3日の米株式相場は続伸した。NYダウ工業株30種平均は前日比98ドル67セント高の2万4922ドル68セントと、昨年12月28日以来3営業日ぶり過去最高値を更新した。
アジア・欧州株が概ね全面高となるなか、米国株にも買いが先行した。
11月建設支出や12月ISM製造業景況指数が予想を上回り、終日堅調推移となった。
ダウ、ナスダック総合指数、S&P500指数が揃って最高値を更新した。
米サプライ管理協会(ISM)が朝方発表した昨年12月の米製造業景況指数は59.7と、前月の58.2から上昇し、市場予想平均の58.1も上回った。
米商務省発表の昨年11月の建設支出も前月比0.8%増と市場予想(同)の0.5%増より上振れした。こうした良好な経済指標を好感した。
米連邦準備制度理事会(FRB)は午後、利上げを決めた昨年12月12、13日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を公表。メンバーの大半が緩やかな利上げの継続を支持し、減税などが景気を押し上げるとの見方を示したことが伝わると、買い安心感からダウは終盤にかけて上げ幅を広げた。
ナスダック総合株価指数は同58.633ポイント高の7065.531と連日で最高値を付けた。S&P500種株価指数は節目の2700を初めて上回り、連日で最高値を付けた。
セクター別では、エネルギーやソフトウェア・サービスが上昇する一方で電気通信サービスや公益事業が下落した。
個別では、製薬のバリアント・ファーマシューティカルズ(VRX)は3億ドルの負債返済が報じられ堅調推移。ITサービスのIBM(IBM)は一部アナリストによる投資判断引き上げを受け買われた。
電力大手ドミニオン・エナジーが買収を発表した同業中堅のスキャナは急伸。ドミニオンは下げた。昨年12月の新車販売台数が市場予想を上回ったゼネラル・モーターズ(GM)とフォード・モーターがそれぞれ買われた。
一方、インテルが3%超下げた。中国の電子商取引最大手のアリババ集団による買収計画が米当局に承認されなかったと伝わった国際送金サービスの米マニーグラム・インターナショナルが急落。オートバイメーカーのハーレー・ダビッドソン(HOG)は一部アナリストによる投資判断引き下げを受け下落した。
NYダウ工業株30種(ドル)
24,922.68 +98.67 3日 16:20
S&P500種
2,713.06 +17.25
ナスダック
7,065.531 +58.633
NY金(ドル/トロイオンス)
1,318.50 +2.40
NY原油(ドル/バレル)
61.95 +1.58
円・ドル
112.50 – 112.51 -0.14
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は続伸し、2万3000円に乗せた。3月物は前日比335円高の2万3160円で引け、前週末の大取終値を410円上回った。米株高を好感した。
世界的な好景気や米企業業績の改善期待を背景にNYダウ平均など主要指数が軒並み過去最高値を更新した。円相場の反落も支援材料になった。この日の3月物高値は2万3210円、安値は2万2765円。
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
23160 ( +410 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
23200 ( +450 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100種総合株価指数は反発。前日終値に比べ23.01ポイント高の7671.11で引けた。構成銘柄の半数以上が上昇した。
低調な取引が続くなか、午前は前日終値付近でもみ合った。午後にかけて上げ幅を広げた。
原油高を追い風に石油株が上昇。医薬品株も買われ、それぞれ全面高で引けた。
個別銘柄では、衣料小売りのネクストが大幅上昇。クリスマス商戦期の売り上げが好調で通期の利益見通しを引き上げたことが好感された。
信用調査のエクスペリアンと建機・産業機器レンタルのアシュテッド・グループ、品質試験サービスのインターテック・グループが高かった。いずれもアナリストが投資判断や目標株価を引き上げた。
半面、主力の鉱業株が軒並み下落した。なかでもランドゴールド・リソーシズやフレスニージョなど金関連株に利益確定目的の売りが目立った。
銀行株、保険株など金融株も売られた。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
ドイツ株式指数(DAX)は6営業日ぶり反発。終値は前日比106.82ポイント高の12978.21だった。
売り基調が続いてたことから、値ごろ感に注目した買いが先行した。
個別では、鉄鋼のティッセン・クルップや自動車のフォルクスワーゲンを中心に幅広い銘柄に買いが広がった。
一方で、下落したのは医療機器のフレゼニウスや銀行株など4銘柄だった。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5331.28(+42.68)
