NYダウ続落し267ドル安 低調な住宅着工受け

18日のNYダウ工業株30種平均は続落し、前日比267ドル13セント(0.8%)安の3万4060ドル66セントで終えた。
朝方発表された4月の住宅着工件数は前月比9.5%減の156万9000戸と、市場予想(ロイター通信調べ)の171万戸を下回る内容。米住宅市場の動向をめぐる警戒感が広がり、相場の圧迫要因となった。
この日発表の米小売り大手ウォルマートなどの四半期決算では堅調な業績が示され、取引序盤の相場押し上げに寄与。だが、買い一巡後はマイナス圏に沈み、取引時間の大半で軟調な展開を維持し、終盤に下げ幅を拡大した。
 
建機のキャタピラーや機械のハネウェル・インターナショナル、化学のダウなど資本財株や素材株の下げが目立った。金融のJPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスも安い。
石油のシェブロンも売られた。17日に著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社が1~3月期に保有株数を大幅に減らしたことが明らかになり、売りを誘った。18日の米原油先物相場が下落したことも嫌気された。
 
長期金利低下を受け、朝方は買いが先行した主力ハイテク株は次第に下げに転じた。足元の上値の重さが意識され、市場では「ハイテク株の戻りの鈍さが市場心理の悪化につながった」との声も聞かれた。スマートフォンのアップルとソフトウエアのマイクロソフトが続落し、1%前後下げた。
 
ダウ平均は朝方に小幅高となる場面もあった。18日朝に発表した2~4月期決算が市場予想を上回り、通期見通しを引き上げた小売りのウォルマートが買われた。
 
ナスダック総合株価指数も続落し、前日比75.412ポイント(0.6%)安の1万3303.636で終えた。交流サイトのフェイスブックが2%近く下げ、ネット通販のアマゾン・ドット・コムや検索サイトのアルファベットも安い。
 
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
34,060.66-267.13
S&P500種
4,127.83-35.46
ナスダック
13,303.636-75.412
NY金(ドル/トロイオンス)
1,868.00+0.40
NY原油(ドル/バレル)
65.34-0.15
円・ドル
108.87 – 108.88-0.10
 


【シカゴ日本株先物概況】

 
18日のシカゴ日経平均先物は反発した。
6月物は前日比345円高の2万8130円で引け、18日の大取終値を330円下回った。
前日の大阪取引所で日経平均先物が反発した地合いを引き継いだ。朝方に米長期金利の低下を受け買いが先行した。その後は米住宅指標を手掛かりに米株が売られ、日経平均先物は上げ幅を縮めた。
 
 
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
28135 ( -325 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
28130 ( -330 )
( )は大阪取引所終値比
 

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7034.24(+1.39)
18日のFTSE100種総合株価指数は小反発した。前日の終値に比べ1.39ポイント高の7034.24で引けた。構成銘柄の約7割が上昇した。
 
18日発表された2021年1~3月期の英失業率が低下し、雇用状況の改善を示したことが好感され上がって始まった。午前に株価指数の上昇を支えていた石油など資源株が午後に勢いを失うと、指数も上げ幅を縮めた。
 
個別銘柄では、銀行株は買われ、中でもナットウエスト・グループが2.7%高と上昇が目立った。たばこのインペリアル・ブランズも上げた。21年9月期通期の利益見通しを据え置いたことが買い材料となった。
 
一方、時価総額の大きい携帯電話サービスのボーダフォン・グループは9%近く下落し、株価指数の上値を抑えた。21年3月期決算で利益が市場予想を下回ったことが嫌気された。
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15386.58(-10.04)
18日のドイツ株式指数(DAX)は小幅に続落した。終値は前日と比べて10.04ポイント安の1万5386.58だった。
欧米で新型コロナウイルス対策の行動制限が緩和され、景気回復への期待で午前は買いが優勢だった。午後に米国株が下がって始まると、ドイツ株も下落に転じた。
 
個別では、産業機器のシーメンスが売られ、不動産サービスのドイチェ・ボーネンの上昇が目立った。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6353.67(-13.68)
 

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