ダウ31ドル高、ナスダックなど最高値、年末商戦への期待
24日のNYダウ工業株30種平均は反発し、感謝祭の祝日前の22日と比べて31ドル81セント高の2万3557ドル99セントで終えた。
感謝祭翌日で午後1時までの短縮取引となった。
実質的に始まった年末商戦が好調と伝わり、投資家心理が改善した。ダウ平均の構成銘柄ではクレジットカードのビザが買われた。原油高でシェブロンなどが上げたのも相場を支えた。
オンライン市場のマーケティングサービスを手掛けるアドビ・アナリティクスの調べで、インターネット販売が24日の米東部時間10時までに前年の同時期に比べて18%超増えたと伝わった。オンライン小売のアマゾン(AMZN)が2.6%上げて上場来高値を更新するなど、ネット関連株への買いが指数を押し上げた。
労働市場の改善や株高で消費者の購買意欲が改善しており、今年は百貨店などの小売店でも過去数年に比べて出足は好調という。百貨店のメーシーズ(M)やアパレルのギャップ(GPS)、コールズが買われたほか、決済サービスのペイパル・ホールディングスの上昇が目立った。
ナスダック総合株価指数は4日続伸し、22日と比べて21.799ポイント高い6889.160と3日続けて最高値を更新した。S&P500種株価指数も最高値を更新し、終値で初めて2600を上回った。
セクター別では、半導体・半導体製造装置や小売が上昇する一方でメディアや食品・生活必需品小売が下落した。
個別では、サウジアラビア向けに総額70億ドルの軍需品を供給すると伝わった航空機のボーイングが上昇。半導体大手のブロードコムが同業クアルコムの買収価格の引き上げを検討していると伝わり、ともに買われた。
一方で、宝飾大手のシグネット・ジュエラーズは大幅安。21日に18年1月期通期の業績見通しを下方修正したのを嫌気した売りが続いた。CATVのコムキャストやチャーター・コミュニケーションズ、CATV向けの番組制作・配信のディスカバリー・コミュニケーションズの下げが目立った。
NYダウ工業株30種(ドル)
23,557.99 +31.81
S&P500種
2,602.42 +5.34
ナスダック
6,889.160+21.799
NY原油(ドル/バレル)
58.97+0.95
円・ドル
111.58 – 111.59-0.47
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は反発した。12月物は22日比250円高の2万2650円で取引を終えた。24日の大阪取引所の終値を70円上回った。米株式相場が上昇したのを受け、日経平均先物にも買い安心感が広がった。ただ感謝祭の祝日と週末の谷間とあって、市場参加者は少なく値動きは限られた。
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
22650 ( +70 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
22655 ( +75 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100種総合株価指数は続落した。前日23日の終値に比べ7.6ポイント安の7409.64で引けた。たばこ株と医薬品株の下げが指数を押し下げ、構成銘柄の約6割が下落した。一方で銀行株は軒並み買われ、指数の下値を支えた。
たばこのブリティッシュ・アメリカン・タバコと、医薬品のグラクソ・スミスクラインの下げが目立った。
23日に買い戻された住宅建設株はこの日再び売りに押された。パーシモンとバラット・ディベロップメンツはともに3%超下落した。テスコなどスーパーマーケット株も安くなった。半面、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)など銀行株は買われた。
ベンチャー・キャピタルの3iグループは、アナリストによる株価目標引き上げが好感され上がった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
ドイツ株式指数(DAX)は3日ぶりに反発した。終値は前日比51.29ポイント高の13059.84だった。ドイツの連立政権樹立に向けた期待から地合いが改善した。
化学のBASFが高くなった。タイヤのコンチネンタルと自動車のフォルクスワーゲンも買われた。一方で、アディダスと医療機器のフレゼニウスは売られた。
■フランス・パリ株価指数
フランスCAC40 5386.9 +7.36(+0.14%)
