22日午前の日経平均株価は続伸した。前日比173円79銭高の2万2590円27銭で前場を終えた。
前日の米株式市場で米主要3指数が過去最高値を更新し、投資家が運用リスクを取りやすくなった。朝方に株価指数の動きに影響を受けやすい値がさ株の上昇が目立った。半導体関連や電機株などの業績成長の期待が根強い銘柄にも買いが集まり、日経平均は一時260円高の2万2677円まで上昇した。
もっとも、買い一巡後の相場は上値の重い展開だった。トランプ米大統領周辺とロシアとの関係を巡る疑惑である「ロシアゲート」の先行き不透明感から、外国為替市場では1ドル=112円台前半まで円高・ドル安が進んだ。
短期筋から株価指数先物に散発的な売りが出た。機関投資家などが、値動きの良い現物株に利益確定売りを出し、相場の重荷となった。
市場では、日経平均は利益確定売りを吸収しながら底堅い値動きを続けており、下値を固める雰囲気を強めているのも確かだ。飛び石連休前に伴い積極的な売買が見送られやすい中で、「日経平均が2万2500円台を割り込まなければ御の字」との声が上がっていた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)もそれぞれ続伸した。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆3082億円、売買高は7億7155万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1296と、全体の6割強を占めた。値下がりは639、変わらずは102だった。
個別銘柄では、21日にオールセラミック固体電池「セラチャージ」を開発したと発表したTDKに買いが集まり、年初来高値を付けた。SMCとアサヒ、NTTドコモも年初来高値を更新した。京セラやソフトバンク、ファナックなどの値がさ株も高かった。
このほか、TYK、木村化工機、THK、オークマ、関東電化工業、ヤーマンが買われている。
一方、初の国産ジェット旅客機「MRJ」の優位性が薄れるとの見方が広がった三菱重は年初来安値を付けた。セブン&アイや味の素、アステラスは下げた。すかいらーく、日本ペイントホールディングス、太平洋セメントが軟調な推移となっている。
東証2部株価指数は前日比62.06ポイント高の6854.23ポイントと続伸。
格付け会社が増資に対して前向きな評価を示した東芝が上昇した。
値上がり銘柄数は264、値下がり銘柄数は176となった。
個別では、森組、日本和装ホールディングス、ダイナック、アヲハタなど22銘柄が年初来高値を更新。浜井産業、セメダイン、ウイルコホールディングス、エリアクエスト、日本ピグメントが買われた。
一方、ゼット、エンビプロ・ホールディングス、ジオスター、大興電子通信、児玉化学工業が売られた。
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