NYダウ4日ぶり反発、131ドル高 景気敏感株が上昇

2日のNYダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発し、前日比131ドル29セント高の3万5443ドル82セントで終えた。
ダウは今週に入り3日続落したのを受け、この日は朝方からエネルギー株を中心に買いが膨らみ、堅調に推移。最高値圏で推移するダウは午後にいったん利益確定の売りに押されたものの、取引終盤に再び上げ幅を拡大した。ただ、翌日に公表される8月の米雇用統計を見極めたいとのムードも広がる中、上値も限定的だった。
 
朝方発表の雇用関連指標が市場予想以上に改善を示し、景気の回復鈍化への懸念が後退した。足元で下げていた資本財や石油など景気敏感株が買い直され、指数を押し上げた。
 
週間の新規失業保険申請件数は前週比1万4000件減の34万件と市場予想(34万5000件)より少なかった。2週ぶりの減少で、新型コロナウイルスの感染拡大が本格化した昨年3月以降の最低を更新した。前日発表の8月のADP全米雇用リポートで雇用者数の増加幅は市場予想を大幅に下回っていただけに、投資家心理が改善した。
 
米原油先物相場が上昇し、石油のシェブロンが高い。建機のキャタピラーや航空機のボーイングも買われた。前日に下げたドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスや製薬のアムジェンの上げも目立った。
 
ただ、3日発表の8月の米雇用統計を前に様子見ムードが広がり、上昇の勢いは限られた。市場では21~22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での「テーパリング(量的緩和の縮小)開始決定の有無を占ううえで、足元の雇用情勢を見極める必要がある」(ナショナル・セキュリティーズのアート・ホーガン氏)との声が聞かれた。
 
ナスダック総合株価指数は続伸し、前日比21.796ポイント高の1万5331.177と連日で過去最高値を付けた。動画配信のネットフリックスが上場来高値を更新したほか、スマートフォンのアップルが上げるなど主力株の一角が上昇した。
 
S&P500種株価指数は続伸し、前日比12.86ポイント高の4536.95と過去最高値を付けた。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
35,443.82+131.29
S&P500種
4,536.95+12.86
ナスダック
15,331.177+21.796
NY金(ドル/トロイオンス)
1,811.50-4.50
NY原油(ドル/バレル)
69.82-0.17
円・ドル
109.93 – 109.94-0.07
 
 


【シカゴ日本株先物概況】

 
2日のシカゴ日経平均先物は続伸した。9月物は前日比75円高の2万8610円で引け、2日の大取終値を140円上回った。米雇用指標の改善を手掛かりに日経平均先物は米株とともに買われた。
朝方発表になった週間の新規失業保険申請件数は前週比減少し、市場予想以上に改善した。市場関係者は翌日に公表される8月の米雇用統計を見極めたいとのムードも広がる中、上値も限定的だった。
 
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
28610 ( +140 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
28610 ( +140 )
( )は大阪取引所終値比
 

【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7168.55(+18.71)
2日のFTSE100種総合株価指数は続伸した。前日の終値に比べ14.06ポイント高の7163.90で引けた。構成銘柄の約6割超が上昇した。
日中は前日終値付近で一進一退していたが、引けにかけて上げ幅を広げた。
原油高を受けて時価総額の大きい石油株が買われ、指数を押し上げた。医薬品株も堅調だった。
 
個別銘柄では、投資会社のメルローズ・インダストリーズが大幅高で引けた。好調な1~6月期決算の発表が手掛かりになった。
 
一方、配当の権利落ちを材料に資源大手BHPグループが5.6%と安かった。住宅大手バラット・デベロップメンツが4.5%安など住宅建設株も売りに押された。
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15840.59(+16.30)
2日のドイツ株式指数(DAX)は小幅ながら3日ぶりに反発した。終値は前日と比べて16.30ポイント(0.1%)高の1万5840.59だった。
 
日中を通して狭い範囲での取引だった。素材メーカーのコベストロが高かった。アナリストによる目標株価の引き上げが手掛かりになった。原油高でシーメンス・エナジーも上げた。不動産のボノビアとタイヤのコンチネンタルは続落した。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6763.08(+4.39)

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