反落 米株安を嫌気、リスク回避の動き

21日の日経平均株価は、前日比85円44銭安の2万2806円28銭と反落して前場の取引を終了した。
 
前日の米株安を背景に売りが先行した。日銀の金融政策決定会合の結果発表を前に買いが手控えられるなか、先物に売りが一時優勢となり、日経平均の下げ幅は160円を上回る場面もあった。売りが一巡し下げ渋ったが、戻り足も重かった。
 
ソフトバンクやKDDIといった通信株など時価総額の大きい銘柄を中心に売りが膨らんだ。北朝鮮兵士1人が韓国に亡命したと伝わったのも「地政学リスクの高まりを嫌気した売りが膨らんだ」という。
 
東京株式市場は「買い手不在」の状況で、2万3000円台回復のチャンスを逃した。国内勢は個人による個別銘柄の売買が目立つ程度で、相場全体を押し上げる投資主体はいないため、後場も軟調な展開が見込まれる。
 
前引けの東証1部の売買代金は概算で1兆989億円、売買高は6億8750万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1076と、全体の52%を占めた。値上がりは875、変わらずは109銘柄だった。
 
個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループが冴えず、ソフトバンクグループも軟調。SOMPOや第一生命HDが下落し、大和やT&Dも安い。6~11月期の決算を前日に発表した日本オラクルも下げた。ファーストリテイリング、信越化学工業なども売りに押された。
半面、6~11月期が最終黒字に転換したパソナGは上昇した。大東建や富士通も上げた。
トヨタ自動車がしっかり、オハラは大幅高。月島機械が値上がり率トップに買われたほか、ヒマラヤ、きちりなども大幅上昇した。
 
東証2部株価指数は前日比15.91ポイント安の7200.23ポイントと3日ぶり反落した。値上がり銘柄数は223、値下がり銘柄数は203となった。
 
東証2部に21日上場したプレミアGは公開価格の2320円を4.3%下回る2220円の初値を付けた。午前終値は2315円だった。
 
個別では価値開発、オーベクス、フライトホールディングス、昭和ホールディングス、岡野バルブ製造など10銘柄が年初来安値を更新。カンダホールディングス<9059>、リミックスポイント、アルチザネットワークス、ネポンが売られた。
 
一方、日本電通、弘電社、エイジア、ユタカフーズ、シノブフーズなど18銘柄が年初来高値を更新。オーミケンシ、プレミアムウォーターホールディングス、大興電子通信、コンテックが買われた。

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