[概況]
25日、欧米時間の外国為替市場においてユーロ円は一時121.385円まで上昇し、円は各主要通貨に対して円安の展開となった。
注目されていた欧州中央銀行(ECB)理事会で政策金利の据え置きが発表された。
市場では一部の参加者から利下げの可能性もあり得るとの思惑が浮上していたことから一時的にユーロ円が一上向く反応が確認された。
その後、声明ではユーロ圏の景気減速は深刻との認識を示し、2020年上期中には金利は現行またはそれ以下の水準にとどまると表明。
必要に応じては今後、追加緩和を再開することが明示されたことなどによりユーロ円は一時120.045円まで下落。
しかし、その後ドラギECB総裁の会見において、景気後退の可能性は非常に低いとしたうえで、今回の理事会では利下げに関しての協議はしていないと述べた。
これらの同総裁の発言を受け期待していた程ハト派的ではないとの見方が広まり、ユーロ円は一転して上昇となる。
ユーロ円は一時121.385円まで上昇、一方で米ドル円もつれ高の格好で108.755円まで上昇した。
引き続き東京時間でも円安基調が維持されるか見極める必要がありそうだが、テクニカル的にはユーロ円は一目均衡表の転換線(120.855円)を上抜けており同線がサポートとなるか注目か。
一方、米ドル円は一目均衡表の雲の中に突入しており、雲下限(108.393円)付近がサポートとなるか注目したい。
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