NYダウ197ドル高と3日ぶり反発、雇用統計を好感

3日のNYダウ工業株30種平均が3日ぶりに反発し、前日比197ドル16セント高の2万6504ドル95セントで終えた。4月の米雇用統計が市場予想に比べて強く、米景気に対する楽観につながった。
ナスダック総合株価指数は過去最高値で終えた。

朝方発表された4月の雇用統計は、景気動向を示す非農業部門就業者数は前月比26万3000人増と市場予想(ロイター通信調べ)の18万人5000人増を大幅に上回った。失業率も3.6%と49年4月カ月ぶりの低水準を記録。米景気の先行きに対する楽観的な見方が広がる中、米株式市場では取引開始から買いが優勢となった。
今回の雇用統計では、物価上昇の先行指標として注目される平均時給が前月比0.2%増と市場予想の0.3%を下回ったことも好感された。米景気が堅調さを維持する一方、インフレ高進の圧力は弱いために連邦準備制度制度理事会(FRB)の利上げは見送られるとの期待が改めて広がった。

米景気への楽観論を支えに素材や資本財、消費関連の一角など景気敏感株が買われた。ダウ平均構成銘柄では建機のキャタピラーの上げが目立った。

前日まで2日間でダウ平均は280ドルあまり下げていたため、目先の戻りを期待した買いも入った。8日から米中の閣僚級の貿易協議が再開する。追加関税の取扱いなどで溝があると報じられているが、最終的には合意に向かうとの観測も相場を支えた。

ハイテク株の上げも目立った。米長期金利が低下し、株価の相対的な割高感が薄れるとの見方が買いを誘った。アマゾン・ドット・コムは3%強上昇。著名投資家のウォーレン・バフェット氏が米テレビのインタビューで、同氏が率いる投資会社がアマゾン株を取得したことを明らかにし、追随買いが入った。

ナスダック総合株価指数は4日ぶりに反発し、同127.224ポイント(1.6%)高の8163.996で終えた。4月29日以来、4日ぶりに最高値を更新した。アマゾンに加えマイクロソフトやインテル、アップルなど主力株が軒並み上げた。

NYダウ工業株30種(ドル)
26,504.95+197.16
S&P500種
2,945.64+28.12
ナスダック
8,163.996+127.224
NY金(ドル/トロイオンス)
1,272.00-12.20
NY原油(ドル/バレル)
61.86 +0.05
円・ドル
111.09 – 111.10-0.41

 


【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は続伸した。
6月物は前日比200円高の2万2475円で引け、26日の大取終値を225円上回った。
3日発表の4月の米雇用統計で雇用者数の増加が市場予想を大幅に上回り、失業率は半世紀ぶりの低水準になり投資家心理が上向いた。米利上げ観測の薄れも支援材料になった。
この日の6月物高値は2万2490円、安値は2万2210円。

シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
22475 ( +225 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
22490 ( +240 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100種総合株価指数は4日ぶりに反発した。前日の終値に比べ29.33ポイント高の7380.64で引けた。構成銘柄の7割近くが上昇した。
この日は寄り付きからジリ高の展開となり、午前10時ごろには7400台を回復。午後に入ると7418.17(0.9%高)まで値を上げた。しかし、その後は3連休を控えて利益確定売りが出たため、上げ幅を急速にちじめた。
英国の3連休を控えて商いは薄かった。株価指数への寄与度が大きい資源株が上昇し、指数をけん引した。

個別銘柄では、ヘルスケア関連株も軒並み上昇する中、医療機器のスミス・アンド・ネフューの上げが目立った。アナリストが目標株価を引き上げたことを材料に買われた。銀行のHSBCホールディングスは朝方から上昇し、高かった。四半期決算が大幅増益となったことを好感した買いが入った。

半面、航空のイージージェットとインターナショナル・エアラインズ・グループが安かった。住宅建設株は売りが先行した。

■ドイツ・フランクフルト株価指数
ドイツ株式指数(DAX)は5日続伸した。終値は前日と比べて67.33ポイント高の12412.75だった。

個別では、アディダスが9%高と急伸し、株価指数を押し上げた。オンライン販売が好調で四半期利益が市場予想を上回ったことを材料に買われた。半面、航空のルフトハンザが安かった。

■フランス・パリ株価指数
フランスの株価指数CAC40は小幅安だった。

 

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