NYダウ反落208ドル安、景気敏感株が下げ

 
 
6日のNYダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反落し、連休前の2日に比べ208ドル98セント(0.6%)安の3万4577ドル37セントで終えた。
6月の米サプライマネジメント協会(ISM)の非製造業景況感指数が低下し、米景気回復がピークアウトしつつあるとの見方が浮上。金融や資本財など景気敏感株に売りが出た。ダウ平均は前週末に過去最高値を更新し、利益確定の売りも出やすかった。
 
原油先物の大幅下落が重しとなり、エネルギー株が全体の下げを主導。米長期金利の低下も金融株を下押した。
 
6月のISM非製造業景況感指数は60.1と前月から3.9ポイント低下し、市場予想(63.3)を下回った。「サービス業の業況回復ペースが鈍化してきたという。景気敏感株が売られ、化学のダウや建機のキャタピラーが売られた。原油先物の下落でシェブロンなど石油株も安い。
 
米長期金利が一時1.35%と2月下旬以来の水準に低下し、利ざや縮小の思惑からJPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなど金融株の下げも目立った。ダウ平均の下げ幅は一時420ドルを超えた。
 
半面、金利低下の局面で買われやすい高PER(株価収益率)のハイテク銘柄は底堅く、相場を下支えした。スマートフォンのアップルと顧客情報管理のセールスフォース・ドットコムが上げた。ソフトウエアのマイクロソフトや、ダウ平均の構成銘柄には入らないネット通販のアマゾン・ドット・コム、交流サイトのフェイスブック、グーグルの親会社アルファベットはそろって上場来高値を更新した。
 
中国政府が海外に上場する自国企業への規制強化を打ち出し、中国株の米預託証券(ADR)への売りが目立った。4日に中国政府がアプリ販売の停止を命じた滴滴出行(ディディ)は20%安と急落、ネット通販のアリババ集団やネット検索の百度も売られた。
 
ナスダック総合株価指数は3日続伸し、前週末24.315ポイント高の1万4663.640ドルと過去最高値を連日で更新した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
34,577.37-208.98
S&P500種
4,343.54-8.80
ナスダック
14,663.640+24.315
NY金(ドル/トロイオンス)
1,794.20+10.90
NY原油(ドル/バレル)
73.82+0.45
円・ドル
110.62 – 110.65-0.15

 


【シカゴ日本株先物概況】

6日のシカゴ日経平均先物は下落した。
9月物は前週末比390円安の2万8385円で引け、6日の大取終値を225円下回った。
6日のNYダウ工業株30種平均が反落し、日経平均先物に売りが波及した。連休明け発表された6月ISM非製造業景況指数やサービス業PMI改定値が予想を下回ったため、景気回復ペースの鈍化懸念が浮上し、寄り付き後、下落した。景気回復力の鈍化懸念が強まった。
 
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
28385 ( -225 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
28405 ( -205 )
( )は大阪取引所終値比
 
 

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7100.88(-64.03)
6日のFTSE100種総合株価指数は反落した。前日の終値に比べ64.03ポイント(0.9%)安の7100.88で引けた。
英株価指数は朝方から弱含みで推移したが、午後に入って米経済指標の弱い内容を眺めて一段安となった。他の欧州株も軟調だった。指数構成銘柄全体の約6割が下落した。資源株と金融株の下げが目立った。
欧米の長期金利の低下で利ざや縮小による収益悪化が懸念され金融株が売られた。資源株の下落とともに株価指数の下げに大きく影響した。
 
主な個別銘柄では、ネット専業スーパーのオカド・グループは4%超下げた。2021年5月までの6カ月決算が増収になったと発表し午前は上昇していたが、午後に下落に転じた。鉱業のアントファガスタも大幅安と目立った。
半面、ハイテク企業に対する上場基準緩和を受け、ロンドン証券取引所グループが1.2%高と締まった。情報・出版のインフォーマも買われた。
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15511.38(-150.59)
5日のドイツ株式指数(DAX)は3日続伸した。終値は前週末と比べて11.88ポイント(0.1%)高の1万5661.97だった。朝方は下げたが、その後は買いがやや優勢となった。
 
個別では。ハイデルベルクセメントとドイツ銀行の上昇が目立った。透析器大手のフレゼニウス・メディカル・ケアは売られた。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6507.48(-60.06)
 

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