6日のNYダウ工業株30種平均は続落し、前営業日の2日に比べて173ドル14セント(0.6%)安の3万1145ドル30セントで終えた。
ダウ平均は最近の相場下落を受けて押し目買いが入り、プラス圏で推移する場面もあったが、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締めへの警戒感が重しとなり、取引時間の大半で軟調に推移した。米長期金利が3カ月ぶりの水準に上昇し、長期金利上昇時に売られやすいハイテク株を中心に下げた。
8月の米サプライ管理協会(ISM)非製造業景況感指数が56.9と市場予想(55.5)を上回った。米景気の足元の底堅さが確認され、FRBの金融引き締めが長期化するとの観測が改めて意識された。
世界の他の主要中銀も相次ぎ利上げに動いている。6日はオーストラリア準備銀行が0.5%の利上げを決めた。今週は欧州中央銀行(ECB)とカナダ銀行も利上げを決めると予想されている。
これを受け、米長期金利は一時、6月中旬以来の高水準となる3.35%を付けた。2日終値(3.19%)を0.16%上回った。欧州ではインフレと利上げの加速が景気を冷やすとの懸念が強い。米経済はなお堅調だが、FRBの利上げが長期化すれば景気後退に陥りかねないとの見方があった。
工業製品・事務用品のスリーエム(3M)や化学のダウなど業績が世界景気の影響を受けやすい銘柄の下げが目立った。長期金利上昇を受け、相対的な割高感が意識されやすい高PER(株価収益率)のハイテク株も売られ、顧客情報管理のセールスフォースとソフトウエアのマイクロソフトがともに1%強下げた。
ダウ平均は午前中には上げる場面もあった。前週にかけて3週続けて下落しており、短期的な戻りを見込んだ買いが入った。医薬・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)や医療保険のユナイテッドヘルス・グループなどディフェンシブ株の一角は底堅く推移した。
ナスダック総合株価指数は7日続落し、前営業日の2日に比べ比85.956ポイント(0.7%)安の1万1544.909で終えた。米長期金利の上昇を嫌気し、主要ハイテク株が全般に下げた。
【シカゴ日本株先物概況】
6日のシカゴ日経平均先物は反発した。
9月物は前営業日比65円高の2万7580円で引けた。同日の日本株が上昇した流れを引き継いだ。外国為替市場で円安・ドル高が進み、輸出関連株の支えになるとの見方も買いを誘った。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
27580 ( -20 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
27580 ( -20 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
