NYダウ反発104ドル高、主力ハイテク株に買い

7日のNYダウ工業株30種平均は反発し、前日比104ドル42セント高の3万4681ドル79セントで終えた。
 
米長期金利が4カ月半ぶりの水準に低下し、長期金利が低下すると買われやすい主力ハイテク株が上げを主導した。
米債券市場では同日、新型コロナウイルスの変異株拡大への懸念などを背景に安全資産とされる債券が買われ、長期金利が低下。一時1.3%を下回った。株式市場では、割高感の薄れたハイテク株に買いが先行し、大手IT株などが上昇した。
 
午後に入り、公表された6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、量的緩和の縮小開始に向けた議論に着手し、参加者から、政策変更の条件に「想定よりも幾分早く到達する」との発言があった。ただ一方で、量的緩和縮小には「忍耐強くあるべきだ」などと慎重姿勢を示す声もあった。
 
米連邦準備理事会(FRB)は緩和縮小を慎重に進める方針だと受け止められ、主要株価指数は発表後に上げ幅を広げた。
 
長期金利が低下すると相対的な割高感が薄れる高PER(株価収益率)銘柄が買われた。スマートフォンのアップルが7日続伸、ソフトウエアのマイクロソフトは上場来高値を更新した。住宅ローン金利の低下を見越して住宅株が買われ、ホームセンターのホーム・デポに買いが波及した。工業製品・事務用品のスリーエムなど前日に下げた景気敏感株の一角にも押し目買いが入った。
 
一方、原油相場の続落を受け、石油のシェブロンが売られた。長期金利低下による利ざや縮小を嫌気し、金融のゴールドマン・サックスも安い。
 
ナスダック総合株価指数は小幅に4日続伸し、前日比1.423ポイント(0.01%)高の1万4665.063と過去最高値を連日で更新した。ネット通販のアマゾン・ドット・コムと検索サイトのアルファベット(グーグル)が上場来高値を更新した。半導体株に利益確定売りが出て、指数の上値は重かった。
 
S&P500種株価指数は反発し、前日比14.59ポイント高の4358.13と2日ぶりに過去最高値を更新した。
 
 
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
34,681.79+104.42
S&P500種
4,358.13+14.59
ナスダック
14,665.063+1.423
NY金(ドル/トロイオンス)
1,802.10+7.90
NY原油(ドル/バレル)
72.22+0.02
円・ドル
110.62 – 110.64-0.01
 
 

 


【シカゴ日本株先物概況】

7日のシカゴ日経平均先物は小幅に続落した。
9月物は前日比50円安の2万8335円で引け、7日の大取終値を45円下回った。午前中に米株が下げた局面で売られた。その後は7日発表の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を受け、金融当局は金融引き締めに慎重との見方から米株が上げ、下げ幅を縮めた。
 
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
28335 ( -45 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
28360 ( -20 )
 ( )は大阪取引所終値比
 
 

【欧州株式市場】
 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7151.02(+50.14)
7日のFTSE100種総合株価指数は反発した。前日の終値に比べ50.14ポイント(0.7%)高の7151.02で引けた。終日高値圏で推移した。
米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨公表を控えて様子見気分が広がる中、英国株は寄り付きからプラス圏で推移した。資源株が相場全体をけん引した。構成銘柄の約8割が上げた。銅価格の上昇を背景に鉱業株が買われ、株価指数を押し上げた。
 
個別銘柄では、鉱業のBHPグループの上昇(3.2%高)が目立った。アングロ・アメリカン(3.1%高)、グレンコア(2.6%高)、リオ・ティント(2.6%高)など資源株が軒並み上昇したポンド相場の下落でポンド換算時の海外収益が増えるとの見方から食品・日用品のユニリーバも買われた。
半面、情報・出版のインフォーマと航空のインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)は売られた。
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15692.71(+181.33)
7日のドイツ株式指数(DAX)は反発した。終値は前日と比べて181.33ポイント(1.2%)高の1万5692.71だった。前日の下げの反動で買い戻された。
 
個別では、ハイデルベルクセメントは、アナリストによる株価目標引き上げが好感され4%超上昇した。IT(情報技術)のSAPも大幅高だった。アナリストが投資判断と株価目標をともに引き上げたことが材料視された。エネルギー関連のシーメンス・エナジーは売られた。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6527.72(+20.24)

 

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