週明け19日のNYダウ工業株30種平均は、利益確定売りに押され、4営業日ぶりに反落した。前週末終値比123.04ドル安の3万4077.63ドルで終了した
ダウ平均が前営業日に2日連続で終値の史上最高値を更新したことを受けて、この日は当面の利益を確定するための売りが広がった。
米企業の1~3月期決算発表が本格化しつつあり、市場では新型コロナウイルス禍からの業績回復と今後の見通しに注目が集まっている。朝方発表を済ませたコカ・コーラは、アジアでの売り上げ増に支えられ、調整後1株当たり利益が市場予想を上回った。調査会社リフィニティブによれば、米主要500社の利益は前年同期比30.9%増と見込まれている。
景気敏感株では金融のゴールドマン・サックスや航空機のボーイング、クレジットカードのアメリカン・エキスプレス、建機のキャタピラーなど景気敏感株が安い。ダウ平均の構成銘柄以外では、米テキサス州で17日、自動運転中の車両が死亡事故を起こしたと報じられた電気自動車(EV)のテスラが4%近く下げている。
暗号資産(仮想通貨)ビットコインが週末に急落し、投資家心理を冷やしたとの見方もある。18日に一時5万2000ドル台と、14日に付けた最高値から1万ドル以上下げた。19日朝は5万6000ドル台に回復しているが、値動きの不安定さが改めて意識された。仮想通貨交換業者のコインベース・グローバル株は4%安となる場面があった。
NYダウ工業株30種(ドル)
34,077.63-123.04
S&P500種
4,163.26-22.21
ナスダック
13,914.765-137.577
NY金(ドル/トロイオンス)
1,770.60-9.60
NY原油(ドル/バレル)
63.47+0.09
円・ドル
108.15 – 108.17-0.06
【シカゴ日本株先物概況】
19日のシカゴ日経平均先物は下落した。
6月物は前週末比455円安の2万9340円で引け、19日の大取終値を350円下回った。
史上最高値付近から利益確定売りが優勢となり、寄り付き後、下落。インフラ法案を巡り合意に向けた交渉に応じる姿勢を示すと下げ止まったが戻りは限定的で、終日、軟調推移となった。米株が反落し、日経平均先物に売りが波及した。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
29340 ( -350 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
29355 ( -335 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7000.08(-19.45)
19日のFTSE100種総合株価指数は米株安を眺めて終盤に利益確定売りが出て5営業日ぶりに反落した。前週末の終値に比べ19.45ポイント安い7000.08で引けた。構成銘柄の約6割が下落した。
経済正常化への期待感から午前は買いが優勢だった。だが米国株が下がって始まったことを受け、英国株は下落に転じた。上昇が続いたことで利益を確定するための売りも出やすかった。
個別銘柄では、石油株や、食品・日用品のユニリーバの下げが目立った。ユニリーバは、アナリストが株価目標を引き下げたことなどが嫌気された。投資会社のメルローズ・インダストリーズは4%超の下落。
一方、スーパーマーケットのセインズベリーは2.4%高と上昇した。英オンライン食品販売オカド・グループは2.1%高、英小売大手B&Mヨーロピアン・バリュー・リテールは1.8%高、水道サービス会社ユナイテッド・ユーティリティーズ・グループは1.7%高と好調だった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15368.39(-91.36)
19日のドイツ株式指数(DAX)は3営業日ぶりに反落した。終値は前週末と比べて91.36ポイント安の1万5368.39だった。午後に米国株が下がって始まったことを受け、ドイツ株も売りが優勢となった。
個別では、素材メーカーのコベストロと不動産のボノビアの下げが目立った。一方、電力のエーオンは、アナリストによる投資判断と株価目標の引き上げなどが好感され買われた。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6296.69(+9.62)
