NYダウ反落46ドル安、地銀株は下落

1日のNYダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前週末比46ドル46セント(0.1%)安の3万4051ドル70セントで終えた。米景気の底堅さを示す経済指標の発表を受け、米長期金利が上昇した。金利上昇で相対的な割高感が意識されやすい株式に売りが出た。半面、経営破綻した米中堅銀行のファースト銀行印を買収した米銀最大手のJPモルガン・チェースが上昇。ダウ平均の支えとなった。

ファースト銀が1日に大規模な預金流出を背景に経営破綻したことで、資産規模が全米40位のウエスタン・アライアンス銀行の親会社など地方銀行株が売られた。
ただ、JPモルガン・チェースが1日、ファースト銀の大部分の資産を買収し、全預金を引き取ると表明するなど円滑な対応に踏み切ったことで、金融システム不安は後退。市場では、「(他の地銀に対して)しばらく様子見の状態が続く」(邦銀)との見方が広がった。

午前発表の4月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数は47.1と、市場予想(46.7)を上回った。「米連邦準備理事会(FRB)が5月だけでなく、6月以降も利上げを続ける懸念が強まった」との見方があった。週内に米連邦公開市場委員会(FOMC)や欧州中央銀行(ECB)の理事会を控えていることもあり、米債券市場では長期金利が上昇した。

ダウ平均は前週末に2カ月半ぶりの高値を付けた。今年は3万4000ドル台で上値の重さが目立っていたこともあり、主力銘柄の一部には利益確定の売りも出やすかった。

金利上昇を受け、相対的な割高感が意識されたハイテク株の一角に売りが出た。ソフトウエアのマイクロソフトや顧客情報管理のセールスフォースが下落した。クレジットカードのアメリカン・エキスプレスと航空機のボーイングも安い。

一方、FRCの買収が利益押し上げにつながるとの期待からJPモルガンは2%上昇した。スポーツ用品のナイキ、製薬のメルクが買われた。

ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反落した。前週末比13.986ポイント(0.1%)安の1万2212.598で終えた。電気自動車のテスラが下げる一方、半導体のエヌビディアが4%上げた。

 


【シカゴ日本株先物概況】

1日のシカゴ日経平均先物は上昇した。6月物は前週末比265円高の2万9330円で終えた。
NYダウは、米国の利上げが長引くとの見方から長期金利が上昇し、ハイテク株が売られて反落した。ただし、同日の日本株が上昇した流れを引き継いだ。

シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
29330 ( +170 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
29360 ( +200 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数

休場

■ドイツ・フランクフルト株価指数

休場

■フランス・パリ株価指数

休場

 

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