NYダウ237ドル高と続伸 S&P500連日最高値を更新

25日のNYダウ工業株30種平均は続伸し、前日比237ドル02セント高の3万4433ドル84セントで終えた。S&P500種株価指数は続伸し、前日比14.21ポイント(0.3%)高の4280.70と連日で過去最高値を更新した。
 
米連邦準備制度理事会(FRB)は24日、米国で事業を行う大手金融機関に対するストレステスト(健全性審査)の結果を公表。対象となった23社すべてが「健全」で、新型コロナウイルス感染拡大後に導入した配当制限などの株主還元策への規制を撤廃すると明らかにした。
 ストレステストの結果が好感される中、朝方から金融株が買われ、ダウは終日堅調な展開を維持。前日夕に好決算を発表したスポーツ用品のナイキが急伸し、ダウ平均をけん引した。株主還元策の強化への期待から金融株が買われたのも相場を押し上げた。
 
ナイキは2021年3~5月期決算で売上高が市場予想以上に増えた。決算説明会で25年5月期通期まで高成長が続くとの見方を示し、25日はアナリストの目標株価引き上げが相次いだ。株価は16%上昇し、ダウ平均を130ドル強押し上げた。
 
米連邦準備理事会(FRB)が前日夕、新型コロナウイルスの感染拡大で銀行大手に課していた株主還元の制限を6月末で解除すると発表した。自社株買いの積み増しや増配に踏み切るとの期待からJPモルガン・チェースなど金融株が買われた。
 
朝方発表の5月の個人消費支出(PCE)物価指数でエネルギー・食品を除くコア指数は前年同月比3.4%上昇と伸び率は前月から0.3ポイント拡大した。ただ、市場予想に一致したため、インフレ加速への懸念は広がらず、株買いの安心感を誘ったとの指摘があった。
 
一方、ナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反落し、前日比9.321ポイント安の1万4360.388で終えた。25日の米債券市場で長期金利が上昇し、このところ上昇基調にあった高PER(株価収益率)のハイテク株の一角が売りに押された。
 
25日にパナソニックが保有株を2021年3月末までに売却していたと伝わった電気自動車(EV)のテスラは1.2%安で終えた。
 
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
34,433.84+237.02
S&P500種
4,280.70+14.21
ナスダック
14,360.388-9.321
NY金(ドル/トロイオンス)
1,777.80+1.10
NY原油(ドル/バレル)
74.00+0.70
円・ドル
110.77 – 110.79-0.10
 
 


【シカゴ日本株先物概況】

25日の日経平均先物は小幅に上昇した。
9月物は前日比30円高の2万9010円で引け、25日の大取終値を30円下回った。

25日のNYダウ工業株30種平均は、インフレ加速が一時的との見方が強まったほか、株主還元規制が解除された金融株の上昇、好決算を発表したナイキの急伸などが相場の支援となり続伸し、日経平均先物に買いが波及した。
一方で米長期金利の上昇を嫌気しナスダック総合株価指数が下げたため上値は重かった。

シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
29010 ( -30 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
29035 ( -5 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
25日のFTSE100種総合株価指数は続伸した。前日の終値に比べ26.10ポイント(0.4%)高の7136.07で引けた。構成銘柄の約7割が上昇した。
バイデン米政権の1兆ドル規模のインフラ投資計画が上院で合意。投資家のリスク選好機運が強まり、米国やアジアの株高なども背景に、英株価指数は寄り付きから終日プラス圏で取引された。鉱業株と石油株の上昇が株価指数を押し上げた。
 
個別銘柄では、スポーツ関連小売りのJDスポーツ・ファッションは4%超上昇した。米スポーツ用品大手ナイキの好決算が材料視された。広告のWPPグループは、アナリストによる投資判断と株価目標の引き上げが好感され買われた。
半面、ブックメーカー(賭け屋)のフラッター・エンターテインメントは4%超下落した。
 

■ドイツ・フランクフルト株価指数
25日のドイツ株式指数(DAX)は小幅に続伸した。終値は前日と比べて18.74ポイント高の1万5607.97だった。小幅の安値圏で推移した後、午後に小幅高に転じた。
 
個別では、アディダスの上昇が目立った。米同業ナイキの好業績の発表が好感された。ハイデルベルクセメントも買われた。航空エンジン大手のMTUエアロ・エンジンズは下げた。

■フランス・パリ株価指数
CAC40(仏)6,622.87 -8.28

 

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