2日のNYダウ工業株30種平均は、3連休前の3月29日の終値に比べ458ドル92セント安の2万3644ドル19セントと大幅に反落で終えた。
中国が米国製品130品目に対する報復関税策の実施に踏み切ったことで貿易摩擦への懸念が拡大し、売りが先行した。
中国の売上比率が高い建機のキャタピラーや航空機・機械のユナイテッド・テクノロジーズの下げが目立った。
トランプ大統領によるネット小売のアマゾン(AMZN)の納税を巡る批判にマルコ・ルビオ共和党議員が同調したほか、電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)が、自動運転車を巡る死亡事故の調査内容を先行開示したことに当局が難色を示し、課税・規制強化への警戒感からハイテク企業が売り込まれ、終日大幅下落となった。
ネット上の個人情報の管理を巡る規制強化を警戒し、フェイスブックやアルファベット(グーグル)も大幅安となった。
ナスダック総合株価指数は急落し、29日終値比193.326ポイント安の6870.119と2月8日以来ほぼ2カ月ぶりの安値で終えた。
S&P500種株価指数が、過去2年間にわたって下値支持線となってきた200日移動平均線を下回ると相場は一段安となった。ダウ平均の下げ幅は一時758ドルに達した。
セクター別では全面安となり、特に半導体・半導体製造装置や小売の下落が目立った。
個別では、主力セダン「モデルS」のリコールが伝わった電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)が安い。ダウ平均の構成銘柄では半導体のインテルが下落。アップルが同社のパソコンにインテル(INTC)の半導体を2020年以降は使用しない見込みと伝わり、売りが加速した。医療保険のヒューマナ(HUM)の買収に向け交渉中と伝わった小売り大手ウォルマート(WMT)が下げた。
一方、ヒューマナ(HUM)は買収による株価上昇が見込まれ上昇した。医療保険業界の再編への期待からユナイテッドヘルス・グループが上昇。
VIX指数は23.62と上昇(前営業日19.97)。中国が米国に対して報復関税を発動したことで、米中貿易戦争への警戒感が高まり、米主要株式3指数は、大幅に下落した。VIX指数は一時25.72まで上昇した。
NYダウ工業株30種(ドル)
23,644.19-458.92
S&P500種
2,581.88 -58.99
ナスダック
6,870.119-193.326
米10年債利回り(%)
2.7334 -0.011
米2年債利回り(%)
2.2499 -0.024
NY金(ドル/トロイオンス)
1,346.90 +19.60
NY原油(ドル/バレル)
62.99-0.02
円・ドル
105.88 – 105.89-0.40
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は反落した。
6月物は3月29日比430円安の2万1045円で引け、同日の大取終値を385円下回った。ハイテク銘柄の先安観や米中貿易摩擦への警戒感から米株が下げ、日本株にも売りが波及した。
中国は2日、米国産の豚肉やワインなど計128品目に最大25%の関税上乗せを実施し、投資家心理が悪化した。
この日の6月物安値は2万0920円、高値は2万1595円。
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
21045 ( -385 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
21075 ( -355 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
休場
■ドイツ・フランクフルト株価指数
休場
■フランス・パリ株価指数
休場
