NYダウ137ドル高、休暇控え閑散

19日のNYダウ工業株30種平均は反発した。前日比137ドル68セント(0.5%)高の2万8376ドル96セントで終え、過去最高値を更新した。
 
この日はクリスマス休暇を控えた閑散ムードの中、株価が上がりやすい状態だった。加えて、ムニューシン米財務長官が午前、CNBCテレビで、対中貿易協議の「第1段階の合意」への署名が1月初めに実施されることに「非常に自信を持っている」と発言。ムニューシン氏は合意文書が技術的な見直しを経ている段階で、再協議の余地はないとの見方も示した。
 
前日夕の決算発表時に半導体大手マイクロン・テクノロジーの最高経営責任者が業績底入れの見方を示し、半導体市況が改善するとの思惑が広がった。同社株に加え、インテルやエヌビディアなどほかの半導体株にも買いが広がった。
 
米下院は18日、大統領を弾劾訴追する決議を賛成多数で可決した。ただ、与党・共和党が過半を占める上院で有罪と認定される可能性は低いとの見方から、売り材料視する投資家はいなかった。
 
市場関係者は、「米中摩擦などを警戒し、機関投資家は夏から秋にかけて米株を売った。12月は下がると予想していた投資家も多かった。株高が止まらず、運用成績を気にして彼らが持ち高を増やしている」と分析していた。
 
セクター別では、不動産や半導体・半導体製造装置が上昇する一方で自動車・自動車部品や銀行が下落した。
 
ナスダック総合株価指数は7日続伸した。前日比59.483ポイント高の8887.218で終えた。機関投資家が運用の参考にするS&P500種株価指数は反発し14.23ポイント高の3205.37で終えた。いずれも過去最高値を更新した。
 
NYダウ工業株30種(ドル)
28,376.96+137.68
S&P500種
3,205.37+14.23
ナスダック
8,887.218+59.483
NY金(ドル/トロイオンス)
1,484.40+5.70
NY原油(ドル/バレル)
61.30+0.37
円・ドル
109.35 – 109.36-0.22

 


【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は続落した。
3月物は前日比90円安の2万3785円で引け、19日の大取終値を45円下回った。
円相場の上昇が相場を下押した。日経平均先物が年初来高値圏にあるなか利益確定の売りも出やすかった
一方、19日のNYダウ工業株30種平均が過去最高値を更新したため、下値は限られた。
この日の3月物安値は2万3735円、高値は2万3885円。
 
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
23785 ( -45 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
23815 ( -15 )
( )は大阪取引所終値比
 

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7573.82(+33.07)
FTSE100種総合株価指数は、欧州連合(EU)離脱が決定的となった英総選挙での保守党勝利や米中貿易協議の第1段階合意などを背景に、7日続伸した。
前日の終値に比べ33.07ポイント高の7573.82と、連日で8月上旬以来、約4カ月半ぶりの高値(終値ベース)で引けた。構成銘柄の約6割が上昇した。小動きで推移した後、午後に買いが強まった。
 
ポンド相場の下落を背景に、通貨安が業績に好影響を与える資源や医薬品など多国籍企業銘柄が買われ、株価指数を押し上げた。
たばこ株と酒類のディアジオ、食品・日用品のユニリーバも買われた。小売りのキングフィッシャーの上昇も目立った。
 
個別銘柄では、総合ヘルスケアのNMCヘルスは11%安と、この日も売りが続いた。教育事業のピアソンと旅行のTUIはともに、アナリストによる投資評価の引き下げなどが響いて下落した。配当権利落ちで総合公益会社のユナイテッド・ユーティリティーズ・グループとファッションのバーバリー・グループも下がった。
 
一方、資源大手グレンコアが2.3%高で上昇率トップ。石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルはA株、B株ともに1.1%高と締まり、同BPも0.9%高と買われた。製薬大手アストラゼネカも2.1%高と堅調だった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13211.96(-10.20)
ドイツ株式指数(DAX)は3日続落した。終値は前日と比べて10.20ポイント(0.08%)安の13211.96だった。
 
個別では、ハイデルベルクセメントとタイヤのコンチネンタルが売られた。電力のRWEとドイツ銀行は上昇した。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5972.28(+12.68)

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