.09

 


【シカゴ日本株先物概況】

30日のシカゴ日経平均先物は反落した。9月物は前週末比160円安の2万7695円で引け、30日の大取終値を45円下回った。30日のNYダウ工業株30種平均は予想を下回った経済指標を嫌い、寄り付き後下落した。終日軟調に推移したが、パウエル議長の講演を受け、連邦準備制度理事会(FRB)が当面低金利を維持するとの期待が下値を支えた。一方、ハイテクは強く、ナスダック総合指数は史上最高値を更新して終了した。
米株が反落し、日経平均先物に売りが波及した。

シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
27695 ( -45 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て) 
27695 ( -45 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
休場
30日のロンドン株式市場は、サマー・バンクホリデーのため休場。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15887.31(+35.56)
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6687.30(+5.38)
 

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