10日の日経平均株価は利益確定の売りに上値の重い展開を強いられそうだ。
日経平均株価の予想レンジは、2万9300円－2万9600円。
NYダウ平均とS&P500が下落した一方、ナスダックは上昇。ダウ平均は9ドル安の31375ドルで取引を終えた。新たな手掛かりには乏しい中、総じて小動き。経済対策期待の買いと利益確定売りが交錯した。
米国からのフォロー要因が少なく、ドル円も円高に振れており、短期的な過熱感を冷やす売りが優勢になると予想する。東京株式市場はあすが休場という点も、利益確定売りを誘いやすい。きのうの日経平均は2万9500円台には乗せたが、3万円が視野に入る中で上値は重かった。
ただ、21年3月期第3四半期（20年4－12月）の決算発表では、従来の業績予想から上方修正する銘柄も多くみられることから、先高期待が支えとなりそう。
為替相場は、ドル・円が1ドル＝104円台の半ば（9日終値は104円77－78銭）とやや円高方向にある一方、ユーロ・円が1ユーロ＝126円台の半ば（同126円56－60銭）と小動き。
シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、9日の大阪取引所清算値比90円安の2万9410円だった。
【好材料銘柄】
■世紀東急工業 <1898>
今期経常を一転26％増益に上方修正・4期ぶり最高益、配当も11円増額。
■クルーズ <2138>
4-12月期(3Q累計)経常が黒字浮上で着地・10-12月期は38倍増益。
■伊藤ハム米久ホールディングス <2296>
今期経常を19％上方修正・4期ぶり最高益更新へ。
■マーケットエンタープライズ <3135>
東証が16日付で東証1部に市場変更する。
■ケイアイスター不動産 <3465>
今期経常を66％上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も51円増額。
■リスクモンスター <3768>
今期経常を23％上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も5円増額。創立20周年記念株主優待を実施。21年9月末時点で300株以上を6ヵ月以上保有する株主を対象に、クオカード3000円分を贈呈する。また、3月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施する。
■住友ゴム工業 <5110>
前期最終が一転増益で上振れ着地・今期は28％増益、前期配当を10円増額・今期は15円増配へ。
■兼松エンジニアリング <6402>
今期経常を一転6％増益に上方修正・最高益、配当も26円増額。
■ASTI <6899>
今期経常を9倍上方修正。
■ファルテック <7215>
今期最終を一転黒字に上方修正、未定だった配当は29円実施。
■KYB <7242>
今期税引き前を4.5倍上方修正。
■シマノ <7309>
今期経常は29％増で6期ぶり最高益更新へ。
■ポピンズホールディングス <7358>
今期経常は17％増で5期連続最高益、5円増配へ。
■PALTEK <7587>
今期経常は7.4倍増益へ。
■ユニマット リタイアメント・コミュニティ <9707>
ユニマットライフがTOB(株式公開買い付け)を実施し、非公開化を目指す。TOB価格は1株1400円で9日終値を28.4％上回る水準。買い付け期間は2月10日から3月25日まで。
■ディー・エヌ・エー <2432>
4-12月期(3Q累計)税引き前が黒字浮上で着地。また、発行済み株式数(自社株を除く)の8.02％にあたる990万株(金額で140億円)を上限に自社株買いを実施する。
【主な経済指標・スケジュール】
10（水）
【国内】
1月企業物価指数（8:50）
1月都心オフィス空室率（11:00）
《決算発表》
トヨタ、東京海上、菱地所、ルネサス、パンパシHD、ENEOS、GMOPG、小田急、国際帝石、東急、ペプチド、東電力HD、ナブテスコ、ピジョン、博報堂DY、リンナイ、サンドラッグ、アマダ、フリー、クラレ、エア・ウォーター、長谷工、ロート、ふくおか、タカラバイオ、コカコーラBJH、協エクシオ、大王紙、西武HD、NIPPO、セイノーHD、ヤオコー、FUJI、ショーボンド、森永乳、AIinside、ISID、宝HD、BASE、森永菓、コスモエネHD、TKC、リンテック、富士ソフト、ミライトHD、タクマ、Dガレージ、ケネディクス、BML、サッポロHD、エンJPN、ユーザベース、HENNGE、PKSHA、サンアスタリスク、JAM、GMO－FG、MTG、ケアネット、日本情報
【海外】
中国1月生産者物価指数（10:30）
中国1月消費者物価指数（10:30）
米1月消費者物価指数（22:30）
米1月財政収支（2/11 4:00）
《米決算発表》
コカコーラ、ゼネラルモーターズ
※株式スケジュールは予定の為、変更される場合があります。
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