続落は3日までが今年のリズム

週末のNY株式市場で主要3指数はそろって終値ベースでの最高値を更新。
第4四半期の売上高と利益が市場予想を上回ったインテルが大幅高。
2000年10月以来の高値を更新した。
製薬のアッヴイも10%以上の上昇となり最高値を更新した。
糖尿病治療薬「ステグラトロ」の承認を勧告されたファイザーも上昇。
第4四半期のGDPは年率換算で前期比2.6%増で着地。
市場予想の3.0%増を下回ったが「好調な企業決算が注目されたことで、市場の反応は限定的」との解釈。
週間ベースではNYダウは2.1%高、4週続伸(累計7.7%上昇)。
NASDAQは2.3%高、4週続伸(同8.7%上昇)。
S&P500は2.2%高、4週続伸(同7.5%上昇)。
国債利回りは上昇。ドル円は一時108円台前半に下落した。
背景は日銀の黒田総裁が世界経済フォーラム年次総会(WEF、ダボス会議)の発言。
「インフレ率は日銀が目標としている2%に達するのを阻む複数の要因が存在している。
だが賃金と物価は緩やかに上昇しており、目標に近づきつつある」。
強力な金融緩和を追求継続方向のコメントだったが市場の解釈は真逆。
「日銀は米国債保有規模が世界第2位で、金融政策引き締めを示唆すれば市場が動揺する」という勝手な見方となった。
「世界で最も緩和的な中銀の一部が、成長・インフレに関する認識を変え始めつつあるという可能性。
ここに市場が敏感になっている」という神経質且つ先取り的見方だ。

週末の日経平均株価は3日続落。
ただ東証1部の騰落銘柄数は値上がり1079/値下がり876と買いが優勢だった。
「トランプ政権の気まぐれ発言に振り回される相場」との声もある。
「ドル高望む」発言からドル円は108円台から日本時間で109円77銭まで急伸。
「しかし110円台まで戻りきれなかったことで、力弱さを露呈した」との見方だ。
日経平均は、毎週高値を更新しているが第2週、第3週と陰線。
週間ベースでは、日経平均株価は0.7%安。
TOPIXは0.55%安。
ともに2週ぶり下落。
東証マザーズ指数は4.81%高で2週ぶり上昇。
日経ジャスダック平均は3.09%高、10週続伸(累計17.1%上昇)。
東証2部指数は0.79%、5週続伸(同6.7%上昇)。
今週は週末に米雇用統計。
1月FOMC(30~31日)や、トランプ大統領の一般教書演説(30日)など注目のイベントもある。
また決算発表も本格化。
「それなりに派手な動きになるかもしれない」という見方だ。
月の初日は19カ月連続高というアノマリーも忘れてはならないだろう。
シカゴ225先物終値は大証日中比95円高の23725円。
25日線(23453円)からの乖離はプラス0.8%まで低下。
騰落レシオも5勝7敗で41.7%。
空売り比率は41.0%(前日41.3%)と高止まり。
気学では「前後場足取りを異にして動く日」となっている。
「続落3日」という今年のリズム、「月曜火曜に負けなし」というのが今年のアノマリーだ。

昨日のセミナーの隣の会場に間違って入り込んだ。
異様な雰囲気で、「どうも違うな」と気がついて外に出たが案内板には「シークレットセミナー」。
よくよくまわりの人の話を聞いてみると中身はビットコインの話だった。
それにしても・・・。
580億円のお金が一気に消えて、それでも460円を現預金から返金するという話。
儲かるのは投資家ではなく、業者だったというパロディでもある。
市場は参加者よりも運営者が儲かるというのは古今東西の例でもあるが・・・。

NYダウは223ドル高の26616ドルと3日続伸。
NASDAQは94ポイント高の7505ポイントと3日ぶりの反発。
S&P500は33ポイント高の2872ポイント。
ダウ輸送株指数は118ポイント高の11125ポイント。
3市場の売買高は65.8億株。
CME円建ては大証比95円高の23725円。
ドル建ては大証比115ポイント高の23745ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比60円高の23690円。
ドル円は108.62円。
10年国債利回りは2.662%。

1-3 月
・パウエルFRB 体制スタート(2/4-)、最初のFOMC(3/20-21)
・イタリア総選挙(3/4)、ロシア大統領選(3/18)
・米韓軍事演習(3/18 のパラリンピック閉会以降?)
・日銀人事(2-3 月?)
・予算後の国会運営(3 月後半以降):憲法、働き方改革、IR(統合リ
ゾート)
・積立NISA 開始(1 月以降)
4-6 月
・カナダG7 サミット(6/8-9、ケベック)
・欧米緩和解除の加速リスク:米物価(3 月以降)、ECB 理事会(6/14)
・日銀新体制(4/8-)
・安倍政権での6 回目の骨太方針・成長戦略(6 月)
7-9 月
・北朝鮮建国70 周年 (9/9)
・日中平和友好条約40 周年(8/12)
・自民党総裁選(9 月)
10-12 月
・英国のBrexit 基本合意目標期限(10 月)
・米中間選挙 (11/6)
・アルゼンチンG20 サミット(11/30-12/1,ブエノスアイレス)
・産油国減産期限(12 月まで)
・消費増税の最終判断と大型補正計画策定(秋から年末?)
・2025 年の万博開催地決定(大阪の可能性、11 月)
2018 年内
・新元号決定
・日米欧中央銀行のバランスシート合計が減少に(秋前後?)

◇━━━ カタリスト ━━━◇

PCI(3918)・・・動兆。

PCIに注目する。
同社は「ITITソリューション事業」と「半導体ソリューション事業が中核」。
IoTのど真ん中企業だ。
携帯電話やモバイル端末でのインターネット事業のりーふねっとを昨年末にM&A。
モバイルセキュリティのAPPGUARDの取扱い開始に期待感。
山形県村山市と包括的ICT連携を締結。
特に「除雪等位置情報システム」は話題になろうか。

(兜町カタリスト櫻井)

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