NYダウ続伸188ドル高、連日で最高値更新

11日のNYダウ工業株30種平均は5日続伸し、15時現在は前日比233ドル52セント高の3万2530ドル54セントと前日に付けた過去最高値を上回っている。
 
バイデン米大統領は11日、新型コロナウイルス流行に対応する1兆9000億ドル規模の経済対策法案に署名し、同法が成立した。1人最大1400ドルの現金支給や失業給付の上乗せなど、「対策の内容は、給付金や補助金が多く、景気への即効性が高い」とみられており、景気の回復加速への期待から、株買いが先行した。米長期金利の上昇が一服し、ハイテクなど高PER(株価収益率)銘柄も買われている。
 
航空機のボーイングなど資本財、スポーツ用品のナイキやクレジットカードのビザなど消費関連株への買いが目立つ。
 
長期金利上昇への過度な警戒感が薄れ、主力ハイテクなどグロース(成長)株に買いの勢いが戻っているのも相場を押し上げている。11日の30年物国債入札が無難な結果となり、長期金利は1.5%台前半で落ち着いている。ソフトウエアのマイクロソフトや顧客情報管理のセールスフォース・ドットコムが2%強上げている。
 
米労働省が朝方発表した週間の新規失業保険申請は、前週比4万2000件減少の71万2000件。2週ぶりに減少し、市場予想を上回る改善を示した。新型コロナ感染者数が減少傾向となり、経済活動の規制緩和の動きが広がる中、雇用情勢の改善がみられたことも、好感した。
 
ナスダック総合株価指数は329.347ポイント高の1万3398.179で推移している。電気自動車のテスラや半導体のエヌビディアの上げが目立つ。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
32,485.59+188.57
S&P500種3,939.34+40.53
ナスダック
13,398.673+329.841
NY金(ドル/トロイオンス)
1,722.60+0.80
NY原油(ドル/バレル)
65.91+1.47
円・ドル
108.48 – 108.53-0.18
 
 


【シカゴ日本株先物概況】

11日のシカゴ日経平均先物は反発した。3月物は前日比180円高の2万9285円で引け、11日の大取終値を55円上回った。
バイデン大統領が1.9兆ドル規模の追加経済対策法案に署名し成立すると景気回復期待が強まり、上げ幅を拡大した。長期金利動向の混乱も鎮静化したためハイテク株の買いも再燃。ダウは連日史上最高値を更新し引けた。
 
この日の3月物高値は2万9385円、安値は2万9005円。
 
 
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
29105 ( +65 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
29145 ( +105 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6736.96(+11.36)
11日のFTSE100種総合株価指数は小幅に反発した。前日の終値に比べ11.36ポイント(0.2%)高の6736.96で引けた。構成銘柄の約6割が上昇した。
日中を通して狭い範囲で売買が交錯した。時価総額の大きい資源株が上昇し、指数を押し上げた。銅や原油高を追い風に鉱業株と石油株が買われ、それぞれ全銘柄が上げた。
 
個別銘柄では、インドの同業他社の株式の半数を取得したと伝わったブックメーカー(賭け屋)のフラッター・エンターテインメントが5.5%高。航空大手のインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)と3.2%高と上げが目立った。
 
一方、朝方から銀行のHSBCホールディングスが安かった。スタンダードチャータード銀行などにも売りが波及した。外国為替相場でポンドが上昇し、医薬品株などポンド高が業績の重荷になる多国籍企業にも売りが出た。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 14569.39(+29.14)
11日のドイツ株式指数(DAX)は4日続伸し、連日で過去最高値(終値ベース)を更新した。終値は前日と比べて29.14ポイント(0.2%)高の1万4569.39だった。
午前は利益確定の売りで小幅に下落していた。午後に欧州中央銀行(ECB)の政策発表を受けて金利上昇に対する警戒感が和らぎ、買いが優勢になった。米株高につれ高した面もある。
 
個別では、料理宅配大手のデリバリーヒーローは、値ごろ感に着目した買いが入り高かった。米国市場でハイテク株が上昇し、半導体のインフィニオンテクノロジーズも上げた。半面、医薬・農薬大手のバイエルは利益確定の売りで下落した。自動車株も売りに押された。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6033.76(+43.21)
 
 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次