ダウ8ドル高で6日続伸 最高値更新 金融株に売りが広がる

7日のNYダウ工業株30種平均は6日続伸し、前日比8ドル81セント高の2万3557ドル23セントで取引を終えた。
4日連続で過去最高値を更新した。

主要株価が連日最高値を更新した流れを受けて買いが先行したものの、その後は主要経済指標に乏しく、米長期金利の下落から金融セクターが売り込まれ下落に転じた。利ざや縮小による収益への悪影響が意識され、JPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスなど金融株が売られ、相場の重荷となった。
一方で、税制改革への期待から下値は限られた。ダウは最高値を更新した。
 
映画・娯楽大手ウォルト・ディズニーが上昇し、ダウ平均を押し上げた。前日夕に米メディア大手21世紀フォックスの事業を買収すると伝わり、成長期待が膨らんだ。ディズニー1株でダウ平均を6ドル強引き上げた。
 
ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落し、前日比18.653ポイント安の6767.783で終了した。
 
セクター別では、公益事業や食品・飲料・タバコが上昇する一方で銀行や小売が下落した。
 
個別では、物言う投資家ビル・アックマン氏らの取締役就任を拒否した人事サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)が上昇した。
製薬のバリアント・ファーマシューティカルズ(VRX)は決算内容が好感され、大幅上昇。
前日夕にアルファベット傘下のグーグルと提携を発表した顧客情報管理のセールスフォース・ドットコム(CRM)も上げた。
 
一方、前日夕に決算とあわせて発表した10~12月期の業績見通しが市場予想を下回った旅行予約サイトのプライスライン・グループが下落した。旅行予約サイトのプライスライン(PCLN)や旅行口コミサイトのトリップアドバイザー(TRIP)は、決算内容が嫌気され大幅下落した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
23,557.23+8.81 
S&P500種
2,590.64-0.49
ナスダック
6,767.783-18.653
 
米10年債利回り(%)
2.3163 -0.0037
米2年債利回り(%)
1.6329 +0.012
 
NY原油(ドル/バレル)
56.94-0.41
円・ドル113.99 – 114.00-0.17


【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は反発した。12月物は前日比285円高の2万2865円で引けた。前夜の大取終値は125円下回った。米株高や円相場の下落を好感した。
米長期金利の低下や税制改革への期待を背景に、NYダウ平均が最高値を更新した。ただ、米株に利益確定の売りが出る場面も多く、日経平均先物の上値を押さえた。この日の12月物高値は2万2995円、安値は2万2525円。

シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
22865 ( -125 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
22880 ( -110 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7513.11(-49.17)
FTSE100種総合株価指数は反落。前日終値に比べ49.17ポイント安の7513.11で引けた。終盤にかけた売りが広がり、構成銘柄の約8割が下落した。
セキュリティー・サービスのG4Sと衣料小売りと食品事業のアソシエーテッド・ブリティッシュ・フーズ(ABF)が大幅下落し、指数の重荷になったほか、午前は買いが先行していた主力の鉱業株と、石油株の一部が売りに転じた。
 
個別では、G4Sが下げを主導した。通期収益が予想を下回るとの見通しが嫌気された。ABFも安かった。衣料小売りが貢献し通期増益となったものの、2017~18年度の砂糖ビジネスが減益になるとの予想が売り材料視された。
 
アストラゼネカをはじめ医薬品株にも売りが膨らんだ。銀行株や保険株など金融株も続落。ダイレクトライン・インシュアランス・グループが安かった。
 
半面、ドイツ同業社との事業統合観測が浮上した電力のSSEが午後に入り急伸した。
ビジネスサポートのDCCと総合ヘルスケアのNMCヘルスも高く引けた。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13379.27(-89.52)
ドイツ株式指数(DAX)は続落。終値は前日比89.52ポイント安の13379.27だった。
BMWを筆頭に自動車が下落した。同社の最高経営責任者(CEO)がドイツ自動車大手のカルテル疑惑を巡り、内部調査が来年まで持ち越す可能性を示唆したことが嫌気された。
一方、業界再編の思惑を背景に電力のRWEとエーオンが高く引けた。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5480.64(-26.61)

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