NYダウ反発216ドル高 ハイテク株に買われる

21日のNYダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発し、前日比216ドル84セント高の2万5962ドル51セントで終えた。
 
米連邦準備制度理事会(FRB)が前日の連邦公開市場委員会(FOMC)終了後に公表した金利見通しが、市場の予想を上回るハト派的な内容だったことを受け、この日はほぼ全般的に見直し買いが入った
中でも、アップルや半導体株の上昇も相場を押し上げた。
アナリストによる投資判断や目標株価の引き上げが相次いだアップルは一時4%あまり上げた。前日夕に市場予想を上回る四半期決算を発表したマイクロン・テクノロジーも9%あまり上げ、インテルなど半導体株全体に買いが広がった。
 
この日発表された一連の経済指標が堅調な内容だったことも、株価の押し上げに寄与した。米労働省発表の週間新規失業保険申請件数は市場予想を下回った。フィラデルフィア連銀発表の3月の製造業景況指数や、米調査会社コンファレンス・ボードの2月の景気先行指標総合指数も、市場予想を上回った。
 
一方、寄り付き直後には主要株価指数が下げる場面があった。金利低下による利ざや縮小が懸念される金融株は、前日に続き軟調だった。JPモルガン・チェースなど銀行株への売りが続いたことも相場の重荷だった。
 
ナスダック総合株価指数は5日続伸した。同109.991ポイント高の7838.959と昨年10月上旬以来の高値で終えた。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
25,962.51+216.84
S&P500種
2,854.88+30.65
ナスダック
7,838.959+109.991
NY金(ドル/トロイオンス)
1,307.30+5.60
NY原油(ドル/バレル)
59.85-0.13
円・ドル
110.82 – 110.83-0.77

 


【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は反発した。
6月物は前日比145円高の2万1415円で終え、20日の大阪取引所の終値を15円下回った。米連邦準備理事会(FRB)が20日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で年内の利上げを見送り、9月末で資産縮小も停止する方針を示した。
低金利など緩和的な金融環境が続くとの観測を背景に日経平均先物に買いが入った。ハイテク株主導で米株式相場が上昇したのも支援材料になった。
6月物の高値は2万1425円、安値は2万1130円だった。
 
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
21270 ( -160 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
21290 ( -140 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7355.31(+64.30)
FTSE100種総合株価指数は反発した。前日20日の終値に比べ64.30ポイント高の7355.31で引けた。構成銘柄の約7割が上昇した。
英国の欧州連合(EU)からの「合意なき離脱」の可能性が再燃し、英通貨ポンドが急落したため、株式相場には追い風となった。
製薬や資源など、ポンド安が業績に好影響となる銘柄を中心に買われた。銅相場は午前に一時前日比で1%以上上昇し、金相場は一時3週間ぶりの高値となる1トロイオンス1320ドル台を付けた。石油株も高かった。一方、銀行株はふるわなかった。
 
個別銘柄では、製薬大手ヒクマ・ファーマシューティカルズが上昇率トップの7.0%の大幅高。同グラクソ・スミスクラインは2.7%高、同アストラゼネカも1.9%高と堅調だった。金塊相場の上昇を受けて産金大手フレスニーヨも3.9%高、産銅大手アントファガスタは、2.0%高、資源大手リオ・ティントは、1.9%高などの他の資源株も買われた。
酒類のディアジオ、食品・日用品のユニリーバなどが値上げ幅を拡大した。
 
半面、配当の権利落ちとなった銘柄の値下げが目立った。英保険大手のフェニックス・グループ・ホールディングスとロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)はそれぞれ3%安で引けた。不動産投資信託(REIT)のセグロとブリティッシュ・アメリカン・タバコも下げた。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 11549.96(-53.93)
ドイツ株式指数(DAX)は続落した。終値は前日20日と比べて53.93ポイント安の11549.96だった。
個別では、オンライン決済サービスのワイヤーカードとドイツ銀行が大幅に下落し、指数の重荷になった。ドイツ銀には、独長期金利の低下を受け、利ざや縮小を意識した売りが膨らんだ。
一方で電力のRWEが高かった。同業のエーオンも上げた。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5378.85(-3.81)
フランスの株価指数CAC40は小幅安だった。

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