「誘惑」

市場が気にする罫線という紙芝居。
チャートなどというから見えにくいが、要はグラフだ。
実際は四本値のローソク足になっている。
これを折れ線グラフあるいはエンベロープのような曲線グラフにしてみれば見やすくなる。
横罫が時間軸、縦系が価格(株価)に過ぎない。
となると、接戦の傾きを求める作業(微分)が今日の値動き。
全体の未来に渡る面積を求める作業(積分)が未来の限界線になりはしないだろうか。
バックトゥーザフューチャーのドクのように研究してみれば、究極の株価方程式が求められる可能性はある。
問題は変数の無限大さだろうか。
そしてマイナス要素の不確定要因。
ブラックショーズを始めとしてこの分野は結構研究されていることも事実だ。
「株価過程を理解するには、株価の過程が時間とともに変化する様子を理解する」。
確率微分方程式やブラウン運動などが用いられている。
ココを克服してみたい誘惑にも駈られるが能力と時間が足りないようだ。
 
電子端末での指摘は「裁定解消買い」。
裁定売り残は3月末までの7週間で過去最高となる1兆962億円。
SQ通過後はみずほ証券とソジェン証券で裁定売り報告が目立っていた。
3月末までに裁定売り株数は両社合計で7000万株超。
一方裁定買いは1000万株以下だった。
4月に入ると裁定売りの報告が両社とも止まった。
裁定買いの報告は4月の3日だけで、3月SQから月末までの合計を大幅に上回った。
「裁定売り残の解消を進めている可能性が高い」との解釈だ。
3月SQ後に30万枚程度だった6月物の建玉は月末に向け増加し34万枚に。
この間、NT倍率は12.5倍台から12.3倍台に低下。
日経先物への売り圧力が強かったことになる。
日経先物がディスカウントだった状態。
結果的に割安な先物を買って割高な現物を売る裁定売りのポジションが組みやすかった。
4月に入りNT倍率は反転。
足元では12.6倍が視野に入る。
先物が相対的に割高になれば、先物売り・現物買いを入れやすくなる。
裁定売りポジションが解消しやすくなる。
日経先物6月物の建玉は4月に入り減少に転じ足元で32.2万枚。
結局は「空売りの買い戻しが相場押し上げの原動力」との見方だ。

(櫻井)。

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