NYダウ166ドル高、米中合意期待で

4日のNYダウ工業株30種平均は続伸した。前日比166ドル50セント高の2万6384ドル63セントと2018年10月上旬以来ほぼ半年ぶりの高値で終えた。
 
米中両政府による閣僚級の貿易協議は4日、ワシントンで2日目の討議を開始。同日夕にはトランプ米大統領と劉鶴副首相の会談が予定される中、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は大統領が同日午後に習近平国家主席との首脳会談の日程を公表する見込みだと報道。米株式市場では早期妥結を期待した買いが優勢となった。
建機のキャタピラーや航空機・機械のユナイテッド・テクノロジーズなど中国事業の比率が高い銘柄が買われた。化学のダウなど素材銘柄にも買いが入った。
 
航空機大手ボーイングが3%近く上昇し、1銘柄でダウ平均を75ドルあまり押し上げた。3月に起きたエチオピア航空の737MAX8型機の墜落事故を巡る調査が続いている。事故の詳細や責任の所在については明らかになってないが、足元で株価が大幅に下げていたため値ごろ感に着目した買いが優勢になった
 
一方、5日発表の米雇用統計を控え様子見ムードも強かった。
先月下旬に高まった世界経済の減速懸念は、米中の製造業景況関連の指数改善を受けて一時的に和らいでいる。ただ、「2月の米小売売上高など軟調な経済指標も引き続き目立つ中、市場は明日発表の3月の米雇用統計の結果を注視しているとの」声も聞かれた。
 
ナスダック総合株価指数は小幅ながら6営業日ぶりに反落し、前日比3.769ポイント安の7891.784で終えた。前日に大きく上昇した半導体株などを中心に利益確定を目的とした売りが目立った。
 
NYダウ工業株30種(ドル)
26,384.63+166.50
S&P500種
2,879.39+5.99
ナスダック
7,891.784-3.769
NY金(ドル/トロイオンス)
1,294.30-1.00   
NY原油(ドル/バレル)
62.16+0.06
円・ドル
111.60 – 111.61+0.24

 


【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は小幅に続伸した。
6月物は前日比10円高の2万1770円で終え、大阪取引所の終値を70円上回った。
米中貿易協議の合意期待からダウ工業株30種平均が続伸し、日経平均先物にも買いが波及した。ワシントンで開催中の閣僚級の米中貿易協議が進展し、4月中に首脳会談を開き最終合意に至るとの思惑が根強い。
ただ、5日に3月の米雇用統計発表を控えて積極的な取引は手控えられ値動きは限られた。6月物の高値は2万1785円、安値は2万1660円だった。
 
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
21770 ( +70 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
21795 ( +95 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7401.94(-16.34)
FTSE100種総合株価指数は6営業日ぶりに反落した。前日の終値に比べ16.34ポイント安の7401.94で引けた。FT指数は安寄りし、序盤で7367.44まで下落。その後ジリ高に転じ、この日の高値圏で引けた。半数以上の構成銘柄が下落した。
 
個別銘柄では、シティグループが投資判断を引き下げたソフトウエア開発のマイクロフォーカスは6%近く下がった。この日は配当権利落ちが多いなか、保険のダイレクトライン・インシュアランス・グループと銀行のロイズ・バンキング・グループはともに大幅に下落した。アナリストが株価目標を引き下げたガス供給・販売のセントリカも軟調だった。
 
半面、たばこ株は買われた。資産運用のシュローダーズと建機・産業機器レンタルのアシュテッド・グループの値上がりも目立った。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 11988.01(+33.61)
ドイツ株式指数(DAX)は6日続伸した。終値は前日と比べて33.61ポイント高の11988.01と、終値ベースで2018年10月上旬以来、6カ月ぶりの高値で引けた。
 
個別銘柄では、オンライン決済サービスのワイヤーカードと航空のルフトハンザが買われた。
一方で、鉄鋼のティッセン・クルップは下落した。ドイツ銀行も売られた。同行とコメルツ銀行の合併交渉が物別れになった場合、イタリアの銀行大手ウニクレディトがコメルツ銀への対抗買収案を準備している、と一部で報じられたことが材料視された。
 
 
■フランス・パリ株価指数
 CAC40 5463.80(-5.11)

 

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