18日のNYダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反落し、前日比27ドル88セント安の2万8239ドル28セントで終了した。
米中両政府が前週末、貿易協議の「第1段階」で正式に合意したことで投資家心理が上向き、ダウは今週に入って史上最高値を連日更新。この日も底堅い動きが続き、ダウは朝方に一時56ドル高まで上昇した。NY連邦準備銀行のウィリアムズ総裁が米CNBCテレビとのインタビューで、来年も緩和的な金融政策を続ける姿勢を示したことも好感された。
航空機のボーイングが1%あまり上昇し、ダウ平均を支えた。週初に小型機「737MAX」の来年からの生産停止を発表し、悪材料出尽くしとみた買いが入った。
一方、新たな買い材料に乏しい中、高値警戒感から当面の利益を確定する売りが優勢となり、ダウは昼ごろにマイナス圏に転落した。午後にかけて再び持ち直したものの、ウクライナ疑惑をめぐるトランプ米大統領の弾劾訴追に向けた米議会の動きも買い控えムードにつながり、ダウは終盤にかけて売りが優勢となった。
足元で上昇が目立っていたモバイル端末のアップルや半導体のインテルなど中国売上高比率が高い銘柄を中心に利益確定の売りが出た。
セクター別では、自動車・自動車部品や不動産が上昇する一方で食品・生活必需品小売や運輸が下落した。
ナスダック総合株価指数は6日続伸し、前日比4.378ポイント高の8827.735と5営業日続けて過去最高値を更新した。交流サイトのフェイスブックや動画配信のネットフリックスなどが上昇した。
NYダウ工業株30種(ドル)
28,239.28-27.88
S&P500種
3,191.14-1.38
ナスダック
8,827.735+4.378
NY金(ドル/トロイオンス)
1,480.60+0.10
NY原油(ドル/バレル)
60.96+0.02
円・ドル
109.57 – 109.58+0.14
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は続落した。
3月物は前日比125円安の2万3875円で引け、18日の大取終値を65円上回った。
13日の米中貿易協議の部分合意を受けた投資家心理の改善が続くものの、週初まで上げ進んだ反動から高値警戒感からの売りが出た。最高値更新を続けたNYダウ工業株30種平均が18日は小反落したことも相場を下押した。
この日の3月物安値は2万3805円、高値は2万3990円。
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
23875 ( +65 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
23900 ( +90 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7540.75(+15.47)
FTSE100種総合株価指数は小幅ながら6日続伸した。前日の終値に比べ15.47ポイント高の7540.75と、連日で8月上旬以来、約4カ月ぶりの高値となった。上昇・下落銘柄数は拮抗した。
米中貿易協議の第1段階合意を引き続き好感し、底堅い動きとなった。英国の欧州連合(EU)離脱後の貿易交渉に懸念が広がっているが、これを手掛かりとした外国為替相場のポンド安が株価には追い風となった。
ポンド通貨安が業績の追い風になる多国籍企業の石油株やたばこ株、医薬品株が軒並み上昇し、指数をけん引した。
ただ、米国時間の18日夜にトランプ大統領のウクライナ疑惑をめぐる弾劾追訴案の採決を控えて、積極的な取引を手控える向きが多かった。
個別銘柄では、飲料のコカ・コーラ・ヘレニック・ボトリングやファッションのバーバリー・グループも上げた。個別銘柄では教育事業のピアソンが高かった。同社は18日、出版最大手ペンギンランダムハウスの25%の持ち株すべてを共同所有者の独ベルテルスマンに売却することで合意したと伝わった。
半面、前日暴落したアラブ首長国連邦(UAE)の民間医療サービス大手NMCヘルスケアはこの日も1.1%安。金融大手バークレイズ1.2%安、同ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)は、1.8%安など銀行株の一角も緩んだ。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13222.16(-65.67)
ドイツ株式指数(DAX)は続落した。終値は前日と比べて65.67ポイント安の13222.16だった。
午後に下げ幅を拡大した。米国時間の18日夜にトランプ大統領のウクライナ疑惑をめぐる弾劾追訴案の採決を控えて、買いを手控える向きが多かった。
個別では、タイヤのコンチネンタルなど自動車関連株に売りが出た。半導体のインフィニオンテクノロジーズも安かった。オンライン決済サービスのワイヤーカードは高かった。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5959.60(-8.66)
