10日午前の日経平均株価は続伸した。午前の終値は前日比234円80銭高の2万1913円06銭だった。取引時間中としては3月13日以来ほぼ1カ月ぶりに2万1900円台に上昇して午前の取引を終えた。
東証株価指数(TOPIX)は14.90ポイント高の1740.78と、ともに上昇した。
朝方売りが先行したが、その後買いが厚くなり大きくプラス圏に切り返した。
前日の米国株市場で主要指数が高かったものの終盤失速する味の悪い引け方だったことに加え、為替市場で円高に振れたこともあって前半は上値が重かった。
その後中国の習近平国家主席がきょうの演説で輸入関税の引き下げなどに言及したことが伝わり、自動車など輸出セクターを中心に急速に買い戻された。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆2096億円、売買高は7億879万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1358と、全体の約65.2%を占めた。値下がりは639、変わらずは85銘柄だった。
業種別株価指数(全33業種)はその他製品、電気機器、輸送用機器などが上昇し、医薬品、繊維製品、倉庫・運輸関連業は下落した。
個別では、習国家主席の演説を受け、丸紅など商社株が上昇。ファナックなどファクトリーオートメーション(FA)関連銘柄も高い。ソニーが物色人気となり、トヨタ自動車も高い。キーエンスも大きく上値を伸ばした。トーセイが値を飛ばし、ペッパーフードサービス、北の達人コーポレーションも人気を集めた。ジャパンベストレスキューシステム、アトラなどの上げ足も目立つ。
半面、小野薬品工業が急落、マネックスグループも反落した。9日の取引終了後に2019年2月期の連結純利益が減益となる見通しを発表した高島屋が大幅安。楽天が軟調なほか、ヴィンクスも利食い優勢となった。
東証2部株価指数は前日比21.51ポイント高の7122.30ポイントと続伸した。
値上がり銘柄数は234、値下がり銘柄数は179となった。
個別では、ジャパンエンジンコーポレーションが一時ストップ高と値を飛ばした。SYSKEN<、アルトナー、ダイナック、カワニシホールディングス、ジャパンミートなど10銘柄は年初来高値を更新。
アップルインターナショナル、ファステップス、青山財産ネットワークス、グッドコムアセットが買われた。
一方、日本食品化工、バナーズ、Oak キャピタル、スーパーバッグ、広栄化学工業など18銘柄が年初来安値を更新。ラピーヌ、ノダ、大興電子通信、ビート・ホールディングス・リミテッドが売られた。
