NYダウ反発、477ドル高 急落後の押し目買い

12日のNYダウ工業株30種平均は4日ぶりに反発し、前日比477ドル37セント(1.9%)高の2万5605ドル54セントで終えた。
 
前日は、新型コロナの感染再拡大や景気回復の遅れへの懸念からダウ平均が1800ドル超急落した。12日は、その反動や値頃感から買いが先行し、大幅高で取引が始まった。
ダウ平均の上げ幅は800ドルを超える場面があった。「売り方の買い戻しや、個人投資家などによる値ごろ感から買いが先行した」との指摘があった。
 
4日ぶりに反発した航空機のボーイングが11%高となり、ダウ平均の上昇をけん引した。12日朝に旅客需要に回復基調がみられると発表した空運のアメリカン航空グループが大幅に上昇。ユナイテッド航空ホールディングスやデルタ航空などがつれ高となった。
 
米長期金利の上昇で利ざや縮小の思惑が後退し、ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェース、シティグループなど金融株の上げが目立った。化学のダウや石油のシェブロン、映画・娯楽大手のウォルト・ディズニーなど幅広い銘柄に買いが入った。
 
ただ、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)が、今後ウイルス感染者数が劇的に増加した場合、厳しい予防措置が再び必要になると警告したことが嫌気され、一時下落に転じる局面もあった。引けにかけては押し目買いなどに下値が支えられ再び上昇する値動きの荒い展開となった。
早い段階で経済再開に踏み切ったテキサスやフロリダなど複数の州で新型コロナの感染者数が再び増加している。感染第2波により経済の正常化が遅れるとの懸念が強まった。
 
投資家心理を測る指標とされ「恐怖指数」と呼ばれる米株の変動性指数(VIX)は大幅に低下し、35台で終えた。前日は5割近く上昇し40台に急上昇していた。20を超えると不安心理が高まった状態とされる。
 
セクター別では、銀行や自動車・自動車部品、エネルギーが上昇、一方で、食・生活必需品小売りが下落した。
 
ナスダック総合株価指数は反発し、前日比96.08ポイント(1.0%)高の9588.81で終えた。SNS(交流サイト)のフェイスブックやスマートフォンのアップルなど主力ハイテク株の一角が上昇。11日夕に発表した2020年3~5月期決算が大幅増益だったソフト大手のアドビが大幅高となり、同業のマイクロソフトやオラクルなども上昇した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
25,605.54+477.37
S&P500種
3,041.31+39.21
ナスダック
9,588.808+96.081
NY金(ドル/トロイオンス)
1,737.30-2.50
NY原油(ドル/バレル)
36.56+0.22
円・ドル
107.38 – 107.40+0.45

 


【シカゴ日本株先物概況】

12日のシカゴ日経平均先物は反発した。9月物は前日比510円高の2万2150円で引け、12日の大取終値を10円上回った。
 
新型コロナの感染再拡大や景気回復の遅れへの懸念からダウ平均が1800ドル超急落した。12日は、その反動や値頃感から買いが先行、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)が、今後ウイルス感染者数が劇的に増加した場合、厳しい予防措置が再び必要になると警告したことが嫌気され、一時下落に転じる局面もあった。引けにかけては押し目買いなどに下値が支えられ再び上昇する値動きの荒い展開となった。
日経平均先物は前日に米株とともに急落した反動から値ごろ感の買いが入った。
 
この日の9月物高値は2万2425円。安値は2万1640円。
 

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
12日のFTSE100種総合株価指数は5日ぶりに小幅に反発した。前日の終値に比べ28.48ポイント(0.5%)高の6105.18で引けた。前日に大きく下げた反動で、自律反発を狙った買いが入った。12日発表の4月の英国内総生産(GDP)が前月比で過去最大の減少幅となったのが重荷となり、早朝には指数が節目の6000を下回る場面もあったが、次第に押し目とみた買いが増えた。
 
個別銘柄では、英教育・メディア大手ピアソンが11.7%高。物言う株主として知られる投資ファンドのセビアン・キャピタルがピアソン株の5.4%を取得したことが明らかになり、企業統治の改善や株主還元の強化を期待した買いが入った。英ガス・電力大手セントリカは7.6%高、英投資会社メルローズ・インダストリーズは6.7%高、旅行大手カーニバルは6.6%高、英ビジネス情報会社インフォーマは6.1%高だった。
 
一方、英航空・防衛大手BAEシステムズは2.3%安、英有害生物管理会社レントキル・イニシャルは1.8%安、ロンドン証券取引所グループは1.6%安、英不動産サイト大手ライトムーブは1.4%安だった。

■ドイツ・フランクフルト株価指数
12日のドイツ株式指数(DAX)は5日続落した。終値は前日と比べて21.01ポイント(0.2%)安の1万1949.28だった。新型コロナウイルスの感染「第2波」の警戒感が根強く、売りが優勢だった。下値では押し目とみた買いが入ったため、小幅な下落にとどまった。
銀行株や自動車セクターが買われる一方、通信セクターが売られている。
個別では、スポーツ用品大手のアディダスや医薬・化学大手のメルク、化学世界最大手のBASFの下げが目立った。
 

■フランス・パリ株価指数
CAC40(仏)4,839.26+23.66        
 

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