五輪でなく囲碁

週明けのNYダウは2日ぶりにザラバと終値ベースの過去最高値を更新した。
背景は年内の税制改革実現への期待感。
法人税率引き下げの収益押し上げ効果が相対的に大きい銀行や小売などのセクターが上昇をけん引した。
ただ皮肉なことに実効税率の低いIT関連銘柄は売られたという構図。
NYダウの上昇幅は一時300ドルを超える場魔面もあったがその後は伸び悩み。
グーグルの親会社アルファベットの実効法人税率は21.1%。
アップルはで26.1%。
主力ハイテク企業の多くはそれほど税金を支払っていない状況が浮き彫りになった。
「税制改革法案の一本化の過程でつまずく可能性は高く、株高は行き過ぎ」という指摘もみられる。
ゴールドマンのリポートで「FAANG銘柄を大型投資信託がアンダーウエイトにしていた」と指摘していたことも悪材料視された。
マージャーマンデーは健在。
今週は「21世紀フォックスの一部事業の買収協議を再開した」と伝わったウォルト・ディズニーが5%近く上昇。
1銘柄でダウ平均を34ドルあまり押し上げた。
上昇寄与度トップはボーイングで45ドルほど指数を押し上げた。
年末商戦の好調からメーシーズなど小売りセクターも堅調。
一方でNASDAQ総合株価指数とS&P500は続落。
 
 
日経平均は3ケタの下落となったスーパームーンの週初。
週末NY市場の荒い動きを敷衍したかのような形となったが、所詮小ぶりの動きだ。
25日線(22482円)のサポートは効いているのだろう。
前場のTOPIXは1.6ポイント(0.09%)安だったので日銀もETF買い出動できず。
「週明け月曜日は4連敗」という記録だけが残った。
メジャーSQと米雇用統計控えに副菜としてのロシアゲートや北朝鮮、そして税制改革が登場材料。
売り崩された訳でもなく薄商いでの小幅安といったところ。
もっとも4日ぶりに反落したものの5日線(22674)は維持。
また1日の安値(22670円)は下回らなかった。
「目先は一目均衡の基準線(22565円)が下値メド」という声もある。
NY株式はマチマチの展開。
シカゴ225先物終値は日中比230円安の22480円と25日線に迫った動き。
大証夜間利取引終値22630円から30分で150円下落した形だ。
昨日の空売り比率が41.5%だったこともやや嫌気する数字。
メジャーSQ週だけに荒れる展開の数日になりそうな気配。
火曜の前場で戻してまた後場で引き戻されるというこのところの傾向を維持できるかどうかが課題。
大納会の打鐘ゲストは囲碁棋士7冠の井山裕太氏。この解釈は結構難しい。

(兜町カタリスト櫻井)

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