壮大に

週末のNY株式市場は上昇。
米小売売上高は前月比1.6%増と2年半ぶりの大幅増。
10月のミシガン大消費者信頼感指数は2004年1月以来の高水準。
9月の消費者物価指数は前月比0.5%上昇とで8カ月ぶりの大幅なプラスとなった。
しかし市場予想には届かなかったことから基調的な物価はなお抑制傾向との解釈。
「市場にみられる勢いの継続と低水準のボラティリティがあいまっている。
株式が好ましい投資先とみなされているようだ」という声が聞こえる。
恐怖(VIX)指数9.61と、記録的な低水準。
債券市場では地政学リスクを巡る懸念がやや拡大。
債券は買われた(利回りは低下)。
背景はトランプ米大統領が2015年に締結した核合意をイラン政府が守っていないとコメントしたこと。
為替市場は小動き。
週間ベースではNYダウは0.4%高、5週続伸(累計4.9%上昇)。
NASDAQは0.2%高、3週続伸(同2.8%上昇)。
S&P500は0.2%高、5週続伸(同3.7%上昇)。
独DAX指数は3営業日続伸、史上最高値更新。
 
 
日経平均は9連騰で10月負けなし。
TOPIXは5連騰。
日経平均は週間では約464円の上昇。
週足は2週連続で陽線。
「注目の節目を抜けてきたことで、投資家心理の一段の改善が期待できる。
3月決算企業の上期業績発表への期待感が下支え要因」という声が聞こえる。
週間ベースでは、日経平均株価は2.2%高、5週続伸(累計9.8%上昇)。
TOPIXは1.3%高、5週続伸(同7.2%上昇)。
東証マザーズ指数は1.6%高、2週ぶり反発。
日経ジャスダック平均は1.1%高、5週続伸(同8.1%上昇)。
東証2部指数は1.5%高、3週続伸(同5.0%上昇)。
業種別騰落では騰落率上位が上から空運、建設、陸運、サービス、その他金融。
下位は下から鉄鋼、保険、鉱業、石油・石炭、銀行。
最下位の鉄鋼は神戸製鋼所の急落の影響。
上位セクターには内需系セクターが多い。
日経平均は1996年11月27日(2万1345円)以来の水準。
9日続伸は16年12月6~16日に並ぶ記録。
この先は2015年5月15~6月1日の12日続伸に挑戦だ。
「安川電機が商いを膨らませて上場来高値更新に進んだのは決算発表シーズン到来を告げる鶏鳴。
同社は23日に17年4~9月期決算発表を予定」という声もある。1
0月第1週の海外投資家は2週連続で買い越した。
買越額は6575億円と、2015年4月20日~24日の週以来、約2年半ぶりの高水準。
前週は2017億円の買い越しだった。
個人投資家は4週連続の売り越しで売越額は3751億円。
先物は海外投資家が2週ぶりに買い越した。
買越額は4380億円。
前週は1094億円の売り越し。
現物株と合わせると1兆955億円の買い越しだ。
225先物大証夜間取引終値は日中比60円高の21220円。
ドル円が111円台の円高トレンドなどお構いなしの動きとなった。
25日線〈20292円)からのかい離はプラス4.3%(前日プラス3.6%)と第一次限界水準。
騰落レシオは137.90%。
サイコロは10勝2敗で83.3%とやや過熱感。
空売り比率は39.9%まで上昇した。
支えは日経平均採用銘柄のEPSの増加。
週末は1432円と過去最高を更新した。
4月安値期日の踏み上げ通過後をどう読むかが課題の週。
週末はボリンジャーのプラス2σ(21236円)が上値の限界だった。
 
日経平均は9月19日に2万円台に乗せてからほぼ1ヶ月。
前回は6月9日→8月9日までほぼ2ヶ月の2万円台だった。
弱気に考えればあと1ヶ月は2万円台ということもできよう。
ただし前回は2回ほど2万円割れがあったから、それよりは2万円維持のマインドが強い。
これは大きな違いだろう。
96年6月の22800円というターゲットを実現できればバブル崩壊以降の戻り高値。
そしてここを越えると次のターゲットは89年の38915円が節となるから壮大だ。
TOPIXは07年7月の1794ポイント、そして07年3月の1823ポイントと志は低い。
91年3月の2003ポイント、89年12月が2884ポイント。
こちらのほうが静かな印象だが、皮算用で計算すると反落するというのもアノマリーだ。
心強いのはドル円と株価の非連動性化。
ドル円111円台で日経平均21000円台。
「通貨が売られて反映した国はない」という常識的思考が戻ってきた印象。
 
 
NYダウは30ドル高の22871ドルと反発し史上最高値更新。
NASDAQは14ポイント高の6605ポイント。
S&P500は2ポイント高の2553ポイント。
ダウ輸送株指数は101ポイント高の9936ポイントと逆行安。
3市場の売買高は58億株。
CME円建ては大証比80円高の21240円。
ドル建ては大証比105ポイント高の21265ポイント。
225先物大証夜間取引は日中比60円高の21220円。
ドル円は111.86円。
10年国債利回りは2.280%。
非公式外資系5社動向は売り710万株、買い520万株。
金額ベースは22億円の売り越し(2日ぶり)。
売りは鉄鋼・精密・自動車・その他製品・化学・通信セクターなど。
買いは商社・保険・空運・REITセクターなど。
売買交錯は電機・通信セクターなど。
 
◇━━━ カタリスト ━━━◇
 
エイトレッド(3969)・・・動兆
 
エイトレッドに注目する。
同社はワークフローのパッケージソフト専業。
「X-point」、「AgileWorks」のクラウド提供などが中核。
導入企業は2000社を越えシェアは70%と大きい。
最近は中堅中小企業向けパッケージ販売よりも大企業向けが拡大基調。
業績は好調。
「働きかた改革」の流れとも相まって成長継続。

(兜町カタリスト櫻井)

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