「重要なのは踊らない、騒がない、諦めない」

週明けのNYダウは前週末比1175ドル安の24345ドルと急落し3日続落。
昨年12月8日以来ほぼ2カ月ぶりの安値となった。
リーマンショック渦中の2008年9月29日の776ドル安を上回り下落幅は史上最大。
指数構成30銘柄が連日ですべて下落。
10年国債利回りが一時2.88%と上昇。
「企業の資金調達コスト増加と個人消費縮小への警戒感が拡大。
「長期金利の上昇基調をきっかけにした投資家心理の悪化が継続。
相対的に運用リスクの高い資産である米株式の持ち高を手じまう売りもの優勢」との解釈。
「売りが売りを呼んだ」と言う声も聞こえる。
一時0.43ドル安まで戻した場面もあったが午後に下落を拡大。
わずか10分で1000ドル下落したという
NYダウは24000ドルを割り込む場面もあり下落幅は一時1597ドルまで拡大した。
取引時間中の過去最大の下落幅は2015年8月24日の1089ドル安(終値では588ドル安)だった。
2010年5月6日のフラッシュ・クラッシュの急落の際は998ドル安(終値では347ドル安)だった。
NASDAQ総合株価指数も大幅に3日続落。
273ポイント安の6967ポイントと昨年12月29日以来ほぼ1カ月ぶりの安値水準。
S&P500は全11業種が下落。
VIX指数は37%台まで上昇。
FRBパウエル新議長の多難な船出という声もある。
もっともかつてのブラックマンデーはグリーンスパン新議長の船出2週間後というのも歴史。
NYダウが約20%下落した翌朝、FRBは「 流動性を提供する準備ができている」という短い声明を発表。
NYダウは4%反発した。
ウォール・ストリート・ ジャーナルは「ブラックマンデーの5週間後に新しい議長は試験に合格した」と評価したのも歴史だった。
 
 
トランプショック(2016年11月9日)の919円安以来の下落幅。
下落率は2.55%でNYダウ平均の下落率2.54%とほぼ一緒。
「待っていたような下落で崩落相場がスタートすることはない」と市場関係者。
「金利上昇への警戒がくすぶるが、株安が続けば、米国には利上げペースを落とすという選択肢がある。
ここから値幅を伴った下げが続いた場合には、3月の利上げが見送られるとの見方が強まりやすい」という見方もある。
マザーズ指数や東証2部指数も25日線を割り込んだ。
でも日経ジャスダック平均は25日線を割り込まなかった。
夜中に起きたことはNYダウの史上最大の下落。
シカゴ225先物も大証日中比1245円安の21405円まで下落した。
25日線(23537円)からのかい離はマイナス9%レベルだ。
200日線(20938円)も覗ける水準だ。
罫線が崩れると罫線は役に立たなくなりがちでもある。
ただ、株価の基本の業績は悪くない。
日経平均採用銘柄のPERは14.47倍でEPSは1567円まで増加してきた。
21938円がPER14倍割れ水準だから既にPERは13.65倍だ。
空売り比率は昨日44.5%と昨年の限界値45.2%まであと少し。
今日47%を越えるかどうかが結構底打ちにとっては重要となろう。
「声も出ず、息を飲む感覚ですね」と市場関係者。
「踊らない、騒がない、諦めない」というのがこういう時の鉄則。
結果論的には「買い方信用評価損率のプラスと東証時価総額がGDPの1.5倍」というのはやはり越えられなかった。
 
◇━━━ カタリスト ━━━◇
 
丸和運輸(4571)・・・動兆。
 
丸和運輸機関(9090)に注目する。
同社は小売業に特化した3PL事業が中核。
低温食品物流や医薬・医療物流などの「アズコム」、
Eコマース宅配やネットスーパ-宅配などの「桃太郎便」が中核。
調達から宅配までのワンストップサービスを全国展開している。
今3月期は増収増益の見通し。
株価は2014年の東証2部上場時から先月末まで約980%の上昇。
1年前に1400円水準だった株価(分割換算後)は先月4000円を超えてきた。
常に投資魅力の高い銘柄だと言えよう。

(兜町カタリスト櫻井)

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