NYダウ反落124ドル安 利益確定売り

18日のNYダウ工業株30種平均は反落し、前日比124ドル32セント安の3万0179ドル05セントで終えた。
新型コロナウイルス感染拡大に対応する追加経済対策の与野党合意への期待から、前日のダウ平均は、終値の史上最高値を更新した。18日も上昇して始まったが、高値警戒感から利益確定売りに押され、マイナスに転じた。
 
追加経済対策を巡っては、前日まで米与野党が週内に合意するとの期待が高まっていた。18日は新たな進展が伝わらず、協議の不透明感が強まった。現行の暫定予算の期限である同日中に追加対策と2021年度予算案で合意できなければ、米政府機関の一部が閉鎖される。財政協議の不透明感を嫌気して、ダウ平均は250ドル超下げる場面があった。
 
週明け21日からS&P500種株価指数に採用される電気自動車(EV)のテスラが上場来高値を付けた。年金基金や上場投資信託(ETF)など株価指数に連動するパッシブ投資家がテスラ株を購入するため、「他のS&P500種指数を構成する銘柄を売り、相場を押し下げた」との声があった。
 
半導体のインテルが6%超下落した。製品の供給先であるマイクロソフトが「独自の半導体の開発を進めている」と報じられ、売りが強まった。石油のシェブロンやスマートフォンのアップルも下げた。
 
セクター別では、エネルギーや不動産が下落した一方、商業・専門サービスが上昇。
 
ナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反落し、前日比9.107ポイント安の1万2755.638で終えた。18日は株価指数先物などで日本でのSQ(特別清算指数)に当たる「クアドルプル・ウィッチング」に当たり、主要ハイテク株には持ち高調整に伴う売りが出て同指数を押し下げたとの見方があった。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
30,179.05-124.32
S&P500種3,70
9.41-13.07
ナスダック
12,755.638-9.107
NY金(ドル/トロイオンス)
1,888.90-1.50
NY原油(ドル/バレル)
49.08+0.72

 


【シカゴ日本株先物概況】

 
18日のシカゴ日経平均先物は下落した。
3月物は前日比45円安の2万6705円で引け、18日の大取終値を35円下回った。
追加経済対策を巡る米与野党協議が進展せず、協議の遅れを懸念する売りが出た。日経平均先物12月物は午後に入り一時2万6640円まで下げ、引けにかけては下げ渋った。この日の高値は2万6850円。
 
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
26705 ( -35 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
26740 ( 0 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
18日のFTSE100種総合株価指数は続落した。前日の終値に比べ21.88ポイント(0.3%)安の6529.18で引けた。構成銘柄の約6割が下落した。
 
午前は多国籍企業銘柄の上昇が株価指数を押し上げたが、午後に米国株が下がって始まると、英国も下落に転じた。英国と欧州連合(EU)の将来関係を巡る交渉が難航しており、合意がないまま年末の移行期間を終えるとの見方から、景気への悪影響の懸念も売りにつながった。景気に敏感な銀行株の売りが指数の押し下げ要因となった。
 
個別銘柄では、銀行のロイズ・バンキング・グループが3%超下落した。不動産投資信託(REIT)のランド・セキュリティーズは6%の大幅安と目立った。金融大手ロイズ・バンキング・グループ(3.6%安)、同ナットウエスト・グループ(3.3%安)、同HSBCホールディングス(1.8%安)など銀行株が総じて軟調。通信大手BTも2.3%安とさえなかった。
 
半面、医薬品のヒクマ・ファーマシューティカルズは米国で後発薬の販売承認を得たことを手掛かりに4%超上昇した。配送のブンズルは、アナリストによる投資判断と株価目標の引き上げを好感され買われた。

■ドイツ・フランクフルト株価指数
18日のドイツ株式指数(DAX)は5営業日ぶりに反落した。終値は前日と比べて36.74ポイント安の1万3630.51だった。
午前は、12月の独Ifo企業景況感指数の改善や新型コロナウイルスワクチンの普及などを材料に上昇していた。午後に入り、英国と欧州連合(EU)の将来関係を巡る交渉が依然難航していることを警戒し、下落に転じた。
 
個別では、ミュンヘン再保険とアディダスの下げが目立った。タイヤのコンチネンタルは、アナリストによる株価目標引き上げが好感され買われた。

■フランス・パリ株価指数
CAC40(仏)5,527.84 -21.62

 

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