NYダウ3日続伸、経済正常化期待

24日のNYダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比30ドル55セント高の3万5366ドル26セントで終えた。
米食品医薬品局(FDA)は23日、米ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチンを正式承認したと公表。ワクチン接種ペース加速などで経済正常化への動きが進展するとの期待感が広がり、エネルギー株など景気敏感株への買いが膨らむ中、ダウは堅調な値動きを示した。ただ、今週のパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を控え、内容を見極めたいとのムードも強く、上値も重かった。
 
景気敏感株では化学のダウや建機のキャタピラーの上げが目立った。原油先物相場が上昇し、石油のシェブロンも高い。米長期金利が上昇し、利ざや拡大観測からゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど金融銘柄が買われた。
 
27日開催の金融政策を討議するジャクソンホール会議で、パウエルFRB議長の講演が予定されている。テーパリング(量的緩和の縮小)についての言及に関心が高まっており、積極的に上値を追う動きは限られた。
 
ナスダック総合株価指数は4日続伸し、前日比77.148ポイント高の1万5019.800と連日で過去最高値を更新した。1万5000台に乗せるのは初めて。ネット通販のアマゾン・ドット・コムやグーグルの親会社アルファベットなど主力株の一角が上昇した。
 
前日夕に市場予想を上回る2021年5~7月期決算を発表したセキュリティー対策ソフト開発のパロアルト・ネットワークスが急伸。主要ハイテク株で構成するナスダック100指数への採用が発表されたクラウドストライク・ホールディングスが大幅高となり、情報セキュリティー銘柄が上昇した。
 
S&P500種株価指数は4日続伸し、前日比6.70ポイント高の4486.23と過去最高値を更新した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
35,366.26+30.55
S&P500種
4,486.23+6.70
ナスダック
15,019.800+77.148
NY金(ドル/トロイオンス)
1,808.50+2.20
NY原油(ドル/バレル)
67.60+0.062
円・ドル
109.67 – 109.68-0.09
 
 


【シカゴ日本株先物概況】

24日のシカゴ日経平均先物は続伸した。9月物は前日比165円高の2万7765円で引け、24日の大取終値を25円上回った。
新型コロナウイルスワクチン正式承認を受けた景気回復期待に、買いが強まり、寄り付き後、上昇した。原油高に加え、企業の好決算も手伝い終日堅調に推移した。ハイテクも強く、ナスダック総合指数は史上最高値を更新して終了。日経平均先物は米株とともに買われた。
 
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
27765 ( +25 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
27775 ( +35 )
( )は大阪取引所終値比
 

【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7125.78(+16.76)
24日のFTSE100種総合株価指数は3日続伸した。前日の終値に比べ16.76ポイント(0.2%)高の7125.78で引けた。構成銘柄の6割近くが上昇した。
 
午前は小幅安で推移していた。午後に米国市場が株高で始まると英株にも買いが波及し、上昇に転じた。
 
銅や原油の相場が大幅に上昇し、主力の鉱業株と石油株が買われた。個別ではレジャー・外食のウイットブレッドと航空機エンジンのロールス・ロイスが高かった。新型コロナウイルスの感染拡大をめぐる過度な警戒感が和らぎ、買い安心感につながった。
 
医薬品株や銀行株、たばこ株など多国籍企業銘柄の下げが目立った。前日に急伸したスーパーマーケットのセインズベリーは利益確定の売りで安かった。
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15905.85(+53.06)
24日のドイツ株式指数(DAX)は3日続伸した。終値は前日と比べて53.06ポイント(0.3%)高の1万5905.85だった。
日中を通して買いが優勢だった。午後に米株が上昇して始まると上げ幅を広げた。
 
料理宅配大手のデリバリーヒーローは連日で大幅高となった。フォルクスワーゲン(VW)など主力の自動車株も堅調だった。電力のエーオンが安かった。不動産のボノビアとドイチェ・ボーネンは続落した。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6664.31(-18.79)
フランスの株価指数CAC40が下落した。

株ちゃんofficial xはこちら!
目次