ダウ152ドル高、初の2万5000ドル台 主要3指数が最高値 

4日のNYダウ工業株30種平均は3日続伸した。前日比152ドル45セント高の2万5075ドル13セントで取引を終え、2万5000ドルを初めて上回った。
 
アジア・欧州株が概ね全面高となるなど世界的に投資家のリスク選好姿勢が強まり、買いが先行した。来週から始まる2017年10-12月期決算を前に企業業績への期待も広がった。12月ADP全米雇用リポートが予想を上振れたほか、原油相場やその他資源価格の上昇も好感され、終日堅調推移となった。
 
4日は12月のADP全米雇用リポートは非農業部門の雇用者数(政府部門を除く)が前月比25万人増え、市場予想以上に伸びた。
同リポートの発表を受けて米長期金利が上昇し、利ざやが改善するとの見方から金融株が買われた。JPモルガン・チェースとゴールドマン・サックスの2銘柄でダウ平均を34ドル押し上げた。
 
ナスダック総合株価指数は同12.384ポイント高の7077.915で終えた。3日連続で過去最高値を更新した。マイクロソフト、アップル、アマゾン・ドット・コム、グーグルの持ち株会社アルファベットなどの主力ネット関連株が相場をけん引した。
S&P500種株価指数も3日続伸し、主要3指数が過去最高を更新した。
 
セクター別では、自動車・自動車部品や商業・専門サービスが上昇する一方で不動産や公益事業が下落した。
 
個別では、ドラッグストアチェーン大手のCVSヘルス(CVS)が買われた。18年12月期通期の見通しと併せ、大型減税でキャッシュフローが大幅に増えると発表したことが好感された。投資判断と目標株価の引き上げが伝わった宅配ピザ・サービスのドミノ・ピザも高い。カード決済ネットワークのマスターカード(MA)はみずほ証券による投資判断引き上げを受け堅調推移した。
 
 一方、18年1月期通期の利益見通しが慎重と受け止められた女性向け衣料・雑貨のエル・ブランズが急落した。年末商戦は好調だったが11店を閉店すると発表した百貨店のメーシーズも売られた。電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)は、10-12月期の出荷台数が市場予想を下振れ、下落。写真共有アプリを手掛けるスナップ(SNAP)は一部アナリストによる投資判断引き下げを受けて軟調推移となった。
 
 VIX指数は9.22と上昇(前営業日9.15)。NYダウが25105.96ドルまで続伸して史上最高値を更新したことで、VIX指数は8.92まで低下した。しかしながら、史上最高値を更新した後に高値圏で伸び悩んだことで、9.31まで反発して引けた。

 
NYダウ工業株30種(ドル)
25,075.13+152.45
S&P500種
2,723.99+10.93
ナスダック
7,077.915+12.384
 
米10年債利回り(%)
2.4525 +0.008
米2年債利回り(%)
1.9555 +0.021
 
NY金(ドル/トロイオンス)
1,321.60+3.10   
NY原油(ドル/バレル)   
61.89     +0.26    4日 16:59
円・ドル
112.73 – 112.74   +0.16


【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は続伸し、3月物は前日比475円高の2万3635円で引け、前夜の大取終値を225円上回った。米株高が好感された。
世界的な好景気や米企業業績の改善期待から、NYダウなど米主要指数が軒並み続伸し、先高観が広がった。この日の3月物高値は2万3670円、安値は2万3080円。
 
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
23635 ( +225 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
23670 ( +260 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7695.88(+24.77)
FTSE100種総合株価指数は続伸した。前日3日の終値に比べ24.77ポイント高の7695.88と、昨年12月29日に付けた最高値を更新した。アジアと欧米各国株式相場が上昇したことに連れ高となった。構成銘柄の約6割が上昇した。
原油価格が朝方に2年8カ月ぶりの高値を付けたことなどを受けて、石油のBPとロイヤル・ダッチ・シェルが買われた。銀行株も軒並み上がった。なかでもスタンダードチャータード銀行の上げが大きかった。アヴィヴァなど保険株も堅調だった。
中東の企業の少数株式を取得した総合ヘルスケアのNMCヘルスは5%超の上昇をした。
 
半面、たばこのブリティッシュ・アメリカン・タバコとインペリアル・ブランズ、医薬品のシャイアーは下落した。不動産投資信託(REIT)のブリティッシュ・ランドは、配当権利落ちで下がった。
小売りのマークス・アンド・スペンサー(M&S)と、通信のBTグループ、ファッションのバーバリー・グループも軟調だった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13167.89(+189.68)
ドイツ株式指数(DAX)は続伸した。終値は前日3日に比べて189.68ポイント高の13167.89だった。
アジアと米国の株高に連動したほか、昨年12月のユーロ圏非製造業購買担当者指数(PMI)が市場予想を上回ったことから、欧州各国株式相場が上昇した。域内の景気回復で金融部門への資金流入が期待され、欧州各国で銀行株中心に買いが広がった。
ドイツでは、ドイツ銀行とコメルツ銀行が上昇。工業用ガスのリンデと重電のシーメンスの上げも目立った。下落したのは、航空のルフトハンザと不動産のボノビアを含む4銘柄だけだった。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5413.69(+82.41)
フランスの株価指数CAC40の終値が前日に比べて1%以上上昇した。

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