反落、米株急騰もシリア情勢など重荷で利益確定売り

11日の日経平均株価は小幅に反落した。午前の終値は前日比43円89銭安の2万1750円43銭だった。
東証株価指数(TOPIX)は2.90ポイント安の1729.04と、ともに弱含み。
 
朝方は前日の米国株が大幅高となったのを好感して買い先行で始まった。しかし、日経平均株価はすぐに伸び悩みマイナス圏に値を消した。シリア情勢の緊迫化を警戒した売りが先行した。
市場からは「米国によるシリアへの軍事行動が警戒され、SQ(特別清算指数)算出の週でもあり、積極的に動けない状況だ。国内発の材料は見当たらず、目先的には米企業決算をにらみ、関連銘柄のフォロー材料になるかが注目される」との声が聞かれた。
 
朝方発表された2月の機械受注統計は、民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)が市場の予測に反して増加し、機械株に買いを誘った。
 
スプリント買収協議の再開を材料に買いが集まったソフトバンクグループが急伸し、全体を支えている状況で、新規の材料が乏しく利益確定売りに押される中、午後も為替市場や米株先物の動向が意識され、もみ合いが続きそうだ。
 
東証1部の出来高は8億1115万株、売買代金は1兆3045億円。騰落銘柄数は値上がり746銘柄、値下がり1239銘柄、変わらず97銘柄。
 
個別では、10日の取引終了後に2019年2月期の連結営業利益が前期比で減益となるとの見通しを発表した久光薬が安い。ファストリやセコムも下落した。花王も大きく下げた。資生堂も安い。
パイプドHDが急落、ヤマダ・エスバイエルホームも大きく値を下げた。ペッパーフードサービスも利食われた。
 
一方、2018年8月期の業績予想を上方修正したビックカメラが大幅に反発した。三井金も高い。ソフトバンクは5%高となり、同銘柄だけで日経平均を40円あまり底上げした。
マネックスグループが大幅高、ファナックも上昇した。キーエンス、安川電機も高い。デザインワン・ジャパン、エコスも値を飛ばした。
 
 
東証2部株価指数は前日比29.32ポイント安の7062.09ポイントと続落した。
値上がり銘柄数は173、値下がり銘柄数は235となった。
 
個別では、土屋ホールディングス、アイケイ、広栄化学工業、ヤギ、ヨネックスが年初来安値を更新。青山財産ネットワークス、アイスタディ、アルトナー、アイ・アールジャパンホールディングス、ジェイ・エス・ビーが売られた。
 
一方、魚喜、大同信号、プレミアグループが年初来高値を更新。日本パワーファスニング、プレミアムウォーターホールディングス、黒谷、アジア航測、浜井産業が買われた。

 

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