小反落、米株高も利益確定売りに押される

15日前場の日経平均株価は前日比3円07銭安の2万2862円79銭と4営業日ぶりに小反落。東証株価指数(TOPIX)は3.22ポイント高の1809.14と、ともに小動き。
 
朝方は、米中の通商摩擦が緩和されるとの期待感を背景に14日の米国株式が上昇した流れを受け、買いが先行し、寄り付き直後に2万2912円06銭(前日比46円20銭高)まで上昇する場面があった。
直近連騰で利益確定売りも出やすく、いったん下げに転じ、その後は前日終値を挟んでもみ合い商状となった。
 
14日までの3連騰で400円超上昇し、節目として意識されている2万3000円に接近したため、いったん利益を確定する動きも出やすかったようで、外部環境が良好な中でも前場での上値は重かった。
 
好決算や自社株買いを発表した銘柄には個別に買いが入り、値を上げた。ただ、業績が振るわなかったり、期待通りの株主還元策を示さなかった銘柄は売りに押され、「思った以上に重い」動きだった。「同じ業種内でも決算内容で株価の明暗が分かれた」といい、前場の東京市場は方向感を欠いた。
後場も決算などを見た売り買いが交錯し、日経平均ははっきりしない動きが続きそうだ。
 
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆3222億円、売買高は8億7685万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は889。値上がりは1085、変わらずは108銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は、銀行業、繊維製品、金属製品、精密機器などが上昇。不動産業、パルプ・紙などが下落。
 

個別では、自社株買いを発表した三井住友フィナンシャルグループが活況高、三菱UFJやみずほFGもそろって上げた。村田製作所も堅調。スズキも高い。日東工業、日本化学工業が値を飛ばし、ユニデンホールディングス、サニックスなども物色人気に。日本板硝子も上昇した。
 
半面、トヨタ自動車、武田薬品工業が軟調、ブイ・テクノロジーも安い。資生堂も売りに押された。前期決算を発表した日清粉Gや菱地所は利益確定売りに押された。IBJが大幅安、LIFULLも大きく下落した。
 
一方、三井住友FGが大幅高となり、三菱UFJやみずほFGもそろって上げた。ファストリやコマツ、日立建機の上昇も目立った。
 
東証2部株価指数は前日比34.32ポイント高の7207.24ポイントと3日続伸した。
出来高6434万株。値上がり銘柄数は215、値下がり銘柄数は212となった。
 
個別では、アピックヤマダが一時ストップ高と値を飛ばした。TTK、日本リーテック、日本和装ホールディングス、ケー・エフ・シー、SECカーボンなど14銘柄は年初来高値を更新。日本モーゲージサービス、日本精機、タツモ、アルメディオ、MCJが買われた。
 
一方、ビート・ホールディングス・リミテッドが一時ストップ安と急落した。三井金属エンジニアリング、オーミケンシ、Oak キャピタル、丸尾カルシウム、ロンシール工業など11銘柄は年初来安値を更新。アライドテレシスホールディングス、森組、天昇電気工業、共和コーポレーション、フォーシーズホールディングスが売られた。

 

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