20日午前の日経平均株価は続落した。午前終値は前日比14円77銭安の2万2853円23銭だった。
前日の米国株安が株価のマイナス要因となった。朝方には大型株を中心に幅広い銘柄が値下がりし、市場では「国内機関投資家が利益確定売りを出した」との見方があった。
「クリスマス休暇を控え、積極的に上値を買い進む海外投資家が少ない」との声が聞かれた。
ただ、為替が1ドル=112円台後半の円安・ドル高で推移したため、朝方安かったファナックや安川電など値がさ株、自動車など輸出関連銘柄が値上がりした。
下値では買いが入り、下げは小幅にとどまっている。
個別物色意欲は旺盛で値上がり銘柄数が値下がりを大幅に上回った。
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆2248億円と引き続き低水準だった。売買高は8億5068万株。
金融株の上昇が寄与し、JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は上昇した。TOPIXは年初来高値を上回った。東証1部の値下がり銘柄数は794、値上がりは1138、変わらずは124だった。
個別では、リニア中央新幹線の建設工事を巡る入札談合事件を背景に、大成建が大幅安。足元の受注落ち込みを嫌気してSUBARUが売られた。KDDIも年初来安値を更新した。三井不と菱地所が安く、OLCと積ハウスも下げた。ツルハホールディングスも大きく値を下げた。セレスが利食われ、アカツキ、ペッパーフードサービスなども安い。
一方、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友FGなどメガバンクが高く、りそなHD、第一生命HD、東京海上が年初来高値を更新した。日立とトヨタも高かった。
ソリトンシステムズ、カチタスが値を飛ばし、ジャパンディスプレイが買われた。
東証1部に新規上場した化学品メーカーの森六は、公開価格の2700円を10%上回る2975円の初値を付けた。午前終値は初値比25円安の2950円。同じく1部に上場した光学成膜装置のオプトランの初値は2436円と公開価格の1460円を67%上回った。午前終値は初値比4%安の2330円だった。
東証2部株価指数は前日比29.12ポイント高の7206.27ポイントと続伸した。
値上がり銘柄数は208、値下がり銘柄数は232となった。
個別では、JESCOホールディングス、鈴縫工業、日本電通、福留ハム、エイジアなど22銘柄が年初来高値を更新。カワタ、エスビー食品、川崎化成工業、岡本工作機械製作所、都築電気上が買われた。
一方、クレアホールディングス、価値開発、神島化学工業、昭和ホールディングス、岡野バルブ製造など7銘柄が年初来安値を更新。グローバルダイニング、サイバーステップ、児玉化学工業、アルトナー、日本和装ホールディングスが売られた。
