NY株式市場は主要3指数が下落。
S&P500とNASDAQは7日ぶりの反落となった。
悪材料視されたのは「中国当局が米国債の購入縮小もしくは停止を検討」というブルームバーグの報道。
「中国当局者は他の資産と比べ米債市場への投資妙味は薄れている。
米中貿易の緊張も背景にある」と報じられた。
トランプ米大統領が北米自由貿易協定(NAFTA)離脱を表明するとの懸念も悪材料となった。
日中値幅はNYダウが約150ドルだったが終値ベースでは前日比16ドル安程度の下落。
大きな下落にはならなかった。
「今週は経済指標発表が少ない。
このような週は通常よりも政治的なニュースの影響力が大きくなることがある。
今日の売りは行き過ぎ」という声も聞こえる。
もっとも中国は世界最大の米債保有国。
米財務省によると、昨年10月時点の米債保有額は1.9兆ドルと大きい。
「米国との貿易を続ける限り、中国はドルを何らかの資産に投資する必要がある」との声もある。
しかし債券利回りは上昇(価格は下落)。
10年国債利回りは一時は3月15日以来の水準となる2.597%まで上昇した。
為替市場はドル安。
特に対円での動きが大きく111円台前半まで円高ドル安トレンドとなった。
米金利上昇は本来はドル高円安要因。
しかし・・・。
中国の米国債問題とNAFTA離脱問題。
そして日銀の金融緩和姿勢の変化の可能性という連立三元一時方程式の解を見つける動きが続こうか。
VIX(恐怖)指数は9.82まで低下している。
原油先物はバレル63.40ドル。
ややチグハグ感。
「時間の経過で報道に根拠がないことに市場が気付き、米国債利回りは低下。
中国が米国債購入をやめるなんてあり得ない」という指摘もある。
水曜の日経平均は3日ぶりの反落で今年初の下落。
34年ぶりの4日続伸への挑戦権は消えた。
ただ、時価総額が大きい銀行や自動車などの主力銘柄が上昇。
TOPIXは4日続伸しておりマチマチの展開だった。
新高値銘柄数は241だったから(前日355)それほど悪い動きではなかった。
25日線(22921円)からの乖離はプラス3.8%と低下。
サイコロは118.19%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方は▲16.976%〈前日▲17.521%)とやや好転。
買い方は△0.424%(前日△0.014%)とプラスが2日継続。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲10.77%(前日▲10.53%)と悪化。
買い方▲0.32%(前日▲1.51%)とプラ転寸前。
空売り比率は37.1%だ。
シカゴ225先物終値は大証日中比185円安の23615円。
昨日ヒケ後に「天気晴朗なれども浪高し」という声もあるが波は為替に来たというところ。
市場の常套手段として驚きを求めるなら一番動いていなかった場所がターゲット。
それが今回はドル円という見方も少なからずあるに違いない。
中国の米国債という外伝に依存した相場形成が正しいのかどうかは時間が解決してくれるのだろう。
昨日の「利入れ」は今日の「逆行性」につながって欲しいもの。
明日のSQが「吹き値」と決め打ちすれば仕込み局面という見方もある。
5日線(23525円)がサポートだろう。
ボリンジャーのプラス2σは23693円。
「世界的な株高が商品相場に波及」との日経記事。
原油価格が3年1カ月ぶり高値。
非鉄金属や貴金属も上昇基調。
「株高→好況→原油消費増」が市場に連想されるという。
一方「安全資産」とされ、株価が上がると下落する例が多い「金」も底堅い動き。
投機筋の買い越し幅は約16万枚とこの1年で7割増えたという。
あちらの世界とこちらの世界を一緒に見始めると、あまり良いことがなかったのが歴史なのだが・・・。
2017年の投資主体別株式売買状況。
海外投資家が2014年以来3年ぶりに買い越しに転じた。
買越額は東京・名古屋市場で7532億円。
個人投資家は6年連続で売り越し。売り越し額は5兆7934億円。
過去最大だった2013年の8兆7508億円以来の4年ぶりの大きさ。
日銀のETF買いは累計5兆9033億円。
NYダウは16ドル安の25369ドルと反落。
NASDAQは10ポイント安の7153ポイントと7日ぶりの反落。
S&P500は3ポイント安の2748ポイントと7日ぶりの反落。
ダウ輸送株指数は11ポイント高の11030ポイント。
3市場の売買高は69.3億株。
CME円建ては大証比185円安の23615円。
ドル建ては大証比160ポイント高の23640ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比230円安の23570円。
ドル円は111.30円。
10年国債利回りは2.555%。
◇━━━ カタリスト ━━━◇
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ロコンドに注目する。
同社は靴を中心とした通販サイトを運営。
倉庫の二次利用やECサイト支援などBtoBサービス育成 。
キーワードは「配送革命」だ。
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オンライン倉庫における完全物流受託事業 (e-3PL)
欠品フォロー、LOCOCHOCの運営
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ベンチャーキャピタルの保有比率は71%→0%。
ECおよびリアル店舗間での「在庫シェアリング」モデル。
スポーツ庁が推薦する「スニーカー通勤専門店」に期待感。
業績は絶好調。
10月11月と過去最高のEC受注高となった。
(兜町カタリスト櫻井)
